クロスキャットの評判|年収・働き方・選考対策まで解説
有価証券報告書に、3年分の賃上げ率が表で載っています。2023年度5.7%、2024年度5.6%、2025年度7.8%(定期昇給分を含む)。賃上げ率を年度別に開示する会社は多くありません。株式会社クロスキャットは1973年設立の情報サービス企業で、自己資本利益率(ROE)は5期すべて19%を超えています。この記事では、有価証券報告書から事業と組織の実態を整理します。
会社概要とニスコンコアから始まった1973年
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社クロスキャット |
| 上場区分 | 東京証券取引所プライム市場(証券コード2307) |
| 決算期 | 3月 |
| 従業員数 | 連結881人(外19人)/提出会社563人(外16人)(2026年3月31日現在) |
| 報告セグメント | 情報サービス事業ならびにこれらの付帯業務の単一事業 |
| グループ構成 | 当社および連結子会社3社 |
| 本店 | 東京都港区港南一丁目2番70号 |
有価証券報告書の沿革は、産業制御系ソフトの開発から始まります。
| 年月 | 内容 |
|---|---|
| 1973年6月 | 産業制御系ソフト開発を目的として資本金100万円をもって東京都大田区蒲田に株式会社ニスコンコアを設立 |
| 1977年10月 | 株式会社イーディーピー・アプリケーションシステムに社名変更 |
| 1981年10月 | 倉庫管理パッケージ**「RAPAC」**販売開始 |
| 1984年4月 | 自動倉庫管理パッケージ「AUTO-RAPAC」販売開始/大型コンピュータ・システム(金融機関向)の受注開始 |
| 1986年11月 | 特定労働者派遣事業の届出 |
| 1989年6月 | 株式会社クロスキャットに社名変更、システムインテグレーションサービス事業開始 |
| 1990年2月 | 通商産業省(現・経済産業省)システムインテグレータ登録企業となる |
| 1991年11月 | 自社開発パッケージソフト「STOCER」(倉庫管理システム)販売開始/仙台事業所を開設 |
| 1997年7月 | 釣り専門サイト「つりnet」サービス開始(2006年3月に営業譲渡) |
| 1998年4月 | ITコンサルティングビジネス開始 |
| 1999年8月 | ISO9001認証取得 |
| 2001年11月 | 一般労働者派遣事業の認定を取得 |
| 2002年1月 | プライバシーマーク付与認定企業となる |
| 2002年6月 | 日本証券業協会に店頭登録 |
| 2004年2月 | ISMS認証取得/BIツール販売開始 |
| 2004年12月 | ジャスダック証券取引所に上場 |
| 2005年11月 | 有料職業紹介事業の認定取得 |
| 2007年2月 | ISO27001認証取得(ISMSからの移行) |
倉庫管理パッケージから始まり、金融機関向けの大型システム、システムインテグレーション、BI、人材サービスへと広げてきたのがこの会社の歩みです。1997年には釣り専門サイト「つりnet」も運営していました(2006年に営業譲渡)。
システム開発・BI・スタッフサービスという構成
有価証券報告書によると、事業は情報サービス事業ならびにこれらの付帯業務の単一事業ですが、内容は4つの区分で説明されています。
| 区分 | 主要な事業内容 |
|---|---|
| システムソリューション | ソフトウェア開発/システム運用、保守/テクニカルサポート/システムコンサルティング/インフラサポート |
| BIビジネス | BI導入コンサルティング/BI開発、実装支援/BI/DB高速化/BI教育 |
| その他 | オリジナルソリューション販売/オリジナルパッケージ販売/ソフトウェアプロダクト販売/ハードウェア機器販売/ハードウェア保守管理/ITに関する教育 |
| スタッフサービス | 技術系派遣/事務系派遣/アウトソーシング/職業紹介 |
BIについては注記があります。「BIはBusiness Intelligenceの略であり、企業にとって経営情報を可視化・分析することで経営の革新や効率化を実現させるための情報活用を指します。当社では、最適なBI活用を可能とする導入コンサルティングから開発、実装支援を行っております」。
BIを独立した事業区分として持つ会社は、当メディアが扱った情報サービス企業のなかでも限られます。2004年2月のBIツール販売開始から20年以上の蓄積がある領域です。
またスタッフサービス(技術系派遣・事務系派遣・アウトソーシング・職業紹介)は当社のみが担うと記載されています。子会社3社は行っていません。1986年の特定労働者派遣事業の届出、2001年の一般労働者派遣事業の認定、2005年の有料職業紹介事業の認定という沿革がその裏づけです。
