CEホールディングスの評判・年収・選考対策|転職で押さえるべきポイント
平均年収が有価証券報告書に載っていない
上場企業の記事では、まず有価証券報告書の平均年間給与を確認します。CEホールディングスの場合、その欄そのものが存在しません。
有価証券報告書の記載
(2) 提出会社の状況 当社は純粋持株会社であるため、記載を省略しております。
提出会社に従業員がいない
そのため、従業員数・平均年齢・平均勤続年数・平均年間給与のいずれも開示されていません。**5期分の経営指標の表でも、提出会社の従業員数欄はすべて「-」**です。
多様性の指標も記載がない
管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率、男女の賃金の差異についても、提出会社及び連結子会社は公表義務の対象ではないため記載を省略していると明記されています。
この状況で何を見るか
年収に関する一次情報は取得できません。**企業固有の金額は本記事では扱いません。**代わりに、事業の構造と組織の内訳から判断材料を組み立てます。
連結会社のセグメント別従業員数(2025年9月30日現在)
| セグメント | 従業員数 |
|---|---|
| ヘルスケアソリューション事業 | 363名(77) |
| マーケティングソリューション事業 | 57名(1) |
| 全社(共通) | 23名(7) |
| 合計 | 443名(85) |
( )内は臨時雇用者数の年間平均人員(外数)です。全社(共通)は管理部門に所属する従業員とされています。
443名のうち363名がヘルスケア
**約81.9%**が医療系の事業に属しています。実務の中心はここです。
本記事の内容は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。最新の情報は有価証券報告書および公式サイトをご確認ください。
従業員が163名減った理由は、事業縮小ではない
連結従業員数の推移
| 回次 | 連結従業員数 |
|---|---|
| 第26期(2021年9月) | 529名 |
| 第27期(2022年9月) | 593名 |
| 第28期(2023年9月) | 610名(67) |
| 第29期(2024年9月) | 606名(92) |
| 第30期(2025年9月) | 443名(85) |
1期で163名減
数字だけ見ると大きな減少です。有価証券報告書は理由を明記しています。
従業員数が前連結会計年度末に比べ163名減少したのは、株式会社マイクロンの株式を一部譲渡し、同社及び同社の完全子会社である株式会社エムフロンティアが連結子会社から持分法適用関連会社となったことなどによるものであります
譲渡先はCROの世界大手
有価証券報告書には、2025年7月15日開催の取締役会において、連結子会社である株式会社マイクロンの発行済株式1,060株を、CROの世界シェアトップ10内に位置する HANGZHOU TIGERMED CONSULTING 系の会社へ譲渡することを決議した旨が記載されています。
減少と業績は逆方向に動いている
同じ期の連結業績は次のとおりです。
| 項目 | 第30期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 15,831百万円 | +8.8% |
| 売上総利益 | 3,581百万円 | +6.4% |
| 営業利益 | 1,411百万円 | +22.9% |
| 経常利益 | 1,426百万円 | +23.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,557百万円 | 前期123百万円 |
売上高及び各段階利益はそれぞれ過去最高(売上総利益を除く)と記載されています。
受注も過去最高
受注高16,142百万円(前期比14.7%増)で過去最高、受注残高5,459百万円は前期末に次ぐ水準とされています。
当期純利益が経常利益を上回っている
1,557百万円と1,426百万円。有価証券報告書は理由を、前期にのれん償却額や減損損失などを特別損失に計上した一方で、当期に株式会社マイクロンの株式の一部譲渡に伴う特別利益を計上したことなどとしています。
転職の観点
人数の減少と事業の勢いが逆に見える期です。理由が明記されているので、数字だけで判断せず注記まで読むことをおすすめします。
電子カルテ約950件、業界シェアTOP3
事業の中身
| セグメント | 内容(有価証券報告書の記載) |
|---|---|
| ヘルスケアソリューション | 電子カルテシステム「MI・RA・Isシリーズ」を中心に、部門システムやハードウエア等を組み合わせ主に中小病院向けに販売。医療情報システムの受託開発・運用管理、医療機関向け料金後払いシステムの販売。新規事業としてスマートフォンサービス「ドクターコネクト」 |
| マーケティングソリューション | 企業や組織向けのWebサイト再構築、Webプロモーション支援(Web広告の企画・制作・運用、SNSを含む)、デジタルマーケティング人材の育成、公共・商業施設向けデジタルサイネージ |
