三菱UFJ信託銀行の評判|年収・働き方・選考対策まで解説

三菱UFJ信託銀行 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/6

三菱UFJ信託銀行の有価証券報告書(2026年3月期)を見ると、連結従業員20,244人のうち受託財産部門が12,327人を占めます。ところが当社単体では同じ部門が1,604人です。差の10,723人は海外の現地採用者などが担っています。合算信託財産額は688兆6,497億円。この記事では、その構造を有報から整理します。

合算信託財産額688兆円という指標

信託銀行の有価証券報告書には、普通の銀行にはない項目があります。

年度決算年月連結経常収益うち連結信託報酬連結経常利益親会社株主に帰属する当期純利益合算信託財産額
2021年度2022年3月875,804百万円132,557百万円238,541百万円164,345百万円439,889,942百万円
2022年度2023年3月1,466,227百万円128,802百万円205,242百万円140,072百万円452,904,363百万円
2023年度2024年3月1,824,578百万円139,740百万円140,496百万円96,956百万円568,515,724百万円
2024年度2025年3月1,876,064百万円144,723百万円219,631百万円113,107百万円605,924,500百万円
2025年度2026年3月2,021,220百万円163,436百万円308,923百万円180,591百万円688,649,727百万円

合算信託財産額は439,889,942百万円から688,649,727百万円へ、5期で約1.57倍になりました。約688兆円という規模です。連結総資産額39,059,895百万円のおよそ17.6倍にあたります。

自分の貸借対照表に載る資産ではなく、預かって管理・運用する財産です。この数字が大きいことが信託銀行の事業規模を表しています。

連結信託報酬も132,557百万円から163,436百万円へ増えました。ただし連結経常収益2,021,220百万円に対する比率は約8.1%です。信託報酬だけで稼いでいるわけではありません。

連結経常利益は2023年度に140,496百万円まで落ち、そこから2期で308,923百万円へ戻しました。親会社株主に帰属する当期純利益も96,956百万円から180,591百万円へ約1.86倍です。

連結自己資本比率は6.80%、連結自己資本利益率は7.06%、連結純資産額は2,681,614百万円です。有報には、株式が非上場であるため連結株価収益率は記載していないと注記されています。

受託財産部門は連結12,327人、単体1,604人

有価証券報告書には、連結会社と当社単体の両方で部門別従業員数が載っています。2026年3月31日現在の数値です。

部門連結会社当社単体
受託財産部門12,327人1,604人10,723人
その他2,960人1,302人1,658人
法人マーケット部門2,718人1,296人1,422人
リテール部門1,974人1,964人10人
市場部門265人265人0人
合計20,244人6,431人13,813人

連結の従業員数は海外の現地採用者9,693人および勤務の実態が従業員と近い形態である営業等嘱託595人を含み、その他の嘱託および臨時従業員3,048人を含みません。執行役員72人も含まれていません。当社単体では海外の現地採用者476人を含みます。

受託財産部門の差10,723人が最も大きくなっています。連結の海外現地採用者9,693人の多くが、この部門に属していると読めます。証券の保管や管理といった業務が海外拠点で行われている構造です。

リテール部門は連結1,974人に対し単体1,964人で、差は10人。市場部門は連結・単体とも265人で完全に一致します。国内で完結する機能は当社に置かれています。

当社単体の6,431人は連結20,244人の約31.8%です。

なお三菱UFJフィナンシャル・グループの有価証券報告書では、同社が「上記アの会社の次に従業員数が多い会社」として6,431人・平均年間給与9,784千円と記載されています。連結ではなく単体の数値である点に注意が必要です。

開示された数値から読み取れること

以下は、有価証券報告書と公表情報から読み取れる範囲の整理です。個別の口コミではなく、開示された数値をもとにしています。

年収・評価制度

当社の平均年間給与は9,784千円です。従業員6,431人、平均年齢43.5歳、平均勤続年数15.1年、対前事業年度増減率は2.9%の増加。賞与および基準外賃金を含みます。平均年齢・平均勤続年数・平均年間給与は出向者を含み受入出向者を除いて算出され、営業等嘱託を含み、その他の嘱託・臨時従業員・海外の現地採用者・執行役員を除いて算出されていると注記されています。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

