ニトリホールディングスの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

ニトリホールディングス 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/6

ニトリホールディングスの有価証券報告書 第54期(2026年3月期)は、売上収益が912,248百万円へ1.8%減った一方、税引前当期利益は127,357百万円へ8.4%増えた期です。国内既存店の客数は前期比92.8%。その理由を、有報は会社自身の言葉で書いています。この記事では、開示された数値と記述から働く環境を整理します。

減収でも増益、島忠事業が黒字転換

年度売上収益税引前当期利益親会社の所有者に帰属する当期利益親会社所有者帰属持分比率従業員数
第52期(2024年3月)896,667百万円124,838百万円90,158百万円59.6%19,127人
第53期(2025年3月)928,828百万円117,448百万円82,546百万円59.2%19,967人
第54期(2026年3月)912,248百万円127,357百万円89,270百万円62.9%19,432人

数値は有価証券報告書 第54期(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)によります。第53期よりIFRS会計基準にもとづいて連結財務諸表を作成しており、移行日は2023年4月1日です。従業員数の平均臨時雇用者数は外数で、第54期は22,304人です。

売上収益は928,828百万円から912,248百万円へ約1.8%減りました。一方で税引前当期利益は117,448百万円から127,357百万円へ約8.4%増え、親会社所有者帰属持分比率も59.2%から62.9%へ上がっています。

増益の内訳は、セグメント別に見ると分かります。

セグメント売上収益前期比セグメント利益前期のセグメント利益
ニトリ事業816,196百万円△0.6%118,381百万円118,975百万円
島忠事業110,273百万円△7.8%7,212百万円△1,288百万円

ニトリ事業はほぼ横ばいです。動いたのは島忠事業で、△1,288百万円の損失から7,212百万円の利益へ、8,500百万円の改善になりました。

売上規模では島忠事業のほうが7.8%減と落ち込みが大きいのですが、利益は逆に増えています。

売上の1割が通販

第54期の売上収益の内訳です。

区分ニトリ事業島忠事業
店舗売上677,774百万円98,705百万円776,479百万円
通販売上90,854百万円692百万円91,546百万円
その他27,070百万円334百万円27,404百万円

通販売上91,546百万円は、外部顧客への売上収益912,248百万円の約10.0%にあたります。ただしその大半はニトリ事業のもので、島忠事業の通販売上は692百万円です。

セグメント資産はニトリ事業1,329,216百万円、島忠事業278,336百万円です。

開示された数値から読み取れること

以下は、有価証券報告書と公表情報から読み取れる範囲の整理です。個別の口コミではなく、開示された数値をもとにしています。

年収・評価制度

提出会社の平均年間給与は7,456千円(対前事業年度増減率△4.6%)です。従業員884人、平均年齢39.6歳、平均勤続年数12.2年。専門職および嘱託社員を含まず、基準外給与および賞与を含みます。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

ワークライフバランス

有報に労働時間の数値の記載はありません。臨時従業員は年間の平均人員(1日8時間換算)で22,304人と記載されています。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

キャリア・成長機会

第54期にニトリ40店舗、デコホーム22店舗を出店したと記載されています。報告セグメントはニトリ事業と島忠事業の2つです。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

社風・人間関係

ニトリ事業の労働組合はUAゼンセンニトリ労働組合(1993年4月19日結成)で、組合員数は27,573人(臨時従業員22,587人を含む)です。労使関係について特記すべき事項はないとされています。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

エージェントベストの見解

この会社の年収を調べると7,456千円という数字が出てきますが、これは持株会社である株式会社ニトリホールディングスの884人についてのものです。有報にはもう1つ、従業員数が最も多い会社として株式会社ニトリの数値が載っています。4,651人、平均年齢32.1歳、平均勤続年数7.8年、平均年間給与5,978千円。差は約148万円です。平均年齢も7.5歳違います。応募先が事業会社であれば、見るべきは後者です。もう1つ押さえておきたいのが、両方とも前期から下がっている点です(持株会社△4.6%、事業会社△0.4%)。理由も有報に書かれています。「月例給与は前事業年度比で堅調に増加した一方で、業績連動型報酬制度に基づき賞与支給額が変動したことが主な減少要因」。つまり月給は上がり、賞与が減った結果です。オファーを受けるときは、提示額のうち固定給と賞与の比率、そして賞与が何に連動するのかを確認してください。

報酬について確認できること

有価証券報告書には、提出会社と最大人員会社の2つが記載されています。

会社従業員数平均年齢平均勤続年数平均年間給与対前事業年度増減率
株式会社ニトリホールディングス(提出会社)884人39.6歳12.2年7,456千円△4.6%
株式会社ニトリ(最大人員会社)4,651人32.1歳7.8年5,978千円△0.4%