有価証券報告書に書かれている強み
新規の参入が難しい電子カルテ市場において約950件以上の導入実績を有し、業界シェアTOP3の地位を確保している
「MI・RA・Is V(ファイブ)」
前年発売の新版で、既存ユーザへの更新が進んでおり収益拡大に貢献していると記載されています。
市場環境として挙げられている政策
- 骨太方針2025(2025年6月13日閣議決定)で、質の高い効率的な医療・介護サービスの提供体制の確保が求められている
- 政府が医療・介護DXを推進し、全国医療情報プラットフォームの構築、電子カルテ情報共有サービスの普及、電子処方箋の利用拡大、PHR情報の利活用を検討
- デジタル庁の「デジタル社会の実現に向けた重点計画」で、2030年までに概ねすべての医療機関に電子カルテの導入を目指す方針が示されている
この追い風をどう読むか
導入率の目標が政策として置かれている領域です。既存ユーザへの更新需要と、未導入施設への新規需要の両方が想定できます。
優先課題として挙げられているもの
有価証券報告書には、課題1として電子カルテシステム領域の強みを生かした事業の拡大と深耕、課題2として安定的な利益の確保、課題3としてIT人材の確保と育成が挙げられています。
課題3が採用に直結する
人材確保が経営課題として明記されている、という事実は、面接で採用方針を聞く材料になります。
札幌発、市場区分を自ら移した会社
沿革の要点
| 年月 | 出来事 |
|---|---|
| 1996年3月 | 札幌市中央区に株式会社オネスト・エスを設立 |
| 1999年9月 | 当社初の電子カルテシステム製品版が完成 |
| 2000年2月 | 商号を株式会社シーエスアイに変更 |
| 2001年10月 | 東京証券取引所マザーズに上場 |
| 2007年10月 | 2007年度情報化促進貢献企業等表彰において経済産業大臣表彰を受賞 |
| 2011年7月 | 札幌証券取引所に重複上場 |
| 2013年4月 | 株式会社CEホールディングスに商号変更し持株会社体制へ移行。会社分割により株式会社シーエスアイを設立 |
| 2014年10月 | 東京証券取引所市場第一部に市場変更 |
| 2022年4月 | 市場区分見直しによりプライム市場を選択 |
| 2023年10月 | 市場区分の再選択措置により、スタンダード市場を選択 |
| 2025年7月 | 株式会社マイクロンの株式を一部譲渡し、持分法適用関連会社に変更 |
プライムからスタンダードへ移った
2023年10月、東京証券取引所が設けた再選択措置を使ってスタンダード市場を選択しています。上場廃止ではなく、区分の選び直しです。
この判断の意味
プライム市場の上場維持基準に対応するコストと、事業への投資のバランスを取った選択だと考えられます。規模を追うより収益性を取るという方向が読み取れます。
財務の状況
| 項目 | 第26期 | 第30期 |
|---|---|---|
| 自己資本比率 | 53.6% | 65.2% |
| 自己資本利益率(ROE) | 13.2% | 21.6% |
| 純資産額 | 5,479,172千円 | 8,842,416千円 |
株主還元
第30期の1株当たり配当額は52.0円(普通配当22.0円+特別配当30.0円)。配当金の総額は865,344,324円と記載されています。特別配当は、株式会社マイクロンに係る関係会社株式売却益等を踏まえた判断とされています。
エージェントベストの見解
上場企業なのに平均年収が調べられない、という状況は実は珍しくありません。CEホールディングスは純粋持株会社で、有価証券報告書の「提出会社の状況」が丸ごと省略されています。多様性の指標も公表義務の対象外です。この場合、口コミサイトの年収データに頼りたくなりますが、そこは避けてください。回答者の職位も在籍時期もそろっていないため、同じ会社でも数字が大きくぶれます。代わりに使えるのは3つです。1つ目は連結の従業員数と売上高から出る1人あたり売上高。443名で15,831百万円ですから、約3,573万円になります。2つ目は募集要項の提示レンジ。3つ目は面談での確認です。とくに、雇用契約の相手方がどの事業会社かを最初に聞いてください。ヘルスケアソリューションとマーケティングソリューションでは、事業の規模も収益性も違います。
選考で確認しておきたいこと
- 雇用契約の相手方(どの事業会社か)
- 配属予定のセグメント(ヘルスケアソリューションか、マーケティングソリューションか)
- 担当する製品(「MI・RA・Isシリーズ」の開発か、導入・運用か)
- 株式会社マイクロンの持分法適用関連会社化が、担当領域に及ぼす影響
- 提示レンジと、そのレンジの決まり方
- 医療機関への訪問頻度と、導入時の稼働状況
1つ目と2つ目は、提出会社が純粋持株会社であり、従業員の状況が開示されていないことを踏まえた確認です。