ワークライフバランス

有報に労働時間の数値の記載はありません。当社単体の従業員6,431人に対し、外数の臨時従業員の年間平均人員は1,233人です。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

キャリア・成長機会

当社単体の部門別従業員数は、リテール部門1,964人、受託財産部門1,604人、法人マーケット部門1,296人、その他1,302人、市場部門265人です。連結では受託財産部門が12,327人と最多になります。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

社風・人間関係

有報には、当社の従業員組合は三菱UFJ信託銀行従業員組合と称し、組合員数は5,577人であること、労使間においては特記すべき事項はないことが記載されています。組合員数は従業員6,431人の約86.7%にあたります。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

エージェントベストの見解

この会社を検討する方にお伝えしているのは、「信託銀行=銀行より待遇が下」という先入観をいったん外してほしい、ということです。三菱UFJフィナンシャル・グループの有価証券報告書によると、三菱UFJ信託銀行株式会社の平均年間給与は9,784千円で、株式会社三菱UFJ銀行の9,143千円を約64万円上回っています。従業員数は6,431人と31,691人で約5倍の差がありますが、水準は信託のほうが高い。一方で三井住友信託銀行株式会社は7,655千円で、こちらは株式会社三井住友銀行の9,338千円を下回ります。しかも三井住友信託銀行は三井住友トラストグループという別の上場企業の傘下で、三井住友フィナンシャルグループとは資本関係がありません。「メガバンクグループの信託銀行」という言葉で一括りにできない、ということです。確認すべきは、募集ポジションがどの部門に属し、その部門の単体人員がどのくらいかの2点です。

報酬について確認できること

三菱UFJフィナンシャル・グループの有価証券報告書には、グループ内の主要な会社の数値が並んでいます。

会社従業員数平均年齢平均勤続年数平均年間給与対前事業年度増減率
株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ3,637人40.3歳13.5年11,702千円7.0%増
三菱UFJ信託銀行株式会社6,431人43.5歳15.1年9,784千円2.9%増
株式会社三菱UFJ銀行31,691人40.1歳15.8年9,143千円6.8%増

いずれも2026年3月31日現在です。持株会社の従業員3,637人は、海外の現地採用者および三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券等からの出向者です。

信託銀行同士でも並べておきます。

会社持株会社従業員数平均年齢平均勤続年数平均年間給与
三菱UFJ信託銀行株式会社株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ6,431人43.5歳15.1年9,784千円
三井住友信託銀行株式会社三井住友トラストグループ株式会社13,810人42.3歳14.9年7,655千円

各持株会社の有価証券報告書によります。いずれも2026年3月31日現在です。

従業員数は三井住友信託銀行株式会社のほうが2倍以上多い一方、平均年間給与は三菱UFJ信託銀行株式会社が約213万円上回ります。平均年齢と平均勤続年数はほぼ同水準です。

平均年齢43.5歳から平均勤続年数15.1年を差し引くと、入社時の年齢は約28.4歳になります。同じグループの株式会社三菱UFJ銀行が約24.3歳ですから、中途入社の比率が相対的に高い構成といえます。

対前事業年度増減率は2.9%の増加です。同じ期に親会社株主に帰属する当期純利益は約59.7%増でした。

実額は選考の過程で確認してください。

2023年度に何が起きたか

5期の推移を見ると、2023年度(2024年3月期)だけが不自然に凹んでいます。

連結経常収益は1,824,578百万円と前年度の1,466,227百万円から増えているのに、連結経常利益は205,242百万円から140,496百万円へ約31.5%減りました。親会社株主に帰属する当期純利益も140,072百万円から96,956百万円へ約30.8%減です。連結自己資本利益率は3.95%まで下がりました。

一方で連結包括利益は39,856百万円から366,925百万円へ大きく増えています。合算信託財産額も452,904,363百万円から568,515,724百万円へ約1.26倍になりました。