連結子会社は3社です。
| 会社 | 所在地 | 資本金 | 主要な事業の内容 |
|---|---|---|---|
| 株式会社クロスユーアイエス | 大阪市中央区 | 100,000千円 | 情報処理サービスおよびシステム開発(特定子会社) |
| 株式会社クロスアクティブ | 東京都千代田区 | 36,400千円 | 同上 |
| 株式会社クロスリード | 宮城県仙台市青葉区 | 100,000千円 | 同上(特定子会社) |
いずれも当社から開発業務の一部を委託される関係にあります。大阪・東京・仙台という配置です。
評判の傾向
以下は公開されている口コミの傾向を要約したものです。個別の投稿は引用していません。
年収・評価制度
有価証券報告書(第53期・2026年3月期)によると、提出会社の平均年間給与は5,732,098円、平均年齢36歳7ヶ月、平均勤続年数11年3ヶ月、対前事業年度増減率は4.62%です。あわせて直近3か年の賃上げ率が2023年度5.7%、2024年度5.6%、2025年度7.8%(定期昇給分を含む)と開示されています。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
ワークライフバランス
有価証券報告書には、連結子会社の株式会社クロスユーアイエスに「XUIS労働組合」(組合員58名)がある旨が記載されています。提出会社の男性労働者の育児休業取得率は90.0%です。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
キャリア・成長機会
事業はシステムソリューション、BIビジネス、その他、スタッフサービスの4区分で構成されています。人事制度については、年齢や勤続年数によらず役割の重要度・難易度・専門性に応じて等級・区分を決定する旨が記載されています。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
社風・人間関係
提出会社の平均勤続年数は11年3ヶ月、平均年齢36歳7ヶ月。管理職に占める女性労働者の割合は17.5%、従業員全体における女性労働者の割合は30.5%です。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
エージェントベストの見解
賃上げ率を3年分、表で開示している会社は稀です。この会社の有価証券報告書には、こう書かれています。「当社は物価上昇など市場環境への対応に加え、従業員のエンゲージメント向上、優秀な人材確保及び中長期的な競争力強化の観点から、継続的な賃上げを実施しており、人的資本戦略の推進を支える重要施策の一つとして位置付けています」。そして表として2023年度5.7%、2024年度5.6%、2025年度7.8%(定期昇給分を含む)。当メディアが同じ時期に有価証券報告書から読んだ情報サービス企業では、「5年連続でベースアップを実施」「4年連続でベースアップ」といった回数の記載はありましたが、**率を年度別に並べた例は限られます。しかも直近の7.8%は、それ以前の2年(5.7%、5.6%)から一段上がっています。裏づけとして、提出会社の平均年間給与の対前事業年度増減率も4.62%**でした。ここで注意したいのは、賃上げ率と平均年間給与の増減率は別物だということ。前者は個々の従業員の給与改定率、後者は在籍者全体の平均値の変化です。新卒採用が多ければ平均値は下がるため、賃上げ率のほうが実感に近い数字になります。面接では「7.8%は全社一律ですか、評価によって幅がありますか」を聞いてください。人事制度は「年齢や勤続年数によらず、役割の重要度や難易度、専門性に応じて」等級を決めると記載されています。役割で決まる制度では、賃上げの配分も一律とは限りません。
提出会社563人の年収573万円と賃上げ率7.8%
有価証券報告書の従業員の状況です(2026年3月31日現在)。
連結会社の状況……881人(外19人)。情報サービス事業ならびにこれらの付帯業務の単一事業のため、セグメント別の記載はありません。
提出会社の状況
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 従業員数 | 563人(外16人) |
| 平均年齢 | 36歳7ヶ月 |
| 平均勤続年数 | 11年3ヶ月 |
| 平均年間給与 | 5,732,098円 |
| 対前事業年度増減率 | 4.62% |
連結881人のうち提出会社は563人で、約64%。残る318人は大阪・東京・仙台の子会社3社に所属しています。
労働組合については、興味深い構成です。
当社並びに連結子会社である株式会社クロスアクティブ及び株式会社クロスリードには、労働組合はありません。連結子会社である**株式会社クロスユーアイエスの労働組合はXUIS労働組合と称し、上部団体には加盟しておりません。**2026年3月31日現在の組合員数は58名であります。
