NTT東日本の評判|年収・働き方・選考対策まで解説
「東日本電信電話株式会社」という社名は、2025年7月1日に「NTT東日本株式会社」へ変わりました。同じ日にグループ内で複数の会社が商号を変更しており、求人情報が旧社名のままになっていることがあります。この記事では、親会社NTTの有価証券報告書から確認できる同社の位置づけと、人的資本の指標を整理します。非上場ですが、開示から読める情報は少なくありません。
資本金3,350億円、地域通信を担う完全子会社
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | NTT東日本株式会社(旧:東日本電信電話株式会社) |
| 商号変更 | 2025年7月1日 |
| 所在地 | 東京都新宿区 |
| 資本金 | 335,000百万円 |
| 親会社 | NTT株式会社(東証プライム・証券コード9432)が議決権のすべてを保有 |
| セグメント | 地域通信 |
| 主な事業 | 東日本地域における県内通信サービスの提供 |
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 15.2% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 168.9% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 78.1% |
数値はNTTの有価証券報告書 第41期(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)によります。同社は非上場のため、単独での有価証券報告書は提出されていません。
2025年7月の商号変更は複数社で同時に行われた
NTTの有価証券報告書の関係会社の状況には、注記として次の記載があります。
「東日本電信電話㈱、西日本電信電話㈱、エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ㈱、エヌ・ティ・ティ・コムウェア㈱、エヌ・ティ・ティ都市開発㈱は、2025年7月1日にそれぞれNTT東日本㈱、NTT西日本㈱、NTTドコモビジネス㈱、NTTドコモソリューションズ㈱、NTT都市開発㈱に商号を変更しました」
つまり同日に5社が商号を変更しています。あわせてオリックスクレジット株式会社が2025年4月1日に株式会社ドコモ・ファイナンスへ商号変更したことも記載されています。
さらに親会社自身も、2025年6月19日開催の定時株主総会の決議により、2025年7月1日から「日本電信電話株式会社」から「NTT株式会社」へ社名を変更しています。
グループ全体で社名の整理が進んだ時期です。応募前に現在の社名を確認する必要があります。
特定子会社であり、親会社から長期資金の貸付を受けている
関係会社の状況には、同社について「東日本地域における県内通信サービスの提供を主な事業としており、当社は同社に長期資金の貸付を行っています」と記載されています。
また同社には注記として、特定子会社に該当すること、当期において親会社が行う基盤的研究開発の成果の使用に関して契約を締結し包括的な役務提供に対して対価を支払っていること、グループ運営に関わる契約を親会社と締結していることが示されています。
資本金は335,000百万円。これは西日本の312,000百万円と並んで、グループ内でも大きい部類です。株式会社NTTドコモの949,680百万円に次ぐ規模になります。
公開情報から読み取れる範囲
以下は、NTTの有価証券報告書から読み取れる範囲の整理です。同社は非上場のため、単独での有価証券報告書は提出されていません。
年収・評価制度
平均年間給与は公表されていません。非上場であり、親会社の有価証券報告書にも同社の給与水準は記載されていないためです。参考として、親会社NTTの提出会社(持株会社)の平均年間給与は10,562,434円(第41期・従業員2,606名)です。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
ワークライフバランス
NTTの有価証券報告書には、同社の男性労働者の育児休業取得率が168.9%と開示されています。主なグループ会社4社のなかで最も高い数値です。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
キャリア・成長機会
セグメントは地域通信で、東日本地域における県内通信サービスの提供が主な事業です。親会社から基盤的研究開発の成果の使用に関する契約を締結しており、研究開発の成果を事業に取り込む立場にあります。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
社風・人間関係
管理職に占める女性労働者の割合は15.2%、労働者の男女の賃金の差異は全労働者で78.1%、正規雇用労働者で78.8%、非正規雇用労働者で83.9%と開示されています。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
エージェントベストの見解
男性労働者の育児休業取得率168.9%という数字は、そのまま「取得率が高い」と読むだけでは不十分です。この指標は、算出期間中に育児休業を取得した男性の数を、同じ期間に配偶者が出産した男性の数で割って計算します。前年度に配偶者が出産した人が翌年度に取得した場合、分子には入るが分母には入らないため、比率が100を超えます。つまり168.9%という数字は「取得が定着し、かつ取得のタイミングが出産直後に限られていない」ことを示しています。長期の取得が可能な運用になっている可能性が高い。実際に確認すべきは、取得率ではなく取得期間です。数日の取得も1件、数か月の取得も1件と数えられます。面接で聞くとすれば「平均でどのくらいの期間取得しているか」です。この質問は制度の実態を測るのに有効で、かつ答えにくい質問ではありません。グループ内でもNTT西日本116.5%、NTTドコモ132.6%と差があるので、比較材料としても使えます。
