NTTデータの評判|年収・働き方・選考対策まで解説
株式会社NTTデータは、2023年7月の持株会社体制移行にあわせて国内事業を担うことになった会社です。上場しているのは持株会社の株式会社NTTデータグループで、こちらは非上場の事業会社になります。同じ「NTTデータ」でも指しているものが違うため、応募先を確認するところから始める必要があります。この記事では、公式情報と持株会社の有価証券報告書から、この会社の位置づけを整理します。
国内事業を担う非上場の事業会社
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社NTTデータ(NTT DATA Japan Corporation) |
| 設立年月日 | 2022年11月1日 |
| 本社所在地 | 東京都江東区豊洲3-3-3 豊洲センタービル(〒135-6033) |
| 資本金 | 1,000百万円(2023年11月1日現在) |
| 決算日 | 3月31日 |
| 親会社 | 株式会社NTTデータグループ(東証プライム・証券コード9613) |
| 売上高 | 1,345,295百万円(日本基準) |
| 経常利益 | 162,901百万円 |
| 当期純利益 | 179,818百万円 |
| 純資産額 | 241,810百万円 |
| 総資産額 | 1,384,014百万円 |
会社概要は公式サイトのプロフィール、業績数値はNTTデータグループの有価証券報告書 第37期(2025年3月期)の「関係会社の状況」によります。
2022年11月設立という新しい会社
公式サイトのプロフィールによると、設立年月日は2022年(令和4年)11月1日です。
これは2023年7月の持株会社体制移行に向けた準備として設立された経緯によります。NTTデータグループが2023年5月12日に公表したリリースによると、持株会社の名称を「株式会社NTTデータグループ」、国内事業会社の名称を「株式会社NTTデータ」とし、持株会社の傘下に国内事業会社と海外事業会社(NTT DATA, Inc.)を配置する体制へ移行しました。
したがって、法人としての設立は2022年ですが、事業そのものは長い歴史を引き継いでいます。
本社は東京都江東区豊洲の豊洲センタービル、資本金は1,000百万円(2023年11月1日現在)です。
売上高は連結の3割弱
NTTデータグループの有価証券報告書には、「関係会社の状況」の欄に同社の主要な損益情報等が記載されています。売上高が連結売上高に占める割合が10%を超えるためです。
売上高1,345,295百万円、経常利益162,901百万円、当期純利益179,818百万円、純資産額241,810百万円、総資産額1,384,014百万円(いずれも日本基準)。
同じ期のグループ連結売上高は4,638,721百万円ですから、同社は連結の約29%にあたります。残りの大半は海外事業です。
なお有価証券報告書の連結従業員の内訳では、日本セグメントが48,828人(臨時従業員4,620人は外数)と記載されています。これは同社単独の人数ではなく、日本の関係会社を含む数字です。
公開情報から読み取れる範囲
以下は、公式サイトと持株会社の有価証券報告書から読み取れる範囲の整理です。同社は非上場のため、単独での有価証券報告書は提出されていません。
年収・評価制度
同社は非上場ですが、NTTの有価証券報告書 第41期(2026年3月期)の「最大人員会社等の状況」に、従業員13,189名、平均年齢37.8歳、平均勤続年数13.0年、平均年間給与9,583,906円(対前事業年度増減率4.6%)が開示されています。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
ワークライフバランス
持株会社の有価証券報告書には、連結子会社の人的資本指標が会社別に開示されています。同社の男性労働者の育児休業取得率は99.7%です。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
キャリア・成長機会
事業目的には、電気通信事業、システムの開発・販売・構築・運用・賃貸・保守・監視及び管理、建設工事の設計・工事監理・請負、コンサルティング業務など11項目が挙げられています。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