グループ4社のうち1社にだけ労働組合があるという形です。上部団体に加盟していない独立した組合である点も記載されています。
男女に関する指標は、提出会社と連結ベースの両方が開示されています。
| 区分 | 管理職に占める女性労働者の割合 | 男性労働者の育児休業取得率 | 男女の賃金の差異(全労働者) |
|---|---|---|---|
| 提出会社 | 17.5% | 90.0% | 83.3% |
| 連結会社 | 16.1% | 90.0% | 84.1% |
補足説明も添えられています。
従業員全体における女性労働者の割合は30.5%で、その割合は増加傾向となっております。これは、近年の新卒採用における女性採用割合が、既存社員の割合に対して高く推移していることによるものであります。
連結ベースでも女性労働者の割合は29.6%と記載されています。女性比率とその推移の理由まで書いている開示は、当メディアが扱った企業のなかでも丁寧な部類です。
有価証券報告書に書かれた給与の考え方
同社の給与に関する記載は具体的です。
企業業績や経済情勢、社会的な賃金水準の動向を総合的に勘案して決定しています。基本給については、資格等級に応じた賃率範囲を設定し、人事考課に基づく昇給・昇格を通じて、成果や成長が処遇に適切に反映される仕組みとしています。賞与についても、企業業績や個人の貢献度を反映することで、従業員のモチベーション向上と中長期的な人材の定着を図っています。
さらに人事制度については、次のとおりです。
人事制度については、適宜見直しを実施しており、年齢や勤続年数によらず、社員一人ひとりに与えられた役割の重要度や難易度、専門性に応じて役割の等級・区分を決定し、市場水準等を勘案した基本給を設定しております。これにより、高い付加価値を創出する人材に対し公正な賃金体系を構築しております。
「年齢や勤続年数によらず」という表現は、当メディアが同じ時期に扱った企業でも複数見られました。役割等級への移行は業界全体の流れになりつつあります。
ROEが5期すべて19%超という収益構造
有価証券報告書の連結経営指標等の推移(第49期〜第53期)です。
| 決算期 | 売上高(千円) | 経常利益(千円) | 当期純利益(千円) | 連結従業員数 | ROE |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022年3月 | 12,119,365 | 1,171,056 | 765,296 | 765名 | 19.5% |
| 2023年3月 | 13,835,749 | 1,510,118 | 1,019,930 | 777名 | 21.9% |
| 2024年3月 | 14,931,704 | 1,570,370 | 1,311,499 | 796名 | 25.8% |
| 2025年3月 | 16,194,800 | 1,898,452 | 1,316,766 | 856名 | 24.1% |
| 2026年3月 | 17,314,800 | 2,043,227 | 1,511,155 | 881名 | 24.2% |
※当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益
売上高・経常利益・当期純利益・連結従業員数のすべてが5期連続で増加しています。
- 売上高……12,119,365千円→17,314,800千円(+42.9%)
- 経常利益……1,171,056千円→2,043,227千円(+74.5%)
- 当期純利益……765,296千円→1,511,155千円(+97.5%)
- 連結従業員数……765名→881名(+116名)
**利益の伸びが売上の伸びを大きく上回っています。経常利益率は約9.7%から約11.8%**へ改善しました。
そして最も特徴的なのがROEです。19.5%、21.9%、25.8%、24.1%、24.2%。**5期すべて19%を超えています。**当メディアが同じ時期に有価証券報告書から読んだ情報サービス企業では、ROEが8.0%〜36.2%の範囲に分布していました。5期を通じて20%前後を保つ例は限られます。
同時に自己資本比率も改善しています。57.3%、59.1%、53.7%、55.6%、61.4%。自己資本が厚くなりながらROEを維持している構造です。
純資産額は4,219,815千円から6,656,141千円へ1.58倍。総資産額は7,365,596千円から10,846,144千円へ1.47倍に増えました。
キャッシュ・フローも直近期に大きく動いています。
| 決算期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | 現金及び現金同等物 |
|---|---|---|---|---|
