三菱電機の評判|年収・働き方・選考対策まで解説
三菱電機の有価証券報告書 第155期(2026年3月期)を見ると、連結従業員150,386人のうちライフセグメントが65,317人を占めます。約43.4%です。ところが提出会社では同じセグメントが5,362人。提出会社で最も多いのはインフラの11,993人です。この記事では、その構造を有報から整理します。
5期で売上高が約1.32倍、当期純利益は約2.00倍
| 回次 | 決算年月 | 売上高 | 税引前当期純利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 | 親会社株主帰属持分 | 総資産 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 第151期 | 2022年3月 | 4,476,758百万円 | 279,693百万円 | 203,482百万円 | 2,975,941百万円 | 5,107,973百万円 |
| 第152期 | 2023年3月 | 5,003,694百万円 | 292,179百万円 | 213,908百万円 | 3,239,027百万円 | 5,582,519百万円 |
| 第153期 | 2024年3月 | 5,257,914百万円 | 365,853百万円 | 284,949百万円 | 3,739,324百万円 | 6,167,340百万円 |
| 第154期 | 2025年3月 | 5,521,711百万円 | 437,265百万円 | 324,084百万円 | 3,949,678百万円 | 6,375,680百万円 |
| 第155期 | 2026年3月 | 5,894,747百万円 | 526,077百万円 | 407,758百万円 | 4,484,266百万円 | 7,357,512百万円 |
売上高は4,476,758百万円から5,894,747百万円へ、5期で約1.32倍になりました。親会社株主に帰属する当期純利益は203,482百万円から407,758百万円へ約2.00倍です。
第155期は売上高が前期比6.8%増、税引前当期純利益が20.3%増、親会社株主に帰属する当期純利益が25.8%増。営業利益は433,095百万円です。
総資産は5,107,973百万円から7,357,512百万円へ増え、親会社株主帰属持分も2,975,941百万円から4,484,266百万円へ増えました。
ライフは連結65,317人、提出会社5,362人
第155期の事業の種類別セグメント情報です。
| セグメント | 外部顧客に対する売上高 | 営業利益 | 前期の外部売上高 | 前期の営業利益 |
|---|---|---|---|---|
| ライフ | 2,286,554百万円 | 170,572百万円 | 2,162,750百万円 | 157,297百万円 |
| インダストリー・モビリティ | 1,654,855百万円 | 131,071百万円 | 1,626,259百万円 | 82,603百万円 |
| インフラ | 1,451,423百万円 | 154,731百万円 | 1,211,534百万円 | 89,467百万円 |
| セミコンダクター・デバイス | 258,927百万円 | 47,540百万円 | 259,862百万円 | 40,635百万円 |
| その他 | 157,730百万円 | 53,173百万円 | 176,809百万円 | 51,593百万円 |
| デジタルイノベーション | 85,258百万円 | 11,957百万円 | 84,497百万円 | 10,887百万円 |
| 連結合計 | 5,894,747百万円 | 433,095百万円 | 5,521,711百万円 | 391,850百万円 |
営業利益の計569,044百万円に対し、消去又は全社が135,949百万円のマイナスです。有報には、この項目に本社機能に係る費用や土地の売却に伴う収益が含まれ、当連結会計年度はこれらに加えて「ネクストステージ支援制度特別措置」の実施に伴う費用を含むと記載されています。
伸び方に差があります。インフラの営業利益は89,467百万円から154,731百万円へ約1.73倍、インダストリー・モビリティは82,603百万円から131,071百万円へ約1.59倍です。一方ライフは157,297百万円から170,572百万円へ約8.4%増にとどまります。
従業員の配置を見ると、この会社の構造がよく分かります。
| セグメント | 連結会社 | 提出会社 | 差 |
|---|---|---|---|
| ライフ | 65,317人 | 5,362人 | 59,955人 |
| インダストリー・モビリティ | 29,431人 | 5,513人 | 23,918人 |
| インフラ | 22,865人 | 11,993人 | 10,872人 |
| その他 | 15,782人 | - | - |
| 共通 | 6,884人 | 4,942人 | 1,942人 |
| セミコンダクター・デバイス | 5,556人 | 2,114人 | 3,442人 |
| デジタルイノベーション | 4,551人 | 25人 | 4,526人 |
