アズジェントの評判|年収・働き方・選考対策まで解説
4期ぶりの黒字転換という局面にあります
アズジェントは、情報セキュリティ製品の販売とマネージドセキュリティサービスを手がける会社です。有価証券報告書(第29期・2026年3月期)を読むと、業績が転換点にあることが分かります。
提出会社の経常利益の推移は次のとおりです。
| 期 | 決算年月 | 売上高(千円) | 経常利益又は経常損失(千円) |
|---|---|---|---|
| 第25期 | 2022年3月 | 3,167,889 | 78,941 |
| 第26期 | 2023年3月 | 2,833,708 | △123,015 |
| 第27期 | 2024年3月 | 2,369,742 | △290,565 |
| 第28期 | 2025年3月 | 2,971,173 | △218,318 |
| 第29期 | 2026年3月 | 3,434,064 | 135,531 |
**3期続いた経常損失から、第29期に黒字へ転じています。**当期純利益も168,031千円で、前期の△440,466千円から回復しました。純資産は336,476千円から505,858千円へ、自己資本比率は21.4%から28.5%へ改善しています。
一方で、1株当たり配当額は第25期から第29期まで5期連続で「-」です。回復の途上にある会社だという前提で、待遇や働き方を見る必要があります。
本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、公式サイトでご確認ください。
会社概要と、取扱製品が入れ替わる事業構造
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社アズジェント(Asgent, Inc.) |
| 上場区分 | 東京証券取引所スタンダード市場(証券コード4288) |
| 本社所在地 | 東京都中央区明石町6番4号 |
| 設立 | 1997年11月 |
| 資本金 | 771,110千円(2026年3月期) |
| 従業員数 | 100名[臨時25名] ※2026年3月31日現在 |
| 事業内容 | 情報セキュリティ関連 |
| 決算期 | 3月 |
有価証券報告書は、当社に子会社がないため連結財務諸表を作成していないこと、関連会社がないことを記載しています。会計監査人は仰星監査法人です。
何をしている会社か
沿革を追うと、この会社の事業のかたちがはっきり見えてきます。
1997年11月にコンピュータネットワークのコンサルティング及びリサーチを目的として設立され、翌12月にはセキュリティソフトウェアの自社開発及び輸入販売などに事業の目的を変更しています。1998年1月には、コンピュータ・アソシエイツ社製SessionWall-3およびサンマイクロシステムズ社製Solstice FireWall-1の販売を中心に営業を開始したと記載されています。
海外のセキュリティ製品を日本市場に持ち込み、導入と運用を支える。これがこの会社の基本形です。
2013年3月には新ブランド「セキュリティ・プラス」を展開し、第1弾として「セキュリティ・プラス マネージドセキュリティサービス」の提供を開始しています。2014年1月には、セキュリティに関する調査・研究と情報発信、人材育成を行う「セキュリティ・プラス ラボ」を開設したとされます。
取扱製品は入れ替わり続けている
沿革に記載された製品・サービスの変遷を並べると、この会社の実態が分かります。
- 2015年1月 全てのファイルを無害化する「VOTIRO Secure Data Sanitization」提供開始
- 2016年11月 コネクテッドカーやIoT機器向けのKaramba Security社製品の取扱い開始
- 2018年4月 モバイルアプリケーションの難読化・堅牢化を行うArxanソリューション提供開始
- 2018年5月 標的型フィッシング対策自動化ソリューションIRONSCALES販売開始
- 2022年10月 CSPM・CIEMに留まらないCloudNative Protector Service販売開始
- 2023年6月 クラウドのセキュリティ向上を目的にWAAPソリューション提供開始
- 2024年2月 ブラウザのセキュリティ強度を高める「SecureLayer Browser Extension」販売開始
- 2024年4月 クラウドコンテナセキュリティのマネージドセキュリティサービス「MSS for Sysdig」提供開始
- 2025年4月 修正パッチが未提供でも脆弱性を塞ぐCTERソリューション「Vicarius VRX」提供開始
**数年ごとに、扱う技術領域そのものが移っています。**ファイアウォールから始まり、ファイル無害化、IoT、モバイルアプリ保護、クラウド、コンテナ、ブラウザ、脆弱性対応へ。この動き方を理解しておくことが、この会社を検討するうえでの前提になります。
外部からの評価