| 2022年3月 | 680,385千円 | △34,539千円 | △565,062千円 | 1,345,143千円 |
| 2023年3月 | 737,353千円 | △158,385千円 | +59,862千円 | 1,983,974千円 |
| 2024年3月 | 1,223,984千円 | +94,786千円 | △963,283千円 | 2,339,462千円 |
| 2025年3月 | 692,175千円 | △28,508千円 | △319,989千円 | 2,683,140千円 |
| 2026年3月 | 2,344,414千円 | △321,076千円 | △1,402,141千円 | 3,304,336千円 |
営業活動によるキャッシュ・フローは第53期に2,344,414千円と、5期で最大かつ前期の3.4倍です。現金及び現金同等物も1,345,143千円から3,304,336千円へ2.46倍に増えました。
投資活動によるキャッシュ・フローは5期を通じて数千万円〜3億円台と小さく、設備投資の軽い事業構造であることが分かります。
なお同社は2022年4月1日付で普通株式1株につき普通株式2株の割合で株式分割を行っています。
BIとスタッフサービスという2つの独自性
同社の事業構成には、他のSI企業と異なる要素が2つあります。
**1つ目はBIビジネスです。**沿革によれば2004年2月にBIツールの販売を開始し、2005年1月には「CCBITemplate」を販売しています。20年以上この領域に取り組んできました。
有価証券報告書のBIビジネスの内訳は、BI導入コンサルティング、BI開発・実装支援、BI/DB高速化、BI教育の4つ。導入から教育までを一気通貫で持つ構成です。「BI/DB高速化」という項目があることから、データベースのパフォーマンス改善まで含む技術領域であることが読み取れます。
2つ目はスタッフサービスです。技術系派遣、事務系派遣、アウトソーシング、職業紹介。これは当社のみが行うと明記されています。
沿革を見ると、この事業も長い歴史を持ちます。1986年11月に特定労働者派遣事業の届出、2001年11月に一般労働者派遣事業の認定、2005年11月に有料職業紹介事業の認定。2006年7月には株式会社クロススタッフを設立しています。
**システム開発の会社が、人材サービスの許認可を自ら持っている。**この組み合わせは、当メディアが扱った情報サービス企業のなかでは珍しい部類です。
もう1つ、原点にあたる領域も残っています。倉庫管理システムです。1981年に「RAPAC」、1984年に「AUTO-RAPAC」、1991年に「STOCER」、1994年に「STOCKER/WIN」。自社開発パッケージとして継続的にリリースされてきました。1984年4月からは大型コンピュータ・システム(金融機関向)の受注も始まっています。
**産業制御系ソフトから出発し、倉庫管理、金融、SI、BI、人材へ。**扱う領域を足し続けてきた会社だと読めます。
働き方とキャリア形成の特徴
同社でのキャリアを考えるうえで軸になるのは、4つの事業区分です。
システムソリューション、BIビジネス、その他(パッケージ・ハードウェア販売、IT教育)、スタッフサービス。とくにBIとスタッフサービスは、一般的なSI企業には見られない選択肢です。
2つ目の軸は、BIという専門領域です。導入コンサルティングから開発、DB高速化、教育まで。データ活用の技術を深めたい方にとっては、20年以上の蓄積がある環境になります。
3つ目の軸は、処遇の伸びです。賃上げ率は2023年度5.7%、2024年度5.6%、2025年度7.8%。提出会社の平均年間給与の対前事業年度増減率も4.62%でした。当メディアが同じ時期に扱った企業のなかでは高い部類です。
4つ目の軸は、女性比率の変化です。従業員全体における女性労働者の割合は30.5%(連結29.6%)で増加傾向にあり、その理由として「近年の新卒採用における女性採用割合が、既存社員の割合に対して高く推移していること」が挙げられています。管理職に占める女性労働者の割合も17.5%と、当メディアが扱った企業のなかでは高い部類です。
5つ目の軸は、役割等級制度です。「年齢や勤続年数によらず、社員一人ひとりに与えられた役割の重要度や難易度、専門性に応じて役割の等級・区分を決定し、市場水準等を勘案した基本給を設定」と記載されています。
6つ目の軸は、拠点です。本社は東京都港区港南。子会社は大阪市中央区、東京都千代田区、仙台市青葉区にあり、仙台は1991年に事業所として開設された歴史があります。
向いている人/向いていない人
向いている人
BI・データ活用の領域を専門にしたい方
2004年からBIツールを扱い、導入コンサルティングからDB高速化、教育までを事業区分として持っています。
処遇が伸びる環境を求める方