| 合計 | 150,386人 | 29,949人 | 120,437人 |
いずれも2026年3月31日現在です。提出会社の従業員数の外数として臨時従業員等4,760人が記載されています。
ライフは連結65,317人で全体の約43.4%を占めますが、提出会社では5,362人です。家電や空調、ビルシステムなどを担う国内外の子会社に人員が置かれている構造といえます。
対照的にインフラは提出会社11,993人で、提出会社29,949人の約40.0%を占めます。提出会社で最も人員が多いセグメントです。
デジタルイノベーションは連結4,551人に対し提出会社25人。ほぼすべてが子会社に所属しています。
開示された数値から読み取れること
以下は、有価証券報告書と公表情報から読み取れる範囲の整理です。個別の口コミではなく、開示された数値をもとにしています。
年収・評価制度
提出会社の平均年間給与は9,134,603円です。従業員29,949人、平均年令40.5才、平均勤続年数15.3年、対前事業年度増減率は5.1%の増加。賞与及び基準外賃金を含みます。臨時従業員等4,760人は外数です。
有報には、職務・役割の価値を基軸とし、管理職及び高度専門職には職務価値に基づく「ジョブグレード」を、一般従業員には役割の価値を定義した「ミッショングレード」を適用するハイブリッド型のグレーディング制度を導入していること、報酬水準は外部サーベイデータを活用して市場競争力を維持し、年功序列に捉われない早期抜擢を図っていることが記載されています。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
ワークライフバランス
有報には、仕事と生活のバランスが取れていると回答した従業員の割合が2021年度65.0%から2025年度72.0%へ推移したと記載されています。男性育児休業取得率は67.8%から89.9%へ上がりました。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
キャリア・成長機会
従業員一人当たりの年間人財育成・研修投資額は、2021年度86千円から2025年度178千円へ約2.07倍になりました。自身のキャリア希望を当社で実現できると感じていると回答した従業員の割合は43.0%から53.0%へ推移しています。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
社風・人間関係
有報には、当社の労働組合は三菱電機労働組合と称し、労使の関係は組合結成以来今日まで安定していると記載されています。従業員エンゲージメントスコア(三菱電機で働くことの誇りややりがいを感じている従業員の割合)は2021年度54.0%から2025年度62.0%へ推移しました。女性管理職比率は2.3%から4.2%、障がい者雇用率は2.38%から2.52%です。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
エージェントベストの見解
この会社で最も多いのが、「家電の会社だと思って応募したら、提出会社では人が少ない領域だった」というズレです。数字で確認してください。ライフセグメントは連結65,317人で全体の約43.4%を占めますが、提出会社では5,362人です。差の59,955人は、国内外の子会社に所属しています。逆に提出会社で最も人員が多いのはインフラの11,993人で、提出会社29,949人の約40.0%。デジタルイノベーションに至っては連結4,551人に対し提出会社25人です。「三菱電機に入る」といっても、提出会社に入るのか子会社に入るのかで、扱う領域も規模もまったく変わります。応募前に確認すべきは、募集ポジションの法人名と、その法人がどのセグメントを担っているかの2点です。求人票のブランド名だけで判断すると、入社後の想定がずれます。
報酬について確認できること
有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は9,134,603円です。従業員数29,949人(臨時従業員等4,760人は外数)、平均年令40.5才、平均勤続年数15.3年、対前事業年度増減率は5.1%の増加です。
同じく電機・電子部品メーカーの提出会社ベースで並べると、位置関係が見えます。
| 会社 | 平均年間給与 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 提出会社の従業員数 | 連結従業員数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 三菱電機株式会社 | 9,134,603円 | 40.5才 | 15.3年 | 29,949人 | 150,386人 |
| 京セラ株式会社 | 7,397,108円 | 40.1歳 | 16.0年 | 19,667人 | 73,856人 |
| ローム株式会社 | 8,035千円 | 42.4歳 | 14.0年 | 4,199人 | 21,756人 |
各社の有価証券報告書によります。いずれも2026年3月期です。
平均年令40.5才から平均勤続年数15.3年を差し引くと、入社時の年齢は約25.2才になります。新卒入社が中心の構成です。