社風・人間関係
管理職に占める女性労働者の割合は11.6%、労働者の男女の賃金の差異は全労働者で73.7%、正規雇用労働者で72.8%、非正規雇用労働者で77.0%と、持株会社の有価証券報告書に開示されています。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
エージェントベストの見解
この会社を検討する方が最初に混乱するのは、応募先が3つあることです。上場している株式会社NTTデータグループ(持株会社)、国内事業を担う株式会社NTTデータ、そして海外事業会社のNTT DATA, Inc.。求人サイトで「NTTデータ」と表示されていても、どの法人の募集かは職種によって変わります。数字で見ると違いははっきりします。持株会社の従業員は1,592名で平均年間給与9,234千円。国内事業会社は売上高1,345,295百万円の事業体で、日本セグメントの連結従業員は48,828人。規模の桁が違います。持株会社はグループ経営とガバナンスを担い、事業会社が実際の案件を回す構造です。システム開発やプロジェクトマネジメントの仕事を求めるなら、応募先は国内事業会社になります。逆に、グループ全体の経営企画や財務に関心があるなら持株会社です。この確認を面接前に済ませておくと、志望動機がぶれません。
報酬は「祖父会社」の有報から読める
同社は非上場であり、単独での有価証券報告書は提出されていません。ただし平均年間給与は確認できます。
読むべきは、持株会社NTTデータグループの有報ではなく、その上のNTT株式会社の有価証券報告書です。NTTは持株会社であり自社の従業員が少ないため、「最大人員会社等の状況」としてグループで最も従業員が多い会社の数値を記載する運用になっています。第41期(2026年3月期)の最大人員会社が、株式会社NTTデータです。
| 項目 | 株式会社NTTデータ |
|---|---|
| 従業員数 | 13,189人(臨時従業員1,799人は外数) |
| 平均年齢 | 37.8歳 |
| 平均勤続年数 | 13.0年 |
| 平均年間給与 | 9,583,906円(対前事業年度増減率4.6%) |
有価証券報告書には、同社について「NTTデータグループの子会社として、官公庁、金融機関、企業等向けに、システムインテグレーションを中心としたITサービスの提供を主な事業とし、コンサルティングからシステム開発、運用・保守に至るまで一貫したサービスを提供しています」と注記されています。平均年間給与は基準内・基準外給与及び賞与を含む金額です。
比較のために、直接の親会社であるNTTデータグループの提出会社(持株会社)の数値も挙げておきます。従業員1,592名、平均年齢39.7歳、平均勤続年数14.1年、平均年間給与9,234千円(第37期)。持株会社のほうが平均年齢は高いものの、平均年間給与は事業会社より低い水準です。
同じ時期の上場SIerの提出会社ベースの平均年間給与は、BIPROGYが8,846,208円(平均年齢46.3歳)、NSDが7,510千円(平均年齢39.2歳)、DTSが6,587千円(平均年齢39.7歳)です。同社の9,583,906円は平均年齢37.8歳での数値であり、業界内では高い部類にあたります。
参考として、厚生労働省のjob tagでは経営コンサルタントの平均年収を1,134.6万円(令和7年賃金構造基本統計調査ほか)、平均年齢を39.4歳としています。実額は選考の過程で確認してください。
事業目的から読み取れる業務の幅
公式サイトのプロフィールには、事業目的が11項目挙げられています。
電気通信事業。情報処理・情報通信に関する機器及びソフトウェアの開発、販売、構築、賃貸、保守。同じくシステムの開発、販売、構築、運用、賃貸、保守、監視及び管理。システムに係る建設工事並びにその他の建築工事及び設備工事における設計・工事監理・請負。経営、事業及びこれらに係るコンサルティング業務。企画、調査、研究、開発、技術支援、各種業務プロセスに関する支援、研修等の業務。知的財産権の取得・利用方法の開発・使用許諾・管理及び譲渡並びにこれらの仲介。不動産の賃貸、仲介、保有及び管理。労働者派遣事業。その他商業全般。そしてこれらに関連する一切の業務です。