報酬について確認できること
同社は非上場であり、単独での有価証券報告書は提出されていません。したがって平均年間給与は公表されていません。
親会社NTTの有価証券報告書には、子会社の給与水準として「最大人員会社等の状況」が記載されています。対象は株式会社NTTデータ(13,189名、平均年齢37.8歳、平均勤続年数13.0年、平均年間給与9,583,906円)と、NTTビジネスソリューションズ株式会社(10,981名、平均年齢47.2歳、平均勤続年数15.4年、平均年間給与6,919,938円)の2社です。同社の数値は含まれていません。
なおNTTビジネスソリューションズはNTT西日本の子会社であり、法人(主に中堅中小)・自治体向けICTソリューションの提供と保守運用業務を主な事業としていると注記されています。
参考として、親会社NTTの提出会社(持株会社)の平均年間給与は10,562,434円、従業員2,606名、平均年齢41.4歳、平均勤続年数15.6年です(第41期)。
また同じ通信業界では、KDDIの提出会社ベースの平均年間給与が10,510,939円(第42期)と開示されています。厚生労働省のjob tagでは、経営コンサルタントの平均年収を1,134.6万円(令和7年賃金構造基本統計調査ほか)としています。
実額は選考の過程で確認してください。
東西で分かれた事業構造をどう見るか
NTTグループの地域通信セグメントは、NTT東日本とNTT西日本の2社で構成されています。
| 項目 | NTT東日本 | NTT西日本 |
|---|---|---|
| 所在地 | 東京都新宿区 | 大阪市都島区 |
| 資本金 | 335,000百万円 | 312,000百万円 |
| 主な事業 | 東日本地域における県内通信サービスの提供 | 西日本地域における県内通信サービスの提供 |
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 15.2% | 14.2% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 168.9% | 116.5% |
| 男女の賃金の差異(全労働者) | 78.1% | 82.2% |
同じ地域通信を担う2社ですが、指標には差があります。管理職に占める女性労働者の割合は東が1ポイント高く、男性の育児休業取得率は東が50ポイント以上高い。一方で男女の賃金の差異は西のほうが小さい数値です。
事業の性質は同じでも、組織の運営には違いがあることが読み取れます。応募先を選ぶときは、この差を材料にできます。
なお有価証券報告書には、男女の賃金の差異について「NTTグループの人事・給与制度において、性別による賃金の差異は設けていません。正規労働者においては、より上位職に占める男性割合や育児による短時間勤務等の女性割合の差、また、非正規労働者においては、給与水準の高い専門職における男女比率の差に起因し、それぞれ男女の賃金差異が生じているものと分析しています」と記載されています。
固定通信という事業環境
NTTの有価証券報告書には、事業環境について具体的な記述があります。
通信サービスについては、アフターコロナにおける人流回復や動画視聴の増加に加え、生成AIの普及に伴うデータ通信量の増加により通信トラフィックが大幅に増加していること、クラウド利用や多拠点接続ニーズの高まりにより固定・モバイル双方で通信量が増加を続けていること、ネットワークの増強や品質維持に向けた投資負担が一段と増大していることが記載されています。
一方で市場については、「テレワーク需要の一巡や競争の進展により光回線の純増拡大が鈍化している」との記述があります。
固定通信を担う立場から見ると、この2つは同時に起きている現象です。通信量は増えているが、契約の純増は鈍っている。つまり1契約あたりのトラフィックが増え、設備への投資は必要だが、収益の伸びは限定的という構造です。
この環境で何が求められるかは、応募を検討する段階で考えておくべき論点になります。
この環境で積める経験
この会社でのキャリアを考えるうえで、押さえるべき点が3つあります。
第一に、社会インフラの規模で仕事ができます。 資本金335,000百万円、東日本地域の県内通信サービスを担う立場です。
第二に、研究開発の成果を事業に取り込む立場です。 親会社が行う基盤的研究開発の成果の使用に関する契約を締結していると有報に記載されています。
第三に、育児休業の取得が定着しています。 男性労働者の育児休業取得率168.9%は、主なグループ会社4社のなかで最も高い数値です。
向いている人/向いていない人
向いている人
社会インフラを支える仕事に価値を感じる方
東日本地域の県内通信サービスを担う会社です。止められない設備を維持し続ける仕事になります。
地域に根ざした働き方を望む方
セグメントは地域通信です。東日本の各地域に事業基盤があります。
制度の運用が定着した環境を求める方
男性労働者の育児休業取得率は168.9%と、グループ内で最も高い水準です。
向いていない人
平均年収を確認してから決めたい方
非上場であり、親会社の有価証券報告書にも同社の給与水準は記載されていません。
成長市場で働きたい方
有価証券報告書には、テレワーク需要の一巡や競争の進展により光回線の純増拡大が鈍化していると記載されています。市場環境は厳しい局面です。
エージェントベストの見解