もう1つ、従業員数の動きを見ておいてください。提出会社の従業員数は前事業年度末に比べ1,264名減っています。有報には、その理由が主として2025年9月8日に公表した当社における「ネクストステージ支援制度特別措置」によるものと記載されています。同措置の実施に伴う費用は、セグメント情報の「消去又は全社」に含まれています。
人員が減った期に平均年間給与が5.1%増えている、という関係です。平均値は人員構成が変われば動くので、増減率だけで待遇の方針を判断するのは早計です。
実額は選考の過程で確認してください。
海外売上比率50.3%、国内とほぼ半々
顧客の所在地別に分類した売上高です。
| 地域 | 第155期 | 構成比 | 第154期 | 構成比 |
|---|---|---|---|---|
| 日本 | 2,932,381百万円 | 49.7% | 2,723,553百万円 | 49.3% |
| アジア | 1,223,718百万円 | 20.8% | 1,171,258百万円 | 21.2% |
| 北米 | 852,778百万円 | 14.5% | 799,084百万円 | 14.5% |
| 欧州 | 775,370百万円 | 13.1% | 718,530百万円 | 13.0% |
| その他 | 110,500百万円 | 1.9% | 109,286百万円 | 2.0% |
| 海外計 | 2,962,366百万円 | 50.3% | 2,798,158百万円 | 50.7% |
有報には、北米のうち米国が729,779百万円(12.4%)、アジアのうち中国が540,448百万円(9.2%)と記載されています。
海外比率は50.7%から50.3%へわずかに下がりました。日本の売上高が2,723,553百万円から2,932,381百万円へ約7.7%増えたことによります。
国内と海外がほぼ半々という構成です。海外比率が8割を超えるファナックのような会社とも、国内が6割を超える会社とも違う、中間的な位置にあります。
事業の中身も広い範囲に及びます。有報の事業の種類別セグメント情報によれば、セミコンダクター・デバイス事業はパワーデバイス、高周波デバイス、光デバイスを扱い、「その他」は資材調達・不動産・広告宣伝・金融等のサービスとされています。
向いている人/向いていない人
向いている人
社会インフラの領域に関わりたい方
インフラセグメントは提出会社11,993人で、提出会社29,949人の約40.0%を占めます。営業利益も89,467百万円から154,731百万円へ約1.73倍になりました。
職務・役割で処遇が決まる仕組みを求める方
有報には、管理職及び高度専門職に「ジョブグレード」、一般従業員に「ミッショングレード」を適用するハイブリッド型のグレーディング制度が記載されています。
国内と海外がほぼ半々の事業構成に向く方
第155期の海外売上高比率は50.3%です。
向いていない人
人員が増え続ける局面に加わりたい方
提出会社の従業員数は前事業年度末比1,264名減で、主因は「ネクストステージ支援制度特別措置」と有報に記載されています。
単一の製品領域に集中したい方
セグメントはインフラ、インダストリー・モビリティ、ライフ、デジタルイノベーション、セミコンダクター・デバイス、その他の6区分にわたります。
エージェントベストの見解
面接の終盤で問われるのは、「どのセグメントで何を伸ばすか」です。この会社は事業の幅が広いぶん、一般論で答えると弱くなります。数字で整理すると、第155期に営業利益を最も伸ばしたのはインフラで89,467百万円から154,731百万円へ約1.73倍、次いでインダストリー・モビリティが82,603百万円から131,071百万円へ約1.59倍です。売上高が最大のライフは170,572百万円で約8.4%増にとどまります。つまり「規模が大きい事業」と「伸びている事業」が違います。準備としてお伝えしているのは、志望セグメントを1つに絞り、そのセグメントの直近の損益と人員配置を踏まえて話せるようにしておくことです。あわせて、消去又は全社の135,949百万円のマイナスに「ネクストステージ支援制度特別措置」の費用が含まれる点にも目を通しておくと、会社が人員構成に手を入れている局面だと理解していることが伝わります。募集の有無と勤務地は、公式の採用ページでご確認ください。
選考に向けた準備
応募の前に確かめること
連結従業員数は150,386人、提出会社は29,949人です。グループには三菱電機デジタルをはじめ多数の法人があり、求人がどの法人のものかで条件が変わります。
セグメントを確認してください。提出会社ではインフラ11,993人、インダストリー・モビリティ5,513人、ライフ5,362人、共通4,942人、セミコンダクター・デバイス2,114人、デジタルイノベーション25人です。連結との差が大きいセグメントは、子会社に人員が多いことを意味します。
決算期は3月です。他社と業績を比較するときは対象期間を揃えてください。
募集要項の詳細は公式の採用ページでご確認ください。
志望動機で問われること
「なぜ電機メーカーか」と「なぜ三菱電機か」の2段で組み立てます。