いずれも2026年3月31日現在。臨時従業員は外数で、提出会社347人、株式会社ニトリ14,519人です。

他の小売と並べると、位置関係が見えます。

会社平均年間給与平均年齢平均勤続年数提出会社の従業員数
イオン株式会社9,329,258円49.3歳18.5年559人
株式会社セブン&アイ・ホールディングス8,550,415円45.1歳17.5年866人
株式会社ニトリホールディングス7,456千円39.6歳12.2年884人
株式会社しまむら7,224千円43.4歳17年2,914名

各社の有価証券報告書によります。決算期が異なる会社が含まれます。

ニトリホールディングスは、この4社のなかで平均年齢が最も若く、平均勤続年数も最も短い水準です。持株会社としては人員が884人と多いほうにあたります。

実額は選考の過程で確認してください。

客数が7.2%減った理由を有報が書いている

第54期のニトリ事業について、有報は次の数値を挙げています。

客数が7.2%減り、売上が4.2%減っています。売上の減りが客数より小さいので、1人あたりの購入額は上がった計算です。

注目したいのは、その理由の書き方です。有報にはこう記載されています。

足元における客数の減少は、デザインや機能、価格競争力に優れた新たな商品の開発が十分に進まず、適時に商品提案を行えなかったことにより、お客様の期待に応えられなかったことが要因である

外部環境や消費動向ではなく、自社の商品開発を要因として挙げています。そのうえで、この課題を解決するため商品部の組織体制を変更したと記載されています。

原因を自社の商品力に置いている会社は多くありません。応募を検討する立場では、これは重要な手がかりになります。商品開発に関わる職種であれば、いま人と体制が動いている領域だということです。

なお第54期の減損損失は4,148百万円(ニトリ事業3,972百万円、島忠事業175百万円)、減損損失戻入益は1,500百万円です。

2つの事業で人員の配分が偏っている

第54期末のセグメント別従業員数です。

セグメント従業員数臨時従業員
ニトリ事業18,170人19,920人
島忠事業1,262人2,384人
合計19,432人22,304人

ニトリ事業の18,170人が全体の約93.5%です。売上収益では816,196百万円と110,273百万円で約7.4倍の差ですから、人員配分はそれに近い形になっています。

臨時従業員22,304人は就業人員19,432人を上回ります。1日8時間換算の年間平均人員なので、実人数はさらに多いことになります。店舗運営を臨時従業員が担う構成です。

労働組合の組合員数27,573人のうち22,587人が臨時従業員である点も、この構成を裏づけています。

向いている人/向いていない人

向いている人

商品開発・MDに専門性がある方

有報は客数減の要因を自社の商品開発に置き、商品部の組織体制を変更したと記載しています。

店舗と通販の両方を扱いたい方

通販売上は91,546百万円で、外部顧客への売上収益の約10.0%です。

若い年齢構成の組織で働きたい方

株式会社ニトリの平均年齢は32.1歳、平均勤続年数は7.8年です。

向いていない人

賞与の変動を避けたい方

提出会社の平均年間給与は△4.6%、株式会社ニトリは△0.4%。有報は業績連動型報酬制度による賞与の変動を主な減少要因と記載しています。

成長が続く前提で考えたい方

売上収益は前期比1.8%減、国内既存店の客数は前期比92.8%です。

エージェントベストの見解

面接で問われるのは、「客数が減っている状況をどう見ているか」です。この会社は有報で、国内既存店の客数が前期比92.8%になった要因を自社の商品開発に置いています。ここに触れずに「成長企業だから」という志望動機を出すと、下調べが浅いと受け取られます。準備としてお伝えしているのは、自分の経験を「同じ売場でどう単価と点数を動かしたか」で語れるようにしておくことです。既存店の売上は前期比95.8%で、客数の92.8%より落ち込みが小さい。つまり1人あたりの購入額は上がっています。この差を作る仕事に自分がどう関われるかを示せると強いです。もう1つ、島忠事業が△1,288百万円から7,212百万円へ黒字転換している点も見ておいてください。売上は7.8%減っていますから、利益は構造を変えて作られています。買収した事業を立て直す局面に関心があるなら、こちらの動きを押さえたうえで質問すると話が深くなります。募集の有無と職種は、公式の採用ページでご確認ください。

選考に向けた準備

応募の前に確かめること

提出会社の従業員は884人で、連結19,432人の約4.5%です。事業会社である株式会社ニトリは4,651人。求人がどの法人のものかで、待遇の基準も業務の内容も変わります。

