EYストラテジー・アンド・コンサルティングの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

EYストラテジー・アンド・コンサルティング 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/3

EYストラテジー・アンド・コンサルティング(EYSC)は、Big4の一角であるEYの日本におけるコンサルティング事業を担う法人です。2020年に2つの法人が統合して発足した比較的新しい会社でありながら、従業員数は4,429名に達しています。M&Aアドバイザリーから業務変革、デジタルまでを1社で扱う構成は、応募する側から見ると「どの領域で受けるのか」を先に決める必要があることを意味します。この記事では、公式に開示されている情報を軸に、会社の構造と選考への向き合い方を整理します。

4,429名・2つのサービスラインを持つ法人

項目内容
会社名EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(EY Strategy and Consulting Co., Ltd.)
上場区分非上場(EYのメンバーファーム)
設立2020年10月
資本金4億5千万円
本社所在地東京都千代田区有楽町一丁目1番2号 東京ミッドタウン日比谷 日比谷三井タワー
拠点本社(東京)、大阪オフィス、京都オフィス、福岡オフィス
従業員数4,429名(2026年5月1日現在)
サービスラインストラテジー・アンド・トランザクション/コンサルティング

2つの法人が統合して生まれた

同社は2020年10月1日に業務を開始しました。EYトランザクション・アドバイザリー・サービス株式会社(EYTAS)とEYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社(EYACC)が統合してできた法人です。

この経緯は、現在の事業構成にそのまま表れています。公式サイトでは、戦略的なトランザクション支援を提供する「ストラテジー・アンド・トランザクション」と、変化の激しいデジタル時代にビジネスの変革を推進する「コンサルティング」という2つのサービスラインを担うEYのメンバーファームであると説明されています。

前者はM&Aや事業再編といったディール側、後者は業務変革やデジタルといった実行側です。もともと別法人だったものが同じ会社になっているため、求人も両方から出ます。

「戦略から実行までワンストップ」という設計

事業内容として公式に示されているのは、戦略から実行までワンストップで支援するコンサルティング、M&Aアドバイザリー、デジタルトランスフォーメーション、人材・組織変革などの経営課題解決支援サービスです。

M&Aアドバイザリーと業務変革が同じ会社にあるということは、ディールの検討段階から統合後の実行までを一つの法人で追える構造だということです。買収の検討で入り、成立後の統合作業(PMI)まで続けて関わる案件が組みやすくなります。

一方で、この幅の広さは応募する側にとって難しさにもなります。「EYSCを受ける」という単位では、日々の仕事の中身がほとんど特定できません。

拠点は4都市

公式サイトによると、本社(東京)に加えて大阪オフィス、京都オフィス、福岡オフィスが置かれています。

戦略ファームの多くが東京一極であることを踏まえると、4都市に拠点を持つ体制は選択肢の広さにつながります。ただし配属は募集ポジションによって決まるため、希望する勤務地の求人が出ているかは応募時点で確認する必要があります。

口コミに現れる評価の軸

以下は、公開されている口コミの傾向を整理したものです。個別の書き込みを引用したものではありません。

年収・評価制度

Big4のコンサルティング法人としての水準にあるという受け止めが共通しています。他社への転職時に水準が下がるケースがあるという指摘も見られ、相対的には高い部類に位置づけられているようです。職位と報酬の連動が明確な設計であることも共通して語られています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

ワークライフバランス

リモートワークやフレックス制度が利用でき、柔軟な働き方が可能だという評価が共通しています。ただしプロジェクトの状況によって差が出るという指摘も同時に見られます。案件のフェーズに連動する構造は、コンサルティング業界に共通するものです。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

キャリア・成長機会

扱うテーマの広さを利点として挙げる声が多く見られます。他方、PMO案件の比率が高く企画段階の業務が相対的に少ないため、数年経つと物足りなさを感じるという指摘も見られます。どの領域に配属されるかが、この評価を大きく左右する構造です。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

社風・人間関係

成長への要求が高いという受け止めが共通しています。複雑な経営課題に広く関わりたい人や、高い成長要求を前向きに受け止められる人に向いているという指摘が見られます。組織が大きいため、部門による差は大きいとされています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

エージェントベストの見解

この会社で最も多いミスマッチは、「戦略から実行までワンストップ」という説明を上流中心だと読んで応募し、実際にはPMOや実行支援の比重が高い案件に入って戸惑う、というものです。公開されている口コミでも、PMO案件の割合が高いという指摘は繰り返し出てきます。ただしこれは会社の欠点ではなく、事業構成の帰結です。従業員4,429名という規模を支えるには、長期にわたって稼働する実行フェーズの案件が必要になります。構想だけを売る会社は、この人数を抱えられません。逆に言えば、事業会社で改革を進めた経験がある方、プロジェクトを実際に動かしてきた方には、経験がそのまま価値になる環境です。応募前に確認すべきは、募集ポジションがSaT側なのかコンサルティング側なのか、そして担当予定の案件が構想フェーズか実行フェーズかです。