前者については、社会インフラ、FA・産業メカトロニクス、自動車機器、空調・家電、ビルシステム、半導体・デバイス、情報通信のどこに関わりたいのかを具体化します。
後者の材料は有報にあります。売上高が5期で約1.32倍、親会社株主に帰属する当期純利益が約2.00倍になったこと。インフラの営業利益が約1.73倍、インダストリー・モビリティが約1.59倍と伸びた一方、ライフは約8.4%増だったこと。ライフが連結65,317人に対し提出会社5,362人であること。海外売上高比率が50.3%であること。従業員一人当たりの年間人財育成・研修投資額が86千円から178千円へ約2.07倍になったこと。
「規模が大きい事業と伸びている事業が違う」という点に触れられると、下調べの深さが伝わります。
職務経歴書で見られるポイント
電機メーカーの中途採用では、担当した製品や領域と、そこで動かした数値が読まれます。
開発・設計の経験がある方は、担当した製品と開発規模、量産までの期間、コストや性能をどれだけ動かしたかを書きます。
生産技術・製造の経験がある方は、担当ラインの生産数量と、歩留まりやタクトタイムの改善幅を書きます。
システムエンジニアリングの経験がある方は、担当した案件の規模と業種、要件定義から運用までのどこを担ったかを書きます。インフラセグメントは提出会社で最も人員が多い領域です。
法人営業・技術営業の経験がある方は、担当した業種と取引規模、提案から受注までで自分が担った範囲を書きます。
海外拠点での勤務経験がある方は、赴任先と担当機能、現地で意思決定した内容を書きます。海外売上高比率が50.3%の会社です。
いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。
まとめ
三菱電機は東証プライム市場に上場する電機メーカーで、有価証券報告書 第155期(2026年3月期)の売上高は5,894,747百万円(前期比6.8%増)、営業利益433,095百万円、税引前当期純利益526,077百万円、親会社株主に帰属する当期純利益407,758百万円、連結従業員数150,386人です。売上高は5期で約1.32倍、当期純利益は約2.00倍になりました。セグメント別の外部売上高はライフ2,286,554百万円、インダストリー・モビリティ1,654,855百万円、インフラ1,451,423百万円、セミコンダクター・デバイス258,927百万円、その他157,730百万円、デジタルイノベーション85,258百万円。営業利益ではインフラが約1.73倍、インダストリー・モビリティが約1.59倍と伸びました。従業員はライフが連結65,317人に対し提出会社5,362人、インフラが22,865人に対し11,993人です。提出会社の従業員数は29,949人(前事業年度末比1,264名減)、平均年令40.5才、平均勤続年数15.3年、平均年間給与9,134,603円(対前事業年度5.1%増)です。
よくある質問
Q. 三菱電機の年収はどのくらいですか。
A. 有価証券報告書 第155期(2026年3月期)によると、提出会社の平均年間給与は9,134,603円(従業員29,949人、平均年令40.5才、平均勤続年数15.3年、対前事業年度5.1%増)です。賞与及び基準外賃金を含み、臨時従業員等4,760人は外数です。ただしこれは提出会社に所属する29,949人についての数値で、連結150,386人の約19.9%にあたります。国内外の子会社に所属する場合は水準が異なります。有報には、管理職及び高度専門職に「ジョブグレード」、一般従業員に「ミッショングレード」を適用するハイブリッド型のグレーディング制度が記載されています。実額は選考の過程でご確認ください。
Q. 従業員数が減っているのはなぜですか。
A. 有価証券報告書には、提出会社の従業員数が前事業年度末に比べ1,264名減少したこと、その理由が主として2025年9月8日に公表した当社における「ネクストステージ支援制度特別措置」によるものであると記載されています。同措置の実施に伴う費用は、セグメント情報の「消去又は全社」(当連結会計年度135,949百万円のマイナス)に含まれています。なお連結従業員数は150,386人です。同じ期の売上高は前期比6.8%増、営業利益は433,095百万円で、業績自体は伸びています。
Q. どのセグメントが大きいのですか。
A. 第155期の外部顧客に対する売上高は、ライフ2,286,554百万円、インダストリー・モビリティ1,654,855百万円、インフラ1,451,423百万円、セミコンダクター・デバイス258,927百万円、その他157,730百万円、デジタルイノベーション85,258百万円です。営業利益ではライフ170,572百万円、インフラ154,731百万円、インダストリー・モビリティ131,071百万円の順ですが、伸び率ではインフラが前期89,467百万円から約1.73倍、インダストリー・モビリティが82,603百万円から約1.59倍と大きく、ライフは約8.4%増にとどまります。従業員数はライフが連結65,317人(全体の約43.4%)で最多です。
本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。
本記事は 2026/8/6 時点の公開情報にもとづいて作成しています。