報告セグメントはニトリ事業と島忠事業の2つです。島忠事業は売上が7.8%減る一方で黒字転換しており、局面が異なります。

平均年間給与は両社とも前期から下がっています。業績連動型報酬制度による賞与の変動が理由と記載されているため、報酬の内訳は確認しておきたい項目です。

募集要項の詳細は公式の採用ページでご確認ください。

志望動機で問われること

「なぜ小売か」と「なぜニトリホールディングスか」の2段で組み立てます。

前者については、志望する領域を明確にします。商品開発、店舗運営、物流、通販、海外では、必要な経験も評価される実績も違います。

後者の材料は有報にあります。売上収益が912,248百万円へ1.8%減った一方、税引前当期利益が127,357百万円へ8.4%増えたこと。島忠事業が△1,288百万円から7,212百万円へ黒字転換したこと。国内既存店の客数が前期比92.8%、売上が前期比95.8%であること。会社が客数減の要因を自社の商品開発に置き、商品部の組織体制を変更したこと。通販売上が約10.0%を占めること。

「減収増益の中身を分けて理解している」ことが伝わると、下調べの深さが伝わります。

職務経歴書で見られるポイント

小売の中途採用では、売場という単位で何を動かしたかが読まれます。

商品開発・MDの経験がある方は、担当したカテゴリーと、原価率や粗利率、点数と単価をどう動かしたかを書きます。この会社がいま体制を変えている領域です。

店舗運営の経験がある方は、担当した店舗数と、客数・客単価をどう動かしたかを書きます。

物流・SCMの経験がある方は、扱った物量と、在庫回転やリードタイムの改善内容を書きます。

通販・EC の経験がある方は、扱った流通総額と、転換率や再購入率をどう動かしたかを書きます。通販売上は91,546百万円です。

いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。

まとめ

ニトリホールディングスは東証プライム市場に上場する持株会社で、有価証券報告書 第54期(2026年3月期)の売上収益は912,248百万円(前期比約1.8%減)、税引前当期利益127,357百万円(同約8.4%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益89,270百万円、親会社所有者帰属持分比率62.9%、連結従業員数19,432人(平均臨時雇用者数22,304人は外数)です。セグメント別ではニトリ事業が売上収益816,196百万円・セグメント利益118,381百万円、島忠事業が110,273百万円・7,212百万円で、島忠事業は前期の△1,288百万円から黒字転換しました。売上内訳は店舗776,479百万円、通販91,546百万円(約10.0%)。国内既存店の客数は前期比92.8%、売上は前期比95.8%で、有報は要因を自社の商品開発に置き、商品部の組織体制を変更したと記載しています。提出会社の従業員数は884人、平均年齢39.6歳、平均勤続年数12.2年、平均年間給与7,456千円(増減率△4.6%)、最大人員会社である株式会社ニトリは4,651人、32.1歳、7.8年、5,978千円(同△0.4%)です。

よくある質問

Q. ニトリホールディングスの年収はどのくらいですか。

A. 有価証券報告書 第54期(2026年3月期)によると、提出会社の平均年間給与は7,456千円(対前事業年度増減率△4.6%、従業員884人、平均年齢39.6歳、平均勤続年数12.2年)です。あわせて最大人員会社である株式会社ニトリの数値も記載されており、4,651人、平均年齢32.1歳、平均勤続年数7.8年、平均年間給与5,978千円(同△0.4%)です。いずれも専門職および嘱託社員を含まず、基準外給与および賞与を含みます。減少の主な要因は業績連動型報酬制度に基づく賞与支給額の変動と記載されています。実額は選考の過程でご確認ください。

Q. 業績は伸びているのですか。

A. 第54期は減収増益です。売上収益は928,828百万円から912,248百万円へ約1.8%減った一方、税引前当期利益は117,448百万円から127,357百万円へ約8.4%増え、親会社の所有者に帰属する当期利益も82,546百万円から89,270百万円へ増えました。増益の中心は島忠事業で、セグメント利益が△1,288百万円から7,212百万円へ8,500百万円改善しています。ニトリ事業のセグメント利益は118,975百万円から118,381百万円へほぼ横ばいです。国内既存店の客数は前期比92.8%となっています。

Q. どのような組織構成ですか。

A. 報告セグメントはニトリ事業と島忠事業の2つです。第54期末の従業員数はニトリ事業18,170人(臨時19,920人)、島忠事業1,262人(臨時2,384人)で、合計19,432人(臨時22,304人)。ニトリ事業が全体の約93.5%を占めます。持株会社である提出会社の従業員は884人、事業会社の株式会社ニトリは4,651人です。労働組合はUAゼンセンニトリ労働組合(1993年4月19日結成)で、組合員数は27,573人(臨時従業員22,587人を含む)です。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/6 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)