賃上げ率は2023年度5.7%、2024年度5.6%、2025年度7.8%、平均年間給与の対前事業年度増減率は4.62%です。
役割で評価される制度を望む方
年齢や勤続年数によらず、役割の重要度・難易度・専門性に応じて等級・区分を決定する制度です。
向いていない人
高い給与水準を第一に考える方
提出会社の平均年間給与は5,732,098円で、当メディアが扱った情報サービス企業のなかでは低めの水準です。
明確に分かれた事業部門で専門を深めたい方
報告セグメントは情報サービス事業の単一で、セグメント別の従業員数も開示されていません。
エージェントベストの見解
**ROEが5期すべて19%超という会社を見たら、自己資本比率の推移も並べてください。**この会社のROEは19.5%、21.9%、25.8%、24.1%、24.2%。当メディアが同じ時期に有価証券報告書から読んだ情報サービス企業では、ROEが8.0%から36.2%まで分布していましたが、**5期を通じて19%を下回らない例は限られます。**ここで確認したいのが、高いROEが「利益が大きいから」なのか「自己資本が薄いから」なのかという点です。この会社の自己資本比率は57.3%、59.1%、53.7%、55.6%、61.4%。5期で4.1ポイント上昇しています。自己資本が厚くなってもROEが落ちていない。つまり分母の小ささではなく、利益そのものが増えているということです。実際、当期純利益は765,296千円から1,511,155千円へ97.5%増、経常利益率も約9.7%から約11.8%へ改善しました。応募を検討されるなら、面接で「利益率が上がった要因は何ですか」を聞いてください。単価が上がったのか、BIのような高単価領域の比率が増えたのか、スタッフサービスが伸びたのか。**答えの中身によって、入社後に求められる仕事の性格が変わります。**なお営業活動によるキャッシュ・フローは直近期に前期の3.4倍となる2,344,414千円で、現金も5期で2.46倍に増えています。この資金の使い道も、あわせて確かめる価値があります。
選考に向けた準備
応募の前に確かめること
株式会社クロスキャットは東京証券取引所プライム市場に上場しています(証券コード2307)。決算期は3月。有価証券報告書(第53期・2026年3月期)によると、連結従業員は881人(外19人)、提出会社は563人(外16人)です。
提出会社の平均年間給与は5,732,098円、平均年齢36歳7ヶ月、平均勤続年数11年3ヶ月、対前事業年度増減率4.62%。事業は情報サービス事業ならびにこれらの付帯業務の単一セグメントで、システムソリューション、BIビジネス、その他、スタッフサービスの4区分で説明されています。
応募先が提出会社なのか、株式会社クロスユーアイエス(大阪)・株式会社クロスアクティブ(東京)・株式会社クロスリード(仙台)のいずれかなのかは求人票で確認してください。なおスタッフサービスは当社のみが行う事業です。
志望動機で問われること
「なぜ情報サービスか」と「なぜクロスキャットか」の2段で組み立てます。
前者については、システム開発、BI、人材サービスのどこに関わりたいのかを具体化します。同社はこの3つを1社で持っています。
後者の材料は有価証券報告書にあります。1973年6月に産業制御系ソフト開発を目的として株式会社ニスコンコアとして設立され、1989年6月に現社名へ変更したこと。1981年の倉庫管理パッケージ「RAPAC」から自社パッケージを作り続けてきたこと。2004年からBIツールを扱い、導入コンサルティングからDB高速化・教育までを事業としていること。技術系派遣・事務系派遣・職業紹介の許認可を自社で持つこと。賃上げ率を2023年度5.7%、2024年度5.6%、2025年度7.8%と開示していること。ROEが5期すべて19%を超えていること。
「システムと人材の両方を持つ会社で、自分は何を担うのか」に考えを持って臨むと、面接での会話が具体的になります。
職務経歴書で見られるポイント
情報サービスの中途採用では、扱った領域と担った工程が読まれます。
システム開発の経験がある方は、扱ったシステムの規模と技術、担った工程(要件定義、設計、製造、テスト、運用・保守)、チームの人数、対象業界を書きます。
BI・データ分析基盤の経験がある方は、扱った製品とデータ量、可視化した業務、改善した指標を書きます。BIビジネスがこの会社の独自領域です。
データベースのチューニング経験がある方は、対象の規模と改善した性能を書きます。BIビジネスに「BI/DB高速化」の項目があります。
金融系システムの経験がある方は、担当した業務とシステムの規模を書きます。1984年から金融機関向けの受注実績があります。
物流・倉庫管理システムの経験がある方は、扱った製品と導入先の規模を書きます。同社は1981年から自社パッケージを持つ領域です。