沿革には受賞歴も記載されています。2021年にKarambaがInterop Tokyo 2021のBest of Show Award セキュリティ部門グランプリを受賞、2022年6月にはCheck Point Quantum LightspeedがInterop Tokyo 2022で同賞のグランプリを受賞し、グランプリ受賞は2年連続だとされています。
2023年5月にはチェック・ポイント社より「Distributor of the year 2022」と「Special Award 2022」をダブル受賞、2023年8月にはVOTIRO社の無害化ソリューションがメール無害化・ファイル無害化市場において6年連続国内シェアNo.1になったと記載されています。2025年6月には「Vicarius VRX」がInterop Tokyo 2025でBest of Show Award準グランプリを受賞しています。
また2020年4月には、経済産業省の定める「情報セキュリティサービス基準」へ同社の提供する3種4サービスが適合登録されたとされます。
評判の傾向
年収・評価制度
規模が小さいため個人の貢献が見えやすいという声が見られます。業績の推移と処遇の関係についての言及もあります。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。
ワークライフバランス
比較的落ち着いた環境だとする声が見られます。一方で、監視サービスを提供している性格上、担当領域によって働き方が変わるという指摘もあります。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。
キャリア・成長機会
新しいセキュリティ製品に触れる機会が多いという声が見られます。技術の入れ替わりの速さに関する言及もあります。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。
社風・人間関係
100名規模で部門間の距離が近いという受け止めが見られます。長く在籍する社員がいることへの言及も見られます。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです。
エージェントベストの見解
この会社で最も多いミスマッチは、「セキュリティ製品を作る仕事」を期待して入ってしまうというものです。有価証券報告書の沿革を読めば、1997年12月に「セキュリティソフトウェアの自社開発及び輸入販売」へ事業目的を変更して以来、この会社の中心にあるのは海外ベンダーの製品を目利きして日本市場に持ち込み、導入と運用を支える仕事だと分かります。VOTIRO、Karamba Security、Arxan、IRONSCALES、Sysdig、Vicarius。並んでいるのは他社の製品名です。ここで求められるのは、ゼロから作る力ではなく、まだ日本で知られていない技術の価値を評価して、顧客の環境で成立させる力です。面接では「新しい製品をどう評価するか」を問われる可能性があります。準備としては、自分が過去に導入を検討した製品について、何を基準に選び、何を理由に見送ったかを言語化しておいてください。開発経験そのものより、この判断の筋道が見られます。
平均年間給与611万1,796円と、開示されていない3指標
有価証券報告書に記載された数字
第29期(2026年3月期)の提出会社の状況は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 従業員数 | 100名[臨時25名] |
| 平均年齢 | 43.7歳 |
| 平均勤続年数 | 9.6年 |
| 平均年間給与 | 6,111,796円 |
| 平均年間給与の対前事業年度増減率 | 3.2% |
平均年間給与には賞与及び基準外賃金が含まれます。臨時雇用者数は年間の平均人員を外数で記載していると注記されています。
従業員数の推移は、第25期95名、第26期91名、第27期103名、第28期103名、第29期100名です。臨時雇用者はそれぞれ32名、29名、33名、28名、25名と減少傾向にあります。
就業人員100名に対して臨時雇用者25名という比率は、この規模の会社としては小さくありません。組織の構成を理解するうえで押さえておきたい数字です。
給与決定の考え方
有価証券報告書は、従業員の給与その他の給付の額及び内容について、当社の業績、経営環境及び事業特性等を踏まえた上で、従業員個々の役割、責任、成果及び能力等を総合的に勘案し、適切に決定していると記載しています。従業員の意欲向上、人材の確保及び定着等にも配慮しながら、持続的な成長に資する運用に努めているとされます。
「業績を踏まえた上で」という順序で書かれている点は、業績が回復途上にある会社の記述として読んでおくべきところです。