システム開発だけでなく、建設工事の設計・工事監理・請負、不動産の賃貸・保有・管理まで含まれています。データセンターの建設と運営を事業として持つ会社の特徴です。
またコンサルティング業務と、業務プロセスに関する支援が独立して挙げられています。システムを作る前後の領域も業務範囲に入る構成です。
この環境で積める経験
この会社でのキャリアを考えるうえで、押さえるべき点が3つあります。
第一に、案件の規模が大きくなります。 売上高1,345,295百万円という事業規模です。金融、公共、法人向けの大規模システムが対象になります。
第二に、グループ内に専門会社があります。 NTTデータ先端技術、NTTデータ・フィナンシャルテクノロジー、NTTデータ・アイなど、領域ごとの会社がグループに存在します。
第三に、育児休業の取得率が高い水準です。 持株会社の有価証券報告書によると、同社の男性労働者の育児休業取得率は99.7%です。
向いている人/向いていない人
向いている人
大規模システムのプロジェクトに関わりたい方
売上高1,345,295百万円の事業体です。金融や公共の大規模案件を担う機会があります。
上流から運用まで関わりたい方
事業目的にはコンサルティング業務、業務プロセスに関する支援、システムの運用・監視・管理が含まれます。
制度が整った環境を求める方
男性労働者の育児休業取得率は99.7%と開示されています。制度の運用が定着している水準です。
向いていない人
単独の開示情報で判断したい方
非上場のため、単独での有価証券報告書はありません。持株会社の有報に載る範囲でしか数値を確認できません。
少人数の組織で意思決定したい方
日本セグメントの連結従業員は48,828人です。大規模組織であり、意思決定に関わる人数が多くなります。
エージェントベストの見解
面接の終盤で問われるのは、「大規模プロジェクトで何を任せられるか」です。ここで規模の話だけをすると印象が薄くなります。売上高1兆3,452億円規模の会社では、大きい案件を経験した人は珍しくありません。差がつくのは、その規模のなかで自分が何を決めたかです。準備としてお伝えしているのは、担当した案件のうち最も規模の大きいものを選び、そこで自分の判断が結果を変えた場面を1つ特定しておくことです。要員の配置を変えた。スコープを削る提案をして通した。品質基準を巡って顧客と交渉した。ベンダーの選定基準を作り直した。何でも構いませんが、「自分が決めた」と言い切れる範囲であることが重要です。大規模組織では、多くの人が意思決定の周辺で仕事をしています。そのなかで決めた経験を持つ人は多くありません。逆に、規模の小さい案件でも自分がすべてを決めていた経験は、この会社の選考で説明の仕方によっては強い材料になります。募集の有無と職種は、必ず公式の採用ページでご確認ください。
選考に向けた準備
応募先の法人を確かめる
NTTデータグループには、上場している持株会社の株式会社NTTデータグループ、国内事業会社の株式会社NTTデータ、海外事業会社のNTT DATA, Inc. があります。さらにNTTデータ先端技術、NTTデータ・フィナンシャルテクノロジー、NTTデータ・アイなどの専門会社もグループに含まれます。
システム開発やプロジェクトマネジメントの職種であれば、応募先は国内事業会社である可能性が高くなりますが、職種によって異なります。求人票の会社名を確認してください。
募集要項の詳細は公式の採用ページでご確認ください。
志望動機で問われること
「なぜSIerか」と「なぜこの会社か」の2段で組み立てます。
前者については、事業会社の情報システム部門やコンサルティングファームとの違いをどう捉えているかを説明します。
後者の材料は公式サイトと持株会社の有報にあります。2022年11月1日設立という法人の経緯と、2023年7月の持株会社体制移行。売上高1,345,295百万円という事業規模。建設工事や不動産の保有・管理まで含む事業目的。グループ内の専門会社の存在。
とくに事業目的の幅は、この会社の性格を説明する材料になります。
職務経歴書で見られるポイント