IT教育・研修の経験がある方は、対象者数と扱った内容を書きます。BI教育とITに関する教育が事業区分に含まれます。
いずれの場合も、置かれていた状況、選んだ打ち手、動いた数値の3点を短く添えます。
まとめ
株式会社クロスキャットは、1973年6月に産業制御系ソフト開発を目的として資本金100万円をもって東京都大田区蒲田に株式会社ニスコンコアとして設立され、1989年6月に現社名へ変更してシステムインテグレーションサービス事業を開始した東京証券取引所プライム市場上場企業です(証券コード2307)。有価証券報告書(第53期・2026年3月期)によると、連結従業員は881人(外19人)、提出会社は563人(外16人)で、平均年齢36歳7ヶ月、平均勤続年数11年3ヶ月、平均年間給与5,732,098円(対前事業年度増減率4.62%)。事業は情報サービス事業の単一セグメントですが、システムソリューション/BIビジネス/その他/スタッフサービスの4区分で説明され、スタッフサービス(技術系派遣・事務系派遣・アウトソーシング・職業紹介)は当社のみが担います。業績は売上高・経常利益・当期純利益・連結従業員数のすべてが5期連続で増加し、売上高は12,119,365千円から17,314,800千円へ42.9%増、経常利益は74.5%増、当期純利益は97.5%増。ROEは5期すべて19%超(19.5%、21.9%、25.8%、24.1%、24.2%)で、同じ期間に自己資本比率も57.3%から61.4%へ改善しました。処遇面では賃上げ率2023年度5.7%、2024年度5.6%、2025年度7.8%(定期昇給分を含む)を年度別に開示しており、従業員全体における女性労働者の割合は30.5%で増加傾向にあります。
よくある質問
Q. クロスキャットの年収はどのくらいですか。
A. 有価証券報告書(第53期・2026年3月期)によると、提出会社の平均年間給与は5,732,098円、平均年齢36歳7ヶ月、平均勤続年数11年3ヶ月、従業員数563人(外16人)です。平均年間給与には賞与および基準外賃金の手当が含まれ、対前事業年度増減率は4.62%でした。あわせて有価証券報告書には直近3か年の賃上げ率が「2023年度5.7%、2024年度5.6%、2025年度7.8%」(定期昇給分を含む)と表で開示されています。人事制度については「年齢や勤続年数によらず、社員一人ひとりに与えられた役割の重要度や難易度、専門性に応じて役割の等級・区分を決定し、市場水準等を勘案した基本給を設定」と記載されています。連結881人のうち提出会社は約64%で、子会社3社の給与水準は開示されていません。
Q. どんな事業をしている会社ですか。
A. 有価証券報告書によると、事業は情報サービス事業ならびにこれらの付帯業務の単一セグメントですが、4つの区分で説明されています。システムソリューション(ソフトウェア開発、システム運用・保守、テクニカルサポート、システムコンサルティング、インフラサポート)、BIビジネス(BI導入コンサルティング、BI開発・実装支援、BI/DB高速化、BI教育)、その他(オリジナルソリューション・パッケージ販売、ソフトウェアプロダクト販売、ハードウェア機器販売・保守管理、ITに関する教育)、スタッフサービス(技術系派遣、事務系派遣、アウトソーシング、職業紹介)です。このうちスタッフサービスは当社のみが行います。連結子会社は株式会社クロスユーアイエス(大阪市中央区・特定子会社)、株式会社クロスアクティブ(東京都千代田区)、株式会社クロスリード(仙台市青葉区・特定子会社)の3社です。
Q. 業績と財務はどうなっていますか。
A. 有価証券報告書の連結経営指標等の推移によると、売上高は2022年3月期の12,119,365千円から2026年3月期の17,314,800千円へ42.9%増。経常利益は1,171,056千円から2,043,227千円へ74.5%増、親会社株主に帰属する当期純利益は765,296千円から1,511,155千円へ97.5%増えました。売上高・経常利益・当期純利益・連結従業員数のすべてが5期連続で増加しています。経常利益率も約9.7%から約11.8%へ改善しました。自己資本利益率(ROE)は19.5%、21.9%、25.8%、24.1%、24.2%と5期すべて19%を超え、同じ期間に自己資本比率も57.3%から61.4%へ上昇しています。営業活動によるキャッシュ・フローは直近期に前期の3.4倍となる2,344,414千円、現金及び現金同等物の期末残高は1,345,143千円から3,304,336千円へ2.46倍に増えました。投資活動によるキャッシュ・フローは5期を通じて小さく、設備投資の軽い事業構造です。
本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。
本記事は 2026/8/18 時点の公開情報にもとづいて作成しています。