開示されていない指標
有価証券報告書は、当社が常時雇用する労働者数が300人以下であるため、管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率、労働者の男女の賃金の額の差異については記載を省略していると明記しています。
これらは女性活躍推進法および育児・介護休業法にもとづく公表項目であり、300人以下の企業は対象外です。他社と横並びで比較する材料が3つ分ないという前提で、働き方は選考の場で個別に確認する必要があります。
100名規模の組織で働くということ
分業の範囲が限られる
従業員100名の会社では、専門部署が分業で担う範囲が限られます。製品の技術検証、導入支援、運用監視、営業のあいだの距離が近く、一人が関わる範囲は広くなりがちです。
「セキュリティ・プラス マネージドセキュリティサービス」を提供している以上、監視の運用を担う機能が社内にあります。この領域の働き方は、他の職種とは時間の使い方が異なる可能性があります。配属予定の職種の実態は、選考の場で確認しておくことをお勧めします。
平均勤続年数9.6年という定着
平均年齢43.7歳、平均勤続年数9.6年という組み合わせは、34歳前後で入社した層が中核にいる構成を示します。中途入社が組織の中で相応の位置を占めていると読める数字です。
1997年設立の会社で平均勤続年数が9.6年ということは、創業期から在籍する層と、途中から加わった層が混在している構成でもあります。
ガバナンスの枠組み
役員報酬について、有価証券報告書は取締役の報酬限度額を2000年6月28日開催の第3回定時株主総会において年額120,000千円以内と決議したこと、社外取締役に対する譲渡制限付株式の付与のための報酬限度額を2017年6月27日開催の第20回定時株主総会において年額50,000千円以内と決議したことを記載しています。
第29期の実績は、取締役(社外取締役を除く)4名で71,700千円、社外役員4名で11,104千円です。いずれも固定報酬で、業績連動報酬と退職慰労金は「-」となっています。
数年ごとに学び直しが発生するキャリア
この会社でのキャリアは、特定の製品の専門家として積み上がっていきます。ただし沿革が示すとおり、扱う製品は数年ごとに入れ替わります。
2015年のVOTIRO、2016年のKaramba Security、2018年のArxanとIRONSCALES、2022年のCloudNative Protector、2024年のSysdig、2025年のVicarius。新しい製品を評価して市場に出す流れが継続的に発生しているということは、キャリアの側から見れば、数年ごとに新しい技術を学び直す必要があるということでもあります。
この学び直しを負担と感じるか、機会と感じるかで、この会社との相性は分かれます。
向いている人/向いていない人
向いている人
新しい技術を評価する仕事に関心がある方
海外のセキュリティ製品を目利きして日本市場に持ち込む事業です。技術の価値を見極める仕事に面白さを感じる方に向きます。
幅広い範囲に関わりたい方
従業員100名の組織では、職種の境界が緩やかになります。技術検証から導入、運用まで関わる働き方を望む方に合います。
回復局面の会社に関わりたい方
3期続いた経常損失から第29期に黒字へ転じ、自己資本比率も21.4%から28.5%へ改善しています。立て直しの過程に関わる経験は、次のキャリアで説明しやすい材料になります。
向いていない人
自社製品の開発に専念したい方
事業の中心は海外ベンダー製品の販売と、それを支えるサービスです。プロダクトをゼロから作る働き方とは異なります。
開示情報で待遇を比較したい方
常時雇用する労働者数が300人以下であるため、管理職女性比率、男性育休取得率、男女賃金差異が開示されていません。数字で他社と並べて判断したい方には材料が限られます。
エージェントベストの見解
**平均年間給与611万1,796円という数字は、業績が回復した直後の期のものです。**ここを踏まえて読んでください。第26期から第28期まで3期続けて経常損失を計上し、第29期にようやく135,531千円の経常利益に転じました。1株当たり配当額は第25期から第29期まで5期連続で「-」、自己資本比率は28.5%です。この状況で平均年間給与は対前事業年度3.2%増となっています。有価証券報告書には給与の決定について「当社の業績、経営環境及び事業特性等を踏まえた上で」と書かれています。**業績と処遇が連動する記述である以上、内定時に提示される金額は、この回復が続くかどうかとは切り離して確認すべきです。**面接では、基本給と賞与の比率、賞与の算定に業績がどう反映されるか、直近3年の賞与支給月数の推移を聞いてください。300人以下の企業は開示義務のある指標が少ないぶん、聞かなければ分からない情報が多くなります。聞くこと自体は、選考でマイナスにはなりません。
選考対策の3つのポイント