職位が報酬を決める構造

同社は非上場のため、有価証券報告書による平均年間給与の開示はありません。企業固有の年収を示せる一次情報が存在しないため、業界水準を確認しておきます。

厚生労働省のjob tagでは、経営コンサルタントの平均年収を1,134.6万円(令和7年賃金構造基本統計調査ほか)、平均年齢を39.4歳、月間労働時間を162時間としています。これは職種全体の統計であり、特定企業の実額ではありません。

公開されている口コミでは、Big4のコンサルティング法人としての水準にあり、他社へ転職する際に水準が下がるケースがあるという指摘が共通して見られます。報酬は職位に連動する設計であるため、入社時にどの職位で評価されるかが起点になります。

資本金は4億5千万円です。従業員4,429名という規模に対して資本金が小さいのは、人が資産であるプロフェッショナルファームに共通する構造です。

4都市の拠点と柔軟な勤務制度

拠点は東京(本社)、大阪、京都、福岡の4ヵ所です。

働き方については、公開されている口コミでリモートワークやフレックス制度が利用でき、柔軟な働き方が可能だという評価が共通しています。同時に、プロジェクトの状況によって差が出るという指摘も見られます。

案件単位で稼働する組織では、担当するプロジェクトのフェーズとクライアントの事情が働き方を規定します。制度として何が用意されているかと、実際にどう運用されるかは分けて考える必要があります。この点は、選考の過程で担当予定の案件について確認しておくと精度が上がります。

2つのサービスラインが作るキャリアの分岐

同社でのキャリアを考えるうえで、押さえるべき点が3つあります。

第一に、入口が2つあります。 ストラテジー・アンド・トランザクションとコンサルティングの2サービスラインです。前者はM&Aや事業再編、後者は業務変革やデジタルが中心になります。どちらで入るかで、5年後の職務経歴書がまったく違うものになります。

第二に、ディールと実行が同じ会社にあります。 M&Aアドバイザリーとデジタルトランスフォーメーション、人材・組織変革が同じ事業内容として並んでいます。買収の検討からPMIまでを通して経験できる可能性があるのは、この構成の利点です。

第三に、EYのグローバルネットワークが背景にあります。 EYのメンバーファームとして、海外拠点との連携が業務の前提に入ります。EY Japanが求める人材像にも「グローバルな考え方」として、世界レベルで物事を考え行動し周りをリードする能力が明示されています。

向いている人/向いていない人

向いている人

M&Aの前後を通して見たい方

ストラテジー・アンド・トランザクションとコンサルティングが同じ法人にあります。ディールの検討から統合後の実行までを追える構成は、専業のFASにはない特徴です。

実行フェーズに価値を感じる方

事業内容に「戦略から実行までワンストップ」と明示されており、公開されている口コミでもPMOや実行支援の比重が語られています。手を動かして組織を動かすことに手応えを感じる方に接続します。

東京以外で働きたい方

大阪、京都、福岡にオフィスがあります。地方拠点を持つコンサルティングファームは多くないため、勤務地を軸に考える場合の選択肢になります。

向いていない人

構想フェーズだけを担いたい方

公開されている口コミでは、PMO案件の割合が高く企画段階の業務が相対的に少ないという指摘が繰り返し見られます。戦略立案に専念したい場合は、戦略ファームのほうが接続します。

担当領域を固定したい方

サービスラインが2つあり、事業内容もM&A、デジタル、人材・組織変革と幅広い構成です。ひとつの領域に閉じて深めたい志向とは方向が異なる場面があります。

エージェントベストの見解

面接の準備で効くのは、EYが公表している評価観点を読み込むことです。EY Japanの「私たちが求めているもの」では、分析的思考(複雑なデータをシンプルに変換するスキル)、革新的思考(まだ存在しない未来の可能性を見いだし、変化とイノベーションへの情熱を示すこと)、グローバルな考え方(世界レベルで物事を考え、行動し、周りをリードする能力)の3つが明示されています。加えて、コミュニケーション能力、チーム意識と協調性、順応性とリーダーシップ、生涯学習への意識が選考で見られる点として挙げられています。ここまで公開されているのに、対応するエピソードを用意せずに臨む方が多い。準備としては、この7項目それぞれについて、自分の経験から2分で話せる具体例を1つずつ書き出してください。特に「革新的思考」と「生涯学習への意識」は、意識しないと語る材料が出てきません。前者は前例のない進め方を選んだ場面、後者は業務外で学んで実務に持ち込んだ経験が該当します。

公開されている評価観点に沿った選考準備

選考フローの概要

EY Japanの応募方法のページでは、キャリア人材採用と新卒・第二新卒者採用の2つのカテゴリーで募集が行われており、各法人の専用採用サイトから最新情報を確認できる旨が示されています。

