DAIKO XTECHの評判・年収・選考対策|転職で押さえるべきポイント

DAIKO XTECH 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/12

給与の決め方が、有価証券報告書に書かれている

多くの企業の有価証券報告書は、平均年間給与の金額だけを載せます。DAIKO XTECHは、その金額がどう決まるかまで記載しています。

給与水準の決定方法及びプロセス(有価証券報告書の記載)

激化するIT人財の獲得競争において優位性を確立し、優秀な人財の継続的な確保および定着を図るため、全産業やIT業界の市場動向、ならびに物価上昇の推移を毎年勘案し、給与水準を設定しております。従業員の基本給改定や賞与等の水準決定における具体的なプロセスとしては、まず経営陣と人事部門による討議のもと、外部市場データや当社の財務健全性を精査して基本案を策定いたします。その後、労働組合との労使協議の場を経て、労使双方の合意形成を前提とした適正な手続きにより最終決定しております。

3段階のプロセスが明記されている

  1. 外部市場データと財務健全性の精査による基本案の策定(経営陣+人事部門)
  2. 労働組合との労使協議
  3. 労使双方の合意形成を前提とした最終決定

賞与の仕組みも記載されている

当社は業績を勘案して支給率を変動させる賞与制度を導入しております。また、半期ごとの「営業利益」が一定水準を超えた場合に、その一部を原資として賞与に加算支給するインセンティブ制度を併用し

半期の営業利益が閾値を超えると加算される

業績連動賞与に加えて、営業利益連動の加算インセンティブがあるという二段構えです。

等級制度も職層で分かれている

職層制度
一般職層職能資格等級制度(業務遂行能力の伸長とスキルの習得を促進)
管理職層役割グレード制度(役割の大きさと責任の範囲に連動。360度評価を導入)

管理職層には、360度評価に加えてアセスメント研修が併せて実施されると記載されています。

転職の観点

制度の骨格が公開されているため、面接での質問が具体的にできます。「一般職層で入る場合、どの等級からになりますか」「半期インセンティブの直近の支給実績はどうでしたか」といった聞き方が成立します。

本記事の内容は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。最新の情報は有価証券報告書および公式サイトをご確認ください。

「44歳9ヶ月」「17年2ヶ月」という月単位の表記

提出会社の状況(2026年3月31日現在)

項目数値
従業員数761名(107)
平均年齢44歳9ヶ月
平均勤続年数17年2ヶ月
平均年間給与7,565,324円
平均年間給与の対前事業年度増減率5.0%

( )内は臨時雇用者数の年間平均人員(外数)です。平均年間給与は賞与および基準外賃金を含みます。

年・月で書いている

多くの企業は「44.8歳」「17.2年」と小数で記載します。月単位の表記は珍しい書き方です。

平均入社年齢は27歳7ヶ月

44歳9ヶ月から17年2ヶ月を引くと27歳7ヶ月。新卒中心に、若手の中途採用が一定数入っている構成と読めます。

対前事業年度5.0%増

給与水準の決定プロセスに「物価上昇の推移を毎年勘案」と明記されていることと、この5.0%は整合します。

連結会社の従業員数(2026年3月31日現在)

ソリューション区分従業員数
プロダクトソリューション254名
ソフトウェアソリューション797名
ネットワークソリューション94名
管理部門187名
合計1,332名

セグメント情報を記載していないため、ソリューション区分別で開示されています。

797名がソフトウェア

1,332名の**約59.8%**です。機器販売の会社という印象を持たれることもありますが、人員の主力はソフトウェア側にあります。

提出会社761名と連結1,332名

差は571名。子会社10社が受注業務の一部委託を担っていると有価証券報告書に記載されています。

KGIは「付加価値労働生産性」。分母に労働時間が入っている

長期ビジョンと中期経営計画に、明確な指標が置かれています。

長期ビジョン CANVAS2030

新たな価値提供への挑戦を続け、彩りのある企業へ ~Be Challenging, Be Colorful~

中期経営計画 CANVAS TWO の最重要成果指標(KGI)

「付加価値労働生産性」を掲げております。同指標は「付加価値額(粗利+労務費)÷労働投入量(人数×労働時間)」と定義し、徹底した業務プロセスの効率化と不要なタスクの排除を推進してまいります。