面接で問われるのは、「伸びていない市場でどう価値を出すか」という論点です。ここで成長の話をすると噛み合いません。有価証券報告書には、光回線の純増拡大が鈍化していること、一方で通信トラフィックは大幅に増加し投資負担が増大していることが並んで書かれています。契約数は増えないが、通す量と設備投資は増える。この構造で求められるのは、新規獲得よりも既存設備の効率化と、通信以外の収益源です。準備としてお伝えしているのは、前職で「売上が伸びない前提でコストを変えた経験」を1つ用意することです。設備の統合、運用の自動化、外注構造の見直し、保守サイクルの再設計。いずれも該当します。あるいは既存顧客に別のサービスを載せた経験でも構いません。成長を前提にした施策の話しかできないと、この会社の課題感とはずれます。逆に、成熟事業で数字を作った経験がある方は、それを前面に出してください。募集の有無と職種は、必ず公式の採用ページでご確認ください。
選考に向けた準備
現在の社名と応募先を確かめる
同社は2025年7月1日に東日本電信電話株式会社からNTT東日本株式会社へ商号を変更しています。同じ日に西日本電信電話株式会社がNTT西日本株式会社へ、エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社がNTTドコモビジネス株式会社へ、エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社がNTTドコモソリューションズ株式会社へ商号を変更しました。
求人情報が旧社名で掲載されている場合があります。応募前に現在の社名で確認してください。
またNTT東日本グループには複数の子会社があります。募集がどの法人かも確認が必要です。
募集要項の詳細は公式の採用ページでご確認ください。
志望動機で問われること
「なぜ通信業界か」と「なぜこの会社か」の2段で組み立てます。
前者については、モバイルと固定の違いをどう捉えているかが問われます。NTTグループ内でも、総合ICTセグメント(NTTドコモなど)と地域通信セグメント(NTT東日本・西日本)では事業の性質が異なります。
後者の材料はNTTの有価証券報告書にあります。資本金335,000百万円という規模。東日本地域の県内通信サービスという事業。親会社の基盤的研究開発の成果を使用する契約。人的資本の指標。そして光回線の純増鈍化という事業環境。
とくに東西の指標の差は、なぜ東を選ぶのかを語る材料になります。
職務経歴書で見られるポイント
システムやプロジェクトの職種では、規模と制約下での判断が読まれます。
通信・電力・鉄道など、社会インフラの経験がある方は、可用性の要件と、それを満たすための設計を具体的に書きます。
設備の更改や統合を担当した方は、その規模と進め方を書きます。成熟事業では、この経験が直接評価されます。
事業会社の情報システム部門出身の方は、社内の関係部署とどう調整したかを書きます。
いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。
まとめ
NTT東日本株式会社は、2025年7月1日に東日本電信電話株式会社から商号を変更した、NTT株式会社の完全子会社です。所在地は東京都新宿区、資本金は335,000百万円、NTTのセグメント区分では地域通信に属し、東日本地域における県内通信サービスの提供を主な事業としています。親会社から長期資金の貸付を受け、基盤的研究開発の成果の使用に関する契約も締結している特定子会社です。非上場のため単独の有価証券報告書はありませんが、親会社NTTの有報 第41期(2026年3月期)には、管理職に占める女性労働者の割合15.2%、男性労働者の育児休業取得率168.9%、労働者の男女の賃金の差異78.1%(全労働者)が開示されています。男性の育児休業取得率は主なグループ会社4社のなかで最も高い数値です。平均年間給与は公表されていないため、実額は選考の過程で確認する必要があります。
よくある質問
Q. 東日本電信電話という会社はまだありますか。
A. 2025年7月1日付で「NTT東日本株式会社」へ商号を変更しています。NTTの有価証券報告書の関係会社の状況に、東日本電信電話㈱、西日本電信電話㈱、エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ㈱、エヌ・ティ・ティ・コムウェア㈱、エヌ・ティ・ティ都市開発㈱が2025年7月1日にそれぞれNTT東日本㈱、NTT西日本㈱、NTTドコモビジネス㈱、NTTドコモソリューションズ㈱、NTT都市開発㈱へ商号変更した旨が記載されています。親会社も同日に日本電信電話株式会社からNTT株式会社へ社名を変更しました。
Q. NTT東日本の年収はどのくらいですか。
A. 公表されていません。非上場であり、親会社NTTの有価証券報告書にも同社の給与水準は記載されていないためです。同有報の「最大人員会社等の状況」で開示されているのは、株式会社NTTデータ(平均年間給与9,583,906円)とNTTビジネスソリューションズ株式会社(同6,919,938円)の2社です。参考として、親会社NTTの提出会社の平均年間給与は10,562,434円(第41期・従業員2,606名)です。実額は選考の過程でご確認ください。
Q. NTT西日本とは何が違いますか。
A. 事業の性質は同じで、担当する地域が異なります。NTT東日本は東日本地域、NTT西日本は西日本地域の県内通信サービスを提供します。所在地は東が東京都新宿区、西が大阪市都島区。資本金は東が335,000百万円、西が312,000百万円です。人的資本の指標には差があり、管理職に占める女性労働者の割合は東15.2%・西14.2%、男性労働者の育児休業取得率は東168.9%・西116.5%、労働者の男女の賃金の差異は東78.1%・西82.2%です(いずれもNTTの有価証券報告書 第41期より)。
本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。
本記事は 2026/8/5 時点の公開情報にもとづいて作成しています。