応募は、キーワードや勤務地で職務を検索し、EYのシステム上でプロフィールを作成・管理して、CVまたはレジュメをアップロードする形です。応募申し込みから最終面接に至るまでのプロセスについては、採用サイトで案内されています。

面接については、お互いを知ることができる機会であるという位置づけが示され、準備の方法についてのガイダンスが提供されています。

求められている資質

EY Japanが公表している求める人材像は具体的です。多様な思考やバックグラウンドを持ったオープンマインドかつエネルギーに満ちた人材を歓迎するとしたうえで、次の3つの思考が重視されます。

観点公開されている内容
分析的思考複雑なデータをシンプルに変換するスキル、問題解決能力
革新的思考まだ存在しない未来の可能性を見いだし、変化とイノベーションへの情熱を示すこと
グローバルな考え方世界レベルで物事を考え、行動し、周りをリードする能力。多様性を受け入れ、異なる視点を価値あるものとして扱うこと

加えて、選考で見られる点として、コミュニケーション能力、チーム意識と協調性、順応性とリーダーシップ、生涯学習への意識が挙げられています。

志望動機で問われること

「なぜコンサルティングか」と「なぜEYSCか」の2段で組み立てます。

後者について有効なのは、2020年の統合という経緯に触れることです。EYトランザクション・アドバイザリー・サービスとEYアドバイザリー・アンド・コンサルティングが統合し、ストラテジー・アンド・トランザクションとコンサルティングという2つのサービスラインを持つ法人になったという事実は、公式に確認できます。

この構造で何ができるようになると考えるのか、そして自分がどちらのサービスラインに接続するのかを説明できると、準備の深さが伝わります。

職務経歴書で見られるポイント

まず、自分がSaT側とコンサルティング側のどちらの人材かを明示します。従業員4,429名の組織では、書類の読み手は配属先を判断しながら読みます。

M&A関連の経験がある方は、案件の規模、業種、担った工程(初期検討、デューデリジェンス、バリュエーション、契約、PMI)を分けて記載します。

業務変革やデジタル関連の経験がある方は、対象となった業務プロセスやシステム、担当した工程、動いた数値を書きます。公開されている評価観点に「分析的思考」が含まれるため、複雑な状況を整理して構造化した経験は具体的に書き出す価値があります。

案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えるという基本は変わりません。

まとめ

EYストラテジー・アンド・コンサルティングは、2020年10月にEYトランザクション・アドバイザリー・サービスとEYアドバイザリー・アンド・コンサルティングが統合して発足した法人です。従業員数は4,429名(2026年5月1日現在)、資本金は4億5千万円で、拠点は東京(本社)、大阪、京都、福岡の4ヵ所です。ストラテジー・アンド・トランザクションとコンサルティングという2つのサービスラインを持ち、M&Aアドバイザリーからデジタルトランスフォーメーション、人材・組織変革までを扱います。非上場のため報酬の公式開示はありませんが、EYが求める人材像として分析的思考、革新的思考、グローバルな考え方の3観点が公表されており、選考で見られる点も明示されています。応募にあたっては、どちらのサービスラインで受けるのかを先に決めることが、準備の出発点になります。

よくある質問

Q. EYストラテジー・アンド・コンサルティングの年収はどのくらいですか。

A. 非上場のため有価証券報告書による平均年間給与の開示はありません。職種全体の水準としては、厚生労働省のjob tagが経営コンサルタントの平均年収を1,134.6万円、平均年齢を39.4歳としていますが、これは職種の統計であり特定企業の実額ではありません。公開されている口コミでは、Big4のコンサルティング法人としての水準にあり、他社へ転職する際に水準が下がるケースがあるという指摘が共通して見られます。報酬は職位に連動する設計であるため、実際の提示額は選考の過程でご確認ください。

Q. EYSCはどんな会社が統合してできたのですか。

A. 2020年10月1日に、EYトランザクション・アドバイザリー・サービス株式会社(EYTAS)とEYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社(EYACC)が統合して業務を開始しました。現在は、戦略的なトランザクション支援を提供する「ストラテジー・アンド・トランザクション」と、デジタル時代のビジネス変革を推進する「コンサルティング」という2つのサービスラインを担うEYのメンバーファームとして位置づけられています。この経緯により、M&Aアドバイザリーと業務変革の両方が同じ法人にある構造になっています。

Q. 選考では何を見られますか。

A. EY Japanの「私たちが求めているもの」では、分析的思考(複雑なデータをシンプルに変換するスキルと問題解決能力)、革新的思考(まだ存在しない未来の可能性を見いだし、変化とイノベーションへの情熱を示すこと)、グローバルな考え方(世界レベルで物事を考え、行動し、周りをリードする能力)の3つが重視される旨が示されています。加えて、コミュニケーション能力、チーム意識と協調性、順応性とリーダーシップ、生涯学習への意識が選考で見られる点として挙げられています。応募プロセスの詳細は各法人の採用サイトでご確認ください。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/3 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)