分母に労働時間が入っている

労働時間が減れば指標が上がる設計です。粗利を増やすか、時間を減らすか、どちらでもKGIは改善します。

課題として認識されている内容

有価証券報告書には、現状の課題として次の3点が挙げられています。

時間外労働の削減が経営課題として明記されている

KGIの定義と合わせて読むと、残業時間の圧縮が指標としても課題としても扱われていることが分かります。

組織・人財戦略の3本柱

項目内容
人財確保事業計画に合わせた職種・年代別の人員計画、要員シミュレーションに基づく採用計画、高度なITスキルを有する人財の獲得、リテンション施策
人財育成新入社員教育、階層別研修、職種別研修、資格取得支援、オンデマンド教育、サクセッションプラン
組織力強化「エンゲージメント指数」を定義し公表

「価値創造人財」の定義

主体性と創造性、成長意欲と探求心、チームワークと利他の心の3つの素養を兼ね備えた人財、と記載されています。

確認したいこと

「時間外労働時間の削減は、どのくらい進んでいますか」。経営課題として明記されている以上、この質問は成立します。

大和証券のビルメンテナンスから始まった富士通パートナー

沿革の要点

年月出来事
1953年12月大興通信工業株式会社として設立(初代社長ほか9名の出資)。構内交換電話設備、電気計算機等の設計・施工・保守、建物付帯諸設備の保守業務を開始
1956年4月大和証券株式会社の資本参加を受け入れ
1964年4月富士通信機製造株式会社(現富士通株式会社)と特約店契約を締結
1970年10月富士通株式会社とFACOMディーラー契約を締結
1974年1月大興電子通信株式会社に商号変更
1986年11月株式を日本証券業協会に店頭登録
1990年12月東京証券取引所市場第二部に上場
1999年11月富士通パートナー契約を締結(機器、プログラム・プロダクト、保守、サービス、コンサルティングに関する条項等を大幅に拡充)
2000年4月株式会社大和ソフトウェアリサーチ(現株式会社DSR)を関連会社化
2022年4月東京証券取引所スタンダード市場へ移行

起点は大和証券の店舗保守

有価証券報告書は、大和証券株式会社各店舗のビルメンテナンス及び通信機器関係の保守から始まり、同社が富士通製コンピュータを導入するにあたりそのメンテナンスを行ってきた、と説明しています。

富士通との関係は60年以上

1964年の特約店契約から続いています。現在の主力商材にも富士通製品が含まれると事業の内容に明記されています。

主な子会社

会社名主な事業
株式会社DSR保険共済ビジネスに係る受託およびソフトウェア開発
大興テクノサービス株式会社ハードウェアの保守および建物附帯設備の保守管理
DAIKO NEXT LINK株式会社(旧 大興ビジネス株式会社)労働者派遣事業、有料職業紹介事業、ハードウェア及びソフトウェアの運用管理

商号変更は2025年4月

大興電子通信株式会社からDAIKO XTECH株式会社へ変わっています。

エージェントベストの見解

公開されている平均年間給与7,565,324円は、提出会社761名の平均です。ただしこの会社の場合、金額そのものより注目すべき記載があります。給与水準の決定プロセスが、外部市場データと財務健全性による基本案の策定、労働組合との労使協議、労使合意を前提とした最終決定という3段階で明記されている点です。さらに、業績連動賞与に加えて半期の営業利益が一定水準を超えた場合の加算インセンティブ制度があります。つまり、この7,565,324円のうち一定部分は業績で動きます。対前事業年度増減率は5.0%です。面談で聞くべきは3つ。提示額のうち固定と変動の比率、半期インセンティブの直近の支給実績、そして自分が入る職層が職能資格等級制度と役割グレード制度のどちらかです。管理職層は役割グレード制度で360度評価が入ります。評価の受け方が職層で変わる会社では、この確認が効きます。

業績は第71期がピーク、2期連続で減益

連結経営指標等の推移(千円)

回次売上高経常利益親会社株主に帰属する当期純利益自己資本比率ROE
第69期(2022年3月)35,472,8111,607,1281,233,27537.7%14.3%
第70期(2023年3月)37,615,7781,923,331996,36138.5%10.5%
第71期(2024年3月)43,378,1672,973,9001,838,66842.0%17.1%
第72期(2025年3月)42,690,2592,495,2421,683,24947.2%13.8%
第73期(2026年3月)42,500,5401,991,0481,442,78049.1%10.9%

第71期が売上・経常利益ともピーク

そこから2期連続で減収減益です。経常利益は2,973,900千円から1,991,048千円へ、約33.0%減

一方で自己資本比率は改善している

37.7%から49.1%へ。利益水準は下がっているものの、財務は厚くなっています。

従業員数は増えている

回次連結従業員数提出会社従業員数
第69期1,212名726名(77)
第73期1,332名761名(107)