3つ目は、事業の中核が自社パッケージ製品であるためです。開発と導入では、必要な経験も働き方も変わります。
6つ目は、電子カルテの導入が医療機関の運用に直結するためです。稼働時期の集中や立ち会いの実態は、面接で聞いておく価値があります。
医療分野のIT企業の見方はヘルステックのキャリアパスもあわせてご覧ください。
職種統計を参考値として置く
| 区分 | 平均年収 | 平均年齢 | 労働時間 | 有効求人倍率 | 求人賃金(月額) |
|---|---|---|---|---|---|
| プログラマー | 578.5万円 | 37.1歳 | 月159時間 | 0.94 | 32.9万円 |
これは調査区分全体の統計であり、同社の水準を示すものではありません。
エージェントベストの見解
医療ITへの転職で面接の終盤に問われやすいのは、「医療現場の制約をどこまで受け入れられるか」という点です。電子カルテは、止まると診療が止まるシステムです。CEホールディングスの有価証券報告書にも、約950件以上の導入実績と業界シェアTOP3という記載があります。稼働中の病院がそれだけあるということは、切り替えや障害対応が現場の時間軸で動くということでもあります。ここで詰まるのは、前職で自社サービスの改善サイクルを回してきた方です。仮説を立てて試し、だめなら戻す、という進め方が通りにくい領域があります。準備としては、これまでの仕事で「戻せない変更」を扱った経験を1つ用意してください。事前にどこまで検証し、誰の承認を取り、当日どう備えたか。この話ができれば、医療現場の制約を理解している人だと伝わります。
まとめ
CEホールディングスについて、有価証券報告書(第30期・2025年9月期)から確認できる点を整理します。
- 東京証券取引所スタンダード市場。純粋持株会社で、子会社5社により構成
- 提出会社の従業員の状況は「純粋持株会社であるため記載を省略」。平均年収は一次情報で確認できない
- 連結売上高15,831百万円(前期比8.8%増)、営業利益1,411百万円(同22.9%増)、経常利益1,426百万円(同23.6%増)
- 親会社株主に帰属する当期純利益1,557百万円(前期123百万円)。マイクロン株式一部譲渡に伴う特別利益の計上が寄与
- 受注高16,142百万円(前期比14.7%増)で過去最高
- 連結従業員443名(85)。ヘルスケアソリューション363/マーケティングソリューション57/全社共通23
- 前期比163名減の理由は、株式会社マイクロン及び株式会社エムフロンティアが持分法適用関連会社になったこと
- 自己資本比率65.2%、ROE21.6%
- 電子カルテ「MI・RA・Isシリーズ」で約950件以上の導入実績、業界シェアTOP3と記載
- 1996年3月に札幌市中央区で設立。2001年10月に東証マザーズ上場、2013年4月に持株会社体制へ移行
- 2023年10月、市場区分の再選択措置によりプライム市場からスタンダード市場を選択
- 第30期の1株当たり配当額52.0円(普通22.0円+特別30.0円)
- 労働組合は結成されていない。多様性の指標は公表義務の対象外のため記載なし
本記事の内容は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。統計の数値は調査区分全体のものであり、特定の企業の実態を示すものではありません。最新の募集要項や選考プロセスは公式サイトでご確認ください。
よくある質問
Q. 平均年収は公開されていますか。
A. 有価証券報告書には「当社は純粋持株会社であるため、記載を省略しております」と記載されており、従業員数・平均年齢・平均勤続年数・平均年間給与のいずれも開示されていません。応募先の事業会社ごとに、募集要項の提示レンジを確認するのが実務的です。
Q. 従業員が163名減っていますが、事業が縮小しているのですか。
A. 有価証券報告書は理由を、株式会社マイクロンの株式を一部譲渡し、同社および完全子会社の株式会社エムフロンティアが連結子会社から持分法適用関連会社になったことなどと説明しています。同じ期の売上高は前期比8.8%増、営業利益は22.9%増で、いずれも過去最高と記載されています。
Q. どんな製品を扱っていますか。
A. 中核は電子カルテシステム「MI・RA・Isシリーズ」で、主に中小病院向けに販売しています。約950件以上の導入実績があり、業界シェアTOP3の地位を確保していると記載されています。このほか医療機関向け料金後払いシステム、スマートフォンサービス「ドクターコネクト」、Webサイト再構築やデジタルサイネージなどのマーケティング支援も手がけています。
Q. プライム市場からスタンダード市場に移ったのはなぜですか。
A. 2023年10月、東京証券取引所が設けた市場区分の再選択措置によりスタンダード市場を選択した、と沿革に記載されています。理由の詳細は有価証券報告書には記載されていません。上場廃止ではなく、区分の選び直しです。
本記事は 2026/8/12 時点の公開情報にもとづいて作成しています。