選考フローの概要
公開されている情報の範囲では、書類選考のうえで面接に進む流れが一般的とされています。技術職では経験を確認する面談が加わる場合があります。回数や内容は募集職種と時期により変動します。詳細は公式の募集要項でご確認ください。
志望動機で問われること
「なぜ情報セキュリティなのか」では、この領域の仕事の性格をどう理解しているかが問われます。セキュリティは、何も起きないことが成果になる領域です。攻撃を防いだことは目に見えず、防げなかったときだけ表に出ます。この非対称性を踏まえた説明ができるかどうかが分かれ目になります。
「なぜこの会社か」では、公開資料から読み取れる特徴に触れます。1997年11月設立で日本のセキュリティ市場の初期から事業を続けていること、海外製品の目利きと導入を軸にしていること、2013年からの「セキュリティ・プラス」ブランド、経済産業省の情報セキュリティサービス基準への適合登録、Interop Tokyoでの受賞歴、そして直近の黒字転換。事実にもとづく志望理由は、製品名を並べただけの志望動機とは伝わり方が違います。
職務経歴書で見られるポイント
セキュリティ製品の導入経験がある場合は、製品名だけでなく導入した環境の規模と、導入判断の基準を書きます。何台の端末を対象にしたのか、既存環境との整合をどう取ったのか。
運用監視の経験は、扱ったアラート量と、誤検知への対応方法を書きます。この会社がマネージドセキュリティサービスを提供している以上、運用の実務を知っているかどうかは直接的な意味を持ちます。
営業職の場合は、パートナー経由の商流の経験があるかを明示します。海外ベンダー製品を扱う会社では、ベンダー・自社・パートナー・エンドユーザーという複数の関係者を動かす力が問われます。
まとめ
アズジェントは、情報セキュリティ製品の販売とマネージドセキュリティサービスを手がける会社です。東京証券取引所スタンダード市場に上場し、本社は東京都中央区明石町、決算期は3月です。1997年11月に設立されました。
第29期(2026年3月期)の売上高は34億3,406万円、経常利益は1億3,553万円で、**3期続いた経常損失から黒字に転じています。**当期純利益は1億6,803万円、自己資本比率は28.5%です。1株当たり配当額は5期連続で「-」です。
従業員数は100名[臨時25名]、平均年間給与611万1,796円、平均年齢43.7歳、平均勤続年数9.6年で、平均年間給与の対前事業年度増減率は3.2%のプラスです。子会社がないため連結財務諸表は作成されていません。
沿革を追うと、VOTIRO、Karamba Security、Arxan、IRONSCALES、Sysdig、Vicariusと、扱う製品と技術領域が数年ごとに入れ替わっていることが分かります。海外製品の目利きと導入・運用が事業の中心である点は、応募前に理解しておくべき構造です。
本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。
よくある質問
Q. 平均年収はどのくらいですか。
A. 有価証券報告書(第29期・2026年3月期)によると、提出会社の平均年間給与は6,111,796円(611万1,796円)です。従業員数100名、平均年齢43.7歳、平均勤続年数9.6年を対象とした数字で、賞与及び基準外賃金を含みます。対前事業年度増減率は3.2%のプラスです。ただし直近まで3期連続で経常損失を計上していた会社であり、給与の決定方針にも業績を踏まえる旨が記載されています。実際の提示額は募集要項および選考の場でご確認ください。
Q. 自社で製品を開発しているのですか。
A. 有価証券報告書の沿革によると、1997年12月にセキュリティソフトウェアの自社開発及び輸入販売などへ事業目的を変更し、自社開発ツール(M@gicPolicyなど)を手がけた時期もあります。ただし近年の記載を見ると、VOTIRO、Karamba Security、Arxan、IRONSCALES、Sysdig、Vicariusといった海外ベンダー製品の取扱いと、それらを組み合わせた「セキュリティ・プラス」ブランドのサービス提供が中心です。募集職種の具体的な業務内容は公式の募集要項でご確認ください。
Q. 働き方に関する数値は公開されていますか。
A. 有価証券報告書には、常時雇用する労働者数が300人以下であるため、管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率、労働者の男女の賃金の額の差異については記載を省略していると明記されています。これらは女性活躍推進法および育児・介護休業法にもとづく公表項目で、300人以下の企業は対象外となります。働き方の実態は選考の場で個別に確認することをお勧めします。
本記事は 2026/8/12 時点の公開情報にもとづいて作成しています。