5期で連結120名増、提出会社35名増

減益局面でも人員は増やしていることになります。人財確保が課題として明記されていることと整合します。

労働組合

761名のうち組合員は69名

**約9.1%**にあたります。給与水準の決定プロセスに労使協議が組み込まれている一方で、組合員比率そのものは高くありません。

多様性の指標(提出会社)

項目数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合8.4%
男性労働者の育児休業取得率40.0%
男女の賃金の額の差異(全労働者)76.9%
同(正規雇用労働者)75.1%
同(パート・有期労働者)83.7%

注記に書かれている理由

賃金格差の要因は、職位や勤続年数等によるもので報酬体系による男女間格差はありません

選考で確認しておきたいこと

  1. 配属予定のソリューション区分(プロダクト/ソフトウェア/ネットワーク)
  2. 入社時の職層(職能資格等級制度か、役割グレード制度か)
  3. 提示額のうち固定部分と変動部分の比率
  4. 半期の営業利益連動インセンティブの直近の支給実績
  5. 時間外労働時間の削減の進捗
  6. 富士通製品に関わる案件の比率

1つ目は、ソフトウェアソリューションが797名で最大である一方、プロダクトソリューションが254名、ネットワークソリューションが94名と規模が違うためです。

2つ目は、職層によって等級制度と評価の方法が変わるためです。管理職層には360度評価が導入されています。

5つ目は、現業プロセスの効率化による時間外労働時間の削減が課題として明記され、KGIの分母にも労働時間が入っているためです。

SIerの年収構造はSIerの年収相場もあわせてご覧ください。

職種統計を参考値として置く

区分平均年収平均年齢労働時間有効求人倍率
ITコンサルタント889万円38.3歳月173時間0.89

これは調査区分全体の統計であり、同社の水準を示すものではありません。

エージェントベストの見解

面接の終盤で問われやすいのは、「効率化をどこまで自分ごとにできるか」という点です。この会社は最重要成果指標に「付加価値労働生産性」を置き、その定義を付加価値額(粗利+労務費)÷労働投入量(人数×労働時間)と明記しています。分母に労働時間が入っている以上、仕事の進め方そのものが評価の対象になります。ここで詰まるのは、前職で「決められた工数の中で品質を守ってきた」ことを実績として語る方です。それ自体は価値がありますが、この会社が求めているのはもう一段先、不要なタスクを止める判断のほうです。準備としては、これまでの仕事で「やめた作業」を1つ用意してください。誰が困ると想定し、どう説得し、止めたあと何が起きたか。この話ができる方は、KGIの意味を理解している人だと伝わります。導入した話より、止めた話のほうが、ここでは効きます。

まとめ

DAIKO XTECHについて、有価証券報告書(第73期・2026年3月期)から確認できる点を整理します。

本記事の内容は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。統計の数値は調査区分全体のものであり、特定の企業の実態を示すものではありません。最新の募集要項や選考プロセスは公式サイトでご確認ください。

よくある質問

Q. 平均年間給与7,565,324円は、自分にも当てはまりますか。

A. これは提出会社761名の平均で、平均年齢44歳9ヶ月・平均勤続17年2ヶ月の構成にもとづく数字です。平均入社年齢は27歳7ヶ月と計算されます。業績連動賞与と半期の営業利益連動インセンティブが含まれるため、業績によって変動します。提示額の固定部分と変動部分の比率を確認するのが実務的です。

Q. 機器販売が中心の会社ですか。

A. 連結従業員1,332名のうち、ソフトウェアソリューションが797名で約59.8%を占めます。プロダクトソリューションは254名、ネットワークソリューションは94名です。有価証券報告書は、現在はシステムインテグレータとしてコンピュータとネットワークの販売、工事、保守、システム・ソフト開発を行うトータルサービス業務が主力と記載しています。

Q. 残業は多いですか。

A. 有価証券報告書には具体的な時間外労働時間の記載はありません。ただし現状の課題として「現業プロセスの効率化による時間外労働時間の削減」が明記され、KGIである付加価値労働生産性の分母にも労働時間が入っています。削減が経営指標として扱われている状況です。実績は面接で確認することをおすすめします。

Q. 業績が2期連続で減っていますが、大丈夫ですか。

A. 経常利益は第71期の2,973,900千円から第73期の1,991,048千円へ約33.0%減少しています。一方で自己資本比率は37.7%から49.1%へ改善し、連結従業員数も5期で120名増えています。事業単位での状況は開示されていないため、配属予定の領域の状況を面接で確認する価値があります。

出典

本記事は 2026/8/12 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

この記事のタグ

事業会社・SIerの他の企業

事業会社・SIerの企業一覧を見る →

監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)