損益計算書の数字と、包括利益や預かり資産の数字が逆を向いた期、という整理になります。

そこから2期で戻しました。連結経常利益は219,631百万円、308,923百万円と伸び、親会社株主に帰属する当期純利益も113,107百万円、180,591百万円です。連結自己資本利益率は3.95%から7.06%へ回復しました。

営業活動によるキャッシュ・フローは4期連続で支出です。2022年度2,598,622百万円、2023年度1,218,482百万円、2024年度1,407,424百万円、2025年度2,950,079百万円の支出と記載されています。銀行業の性質上、預金や貸出、有価証券の増減がそのまま表れる項目です。

単年の数字で判断せず、複数期で見る必要がある会社です。

向いている人/向いていない人

向いている人

受託財産・アセットサービシングの領域で専門性を積みたい方

受託財産部門の連結従業員数は12,327人で、連結20,244人の約60.9%を占めます。合算信託財産額は688,649,727百万円です。

グループ内で相対的に高い処遇水準を重視する方

平均年間給与9,784千円は、同じグループの株式会社三菱UFJ銀行の9,143千円を約64万円上回ります。

中途入社が一定数いる環境で経験を活かしたい方

平均年齢43.5歳から平均勤続年数15.1年を差し引くと、入社時の年齢は約28.4歳になります。

向いていない人

業績の振れ幅が小さい会社を求める方

連結経常利益は2023年度に140,496百万円まで落ち、連結自己資本利益率も3.95%になりました。

大規模なリテール営業網で働きたい方

当社単体のリテール部門は1,964人で、株式会社三菱UFJ銀行のリテール・デジタル部門3,185人より少ない規模です。

エージェントベストの見解

面接の終盤で問われるのは、「預かる仕事」をどう理解しているかです。ここが銀行志望との分かれ目になります。数字で言うと、この会社の連結総資産額は39,059,895百万円ですが、合算信託財産額は688,649,727百万円。約17.6倍です。自分のバランスシートに載る資産より、預かって管理・運用する財産のほうが桁違いに大きい。この構造が、仕事の性質を決めています。貸してリスクを取る仕事ではなく、預かって間違えない仕組みを作る仕事です。準備としてお伝えしているのは、自分の経験を「規模の大きい事務やオペレーションを、誤りなく回した話」に組み替えておくことです。加えて受託財産部門は連結12,327人に対し当社単体1,604人で、差の大半は海外の現地採用者と考えられます。グローバルな体制でカストディやアセットサービシングを回す会社だ、という理解を示せると噛み合います。募集の有無と所属部門は、公式の採用ページでご確認ください。

選考に向けた準備

応募の前に確かめること

応募先の法人を確認してください。三菱UFJ信託銀行株式会社(単体6,431人)、株式会社三菱UFJ銀行(31,691人)、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(3,637人・出向者)は別法人です。

社名の似た三井住友信託銀行株式会社は、三井住友トラストグループ株式会社という別の上場企業の傘下で、資本関係はありません。

部門を確認してください。当社単体ではリテール部門1,964人、受託財産部門1,604人、法人マーケット部門1,296人、その他1,302人、市場部門265人です。連結との差が大きい部門は、海外に人員が多いことを意味します。

決算期は3月です。他社と業績を比較するときは対象期間を揃えてください。

募集要項の詳細は公式の採用ページでご確認ください。

志望動機で問われること

「なぜ信託か」と「なぜ三菱UFJ信託銀行か」の2段で組み立てます。

前者については、受託財産、資産運用、不動産、証券代行、法人向け、リテールのどこに関わりたいのかを具体化します。

後者の材料は有報にあります。合算信託財産額が5期で439,889,942百万円から688,649,727百万円へ約1.57倍になったこと。連結信託報酬が163,436百万円で連結経常収益の約8.1%であること。受託財産部門が連結12,327人・単体1,604人であること。連結経常利益が2023年度に140,496百万円まで落ちたあと2期で308,923百万円へ戻したこと。平均年間給与9,784千円が同じグループの株式会社三菱UFJ銀行を上回ること。