プロジェクトマネジメントの職種では、規模と判断の記録が読まれます。
SIer出身の方は、担当したプロジェクトの規模(金額、期間、要員数)に加えて、自分が決めた事項を書きます。
金融機関や公共の情報システム部門出身の方は、発注側として何を判断したかを書きます。同社の主要顧客層と直接つながる経験です。
コンサルティング出身の方は、実行フェーズまで関与した経験を書きます。事業目的にコンサルティング業務が含まれる会社ですが、システム構築が事業の中心である点は変わりません。
いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。
まとめ
株式会社NTTデータは、2023年7月の持株会社体制移行にあわせて国内事業を担うことになった非上場の事業会社です。法人としての設立は2022年11月1日、本社は東京都江東区豊洲の豊洲センタービル、資本金は1,000百万円(2023年11月1日現在)。上場している持株会社は株式会社NTTデータグループ(東証プライム・9613)で、その傘下に国内事業会社の同社と海外事業会社のNTT DATA, Inc. が置かれる構造です。持株会社の有価証券報告書 第37期(2025年3月期)の関係会社の状況によると、同社の売上高は1,345,295百万円、経常利益162,901百万円、当期純利益179,818百万円で、グループ連結売上高4,638,721百万円の約29%にあたります。管理職に占める女性労働者の割合は11.6%、男性労働者の育児休業取得率は99.7%と開示されています。応募の際は、グループ内のどの法人の募集かを確認する必要があります。
よくある質問
Q. NTTデータとNTTデータグループは何が違いますか。
A. 別の法人です。株式会社NTTデータグループが東証プライム市場に上場している持株会社で、その傘下に国内事業会社の株式会社NTTデータと海外事業会社のNTT DATA, Inc. が置かれています。2023年7月に持株会社体制へ移行した際に、この構成になりました。持株会社の従業員は1,592名(第37期)で、グループ経営とガバナンスを担います。システム開発やプロジェクトマネジメントの実務は、国内事業会社である株式会社NTTデータが担う構造です。
Q. NTTデータの年収はどのくらいですか。
A. 同社は非上場で単独の有価証券報告書はありませんが、NTT株式会社の有価証券報告書 第41期(2026年3月期)の「最大人員会社等の状況」に数値が開示されています。従業員13,189人(臨時従業員1,799人は外数)、平均年齢37.8歳、平均勤続年数13.0年、平均年間給与9,583,906円(対前事業年度増減率4.6%)です。平均年間給与は基準内・基準外給与及び賞与を含みます。なお直接の親会社である株式会社NTTデータグループの提出会社(持株会社)は、従業員1,592名、平均年間給与9,234千円(第37期)です。実額は選考の過程でご確認ください。
Q. どんな案件を扱っていますか。
A. 公式サイトのプロフィールに記載された事業目的は11項目です。電気通信事業、情報処理・情報通信に関する機器及びソフトウェアの開発・販売・構築・賃貸・保守、システムの開発・販売・構築・運用・賃貸・保守・監視及び管理、システムに係る建設工事及び設備工事における設計・工事監理・請負、コンサルティング業務、企画・調査・研究・開発・技術支援・業務プロセス支援・研修、知的財産権関連事業、不動産の賃貸・仲介・保有及び管理、労働者派遣事業などが含まれます。売上高は1,345,295百万円(持株会社の有価証券報告書 第37期の関係会社の状況より)です。
本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。
- NTTデータ 公式サイト プロフィール
- NTTデータグループ 有価証券報告書 第37期(2025年3月期)
- NTT 有価証券報告書 第41期(2026年3月期)
- NTTデータグループ「持株会社体制への移行および国内事業会社の設立について」(2023年5月12日)
- 厚生労働省 job tag「経営コンサルタント」(令和7年賃金構造基本統計調査ほか)
本記事は 2026/8/5 時点の公開情報にもとづいて作成しています。