「連結総資産の約17.6倍の信託財産を預かっている」という点に触れられると、下調べの深さが伝わります。

職務経歴書で見られるポイント

信託銀行の中途採用では、担当した領域と、そこで動かした数値が読まれます。

受託財産・カストディの経験がある方は、担当した資産区分と残高、運営体制で担った範囲を書きます。連結で最も人員が多い部門です。

資産運用・アセットマネジメントの経験がある方は、担当した運用資産残高と商品区分、資金流入をどう作ったかを書きます。

年金・証券代行の経験がある方は、担当した制度や企業数と、運営で担った範囲を書きます。

不動産の経験がある方は、担当した物件の規模と取引金額、仲介・開発・証券化のどこを担ったかを書きます。

法人営業の経験がある方は、担当した業種と取引規模、案件で自分が担った範囲を書きます。

オペレーション・事務企画の経験がある方は、扱った処理量と、誤り率や処理時間の改善幅を書きます。大規模な預かり資産を扱う会社では、この経験は読まれます。

いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。

まとめ

三菱UFJ信託銀行は上場していませんが自ら有価証券報告書を提出しており、2026年3月期の連結経常収益は2,021,220百万円(うち連結信託報酬163,436百万円)、連結経常利益308,923百万円、親会社株主に帰属する当期純利益180,591百万円、連結自己資本比率6.80%、連結自己資本利益率7.06%、連結総資産額39,059,895百万円です。合算信託財産額は688,649,727百万円で、5期で約1.57倍になりました。従業員数は連結20,244人・当社単体6,431人で、部門別では受託財産部門が連結12,327人に対し単体1,604人、リテール部門が1,974人に対し1,964人、市場部門は連結・単体とも265人です。当社の平均年齢43.5歳、平均勤続年数15.1年、平均年間給与9,784千円(対前事業年度2.9%増)で、同じグループの株式会社三菱UFJ銀行の9,143千円を上回ります。従業員組合の組合員数は5,577人です。

よくある質問

Q. 三菱UFJ信託銀行の年収はどのくらいですか。

A. 三菱UFJフィナンシャル・グループの有価証券報告書(2026年3月期)によると、三菱UFJ信託銀行株式会社の平均年間給与は9,784千円(従業員6,431人、平均年齢43.5歳、平均勤続年数15.1年、対前事業年度2.9%増)です。賞与および基準外賃金を含みます。同じグループの株式会社三菱UFJ銀行は31,691人・9,143千円ですから、信託銀行のほうが約64万円高い水準です。なお三井住友信託銀行株式会社は13,810人・7,655千円で、こちらは三井住友トラストグループ株式会社という別の上場企業の傘下です。実額は選考の過程でご確認ください。

Q. 三井住友信託銀行とはどう違いますか。

A. 資本関係のない別のグループの会社です。三菱UFJ信託銀行株式会社は株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループの傘下、三井住友信託銀行株式会社は三井住友トラストグループ株式会社の傘下です。規模も異なり、従業員数(単体)は6,431人と13,810人、平均年間給与は9,784千円と7,655千円です。三菱UFJ信託銀行の連結経常収益は2,021,220百万円・連結経常利益308,923百万円、三井住友トラストグループの連結経常収益は2,983,544百万円・連結経常利益401,499百万円です。社名が似ているため、応募前に法人名をご確認ください。

Q. 合算信託財産額とは何ですか。

A. 信託銀行が預かって管理・運用する財産の合計額で、有価証券報告書の主要な経営指標等の推移に記載される項目です。2026年3月期は688,649,727百万円で、2022年3月期の439,889,942百万円から5期で約1.57倍になりました。同社の連結総資産額39,059,895百万円のおよそ17.6倍にあたります。自社の貸借対照表に計上される資産とは別のもので、この金額が大きいことが信託銀行の事業規模を表します。関連して、連結信託報酬は163,436百万円で、連結経常収益2,021,220百万円の約8.1%です。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/6 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)