クレオの評判・年収・選考対策|転職で押さえるべきポイント

クレオ 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/11

有価証券報告書が示す、会社の輪郭

クレオについて、第52期(2025年3月期)の有価証券報告書から確認できる事実を整理します。

提出会社の従業員の状況(2025年3月31日現在)

項目数値
従業員数503人
平均年齢41.9才
平均勤続年数14.2年
平均年間給与5,780,576円

平均年間給与は税込支払給与額であり、基準外給与および賞与を含み、休職者・休業者は含まないと注記されています。

セグメント別の従業員数(同日現在)

セグメント従業員数
ソリューションサービス事業240人
受託開発事業203人
全社(共通)60人
合計503人

連結会社の状況

合計 1,178人(臨時雇用者54人)。提出会社の503人に対し、約57%が連結子会社に所属しています。

労働組合

同報告書は、労働組合はありませんが、労使関係は安定しております としています。

本記事の内容は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。最新の情報は各社公式サイトおよび有価証券報告書をご確認ください。

ソリューションサービスと受託開発、という二本柱

提出会社のセグメントは、ソリューションサービス事業240人と受託開発事業203人。ほぼ拮抗しています。

この2つの違い

ソリューションサービス は、自社の製品やサービスを提供する事業と考えられます。多くの顧客に同じものを届ける構造です。

受託開発 は、顧客ごとの要求に応じて作る事業です。民法第632条の請負であれば、仕事の完成を約束することになります。

キャリアへの含意

この2つは、働き方が違います。ソリューションサービスでは製品の改善が中心、受託開発では案件ごとの完遂が中心になります。

単価の構造も違う

受託では、案件の金額が先に決まります。効率よく完成させれば利益が残り、想定より工数がかかれば減ります。ソリューションサービスでは、利用者数が収益を決めます。

転職の観点

どちらのセグメントに配属されるかで、積める経験が変わります。 求人票に明示されていない場合、面接で確認する価値があります。詳しくはSIerのキャリアパスで、契約の型による違いを整理しています。

平均勤続14.2年という定着

平均年齢41.9才、平均勤続年数14.2年。

この2つから、平均的な社員は27.7才で入社している計算になります。新卒中心ですが、中途入社も一定数いる構造が推測されます。

IT業界としては長い

厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)の「プログラマー」の区分では平均年齢37.1歳、「ITコンサルタント」の区分では38.3歳。同社の41.9才は、これを上回ります。

同業との比較

キーウェアソリューションズは第61期の有価証券報告書で、提出会社の平均年齢41歳10ヶ月、平均勤続17年2ヶ月、平均年間給与6,427千円としています。平均年齢はほぼ同じですが、勤続年数と給与に差があります。 詳しくはキーウェアソリューションズの評判・年収・選考対策もご覧ください。

労働組合がない

有価証券報告書には労働組合がないと記載されています。労働条件は会社が定める制度に依ります。 組合を通じた交渉の枠組みはありません。

転職の観点

組合がない会社では、個別の評価と処遇の設計が重みを増します。等級制度がどう運用されているかを確認する価値があります。

連結と提出会社の差が示すもの

連結1,178人に対し、提出会社は503人。差の675人は連結子会社に所属しています。

臨時雇用者54人

連結でも54人と限られます。正社員中心の構成です。

提出会社では臨時雇用者の記載がない

セグメント別の表では、いずれも「(—)」と記載されています。提出会社にはほぼいないと読み取れます。

転職の観点

応募先が提出会社か連結子会社かで、条件が変わる可能性があります。「雇用契約を結ぶ法人名を教えてください」と確認するのが確実です。

全社(共通)60人

管理部門に所属する従業員です。提出会社の約12%。コーポレート職として入る場合、この区分になります。

規模の性質

提出会社503人という規模は、大手SIerと小規模な開発会社の中間にあたります。役割が細かく分かれすぎず、かといって一人で何役もこなす必要もない。この中間の規模には固有の働き方があります。

エージェントベストの見解

労働組合の有無は、有価証券報告書で確認できる項目のひとつです。クレオの場合、労働組合はないと記載されています。一方、同じ規模帯のキーウェアソリューションズには、グループに6つの労働組合があり、それぞれの組合員数まで開示されています。この違いは、労働条件の決まり方に影響します。組合がある会社では、賃上げや労働時間が交渉を経て制度として定まります。組合がない会社では、会社が定める制度に依ります。どちらが良いという話ではありません。ただ、中途で入る方にとっては、評価と処遇がどう決まるかを知っておく意味があります。組合がない会社では、等級制度の運用と、その透明性を確認する価値が高くなります。

SIerの水準として見た、この会社

厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)の数値を並べます。

区分平均年収平均年齢時間当たり賃金有効求人倍率就業者数
プログラマー578.5万円37.1歳2,819円0.94389,760人
ITコンサルタント889万円38.3歳4,026円0.89656,770人

同社の水準との比較

提出会社の平均年間給与は5,780,576円。プログラマーの区分(578.5万円)とほぼ同じ水準です。

平均年齢を考慮すると

同社の41.9才は、プログラマーの区分より4.8歳高くなっています。年齢を揃えて比べると、見え方が変わります。

必要スキルの違い

プログラマーの区分は プログラミング4.9 が最上位、ITコンサルタントの区分は 要件分析5.1 が最上位です。ソリューションサービスと受託開発のどちらで入るかで、求められる技術が変わります。

求人倍率

0.94と0.89。どちらも1を下回り、募集より求職者が多い状態です。

近い規模の会社はクエストの評判・年収・選考対策もあわせてご覧ください。年収の構造はSIerの年収相場で整理しています。

「休職者・休業者は含まない」という注記

平均年間給与5,780,576円には、税込支払給与額であり、基準外給与および賞与を含み、休職者・休業者は含まないという注記が付いています。

この注記が示すもの

算定の母数から、休職者と休業者が外されています。在籍者全員の平均ではありません。

なぜ差が出るか

年度の途中で休職・休業した人は、支給額が通年より少なくなります。その人たちを母数から外せば、平均値は上がる方向に働きます。

他社の注記と比べる

キユーピーやクエストの有価証券報告書では、賞与および基準外賃金を含むという注記はありますが、休職者・休業者の扱いは明記されていません。算定範囲の開示の細かさは、会社によって違います。

どちらが良いという話ではない

注記が細かいことは、算定方法を明らかにしているという意味でもあります。数値の性格が読み手に伝わる形になっています。

転職の観点

有価証券報告書の平均年間給与を他社と比べるとき、注記まで読まないと比較が成立しません。 基準外給与を含むか、賞与を含むか、休職者を含むか。この3点で数値は動きます。

面接での使い方

提示された年収と、有価証券報告書の平均年間給与を比べるときは、賞与の割合を確認する価値があります。基準外給与と賞与を含む数字であるためです。

選考で確認しておきたいこと

  1. 雇用契約の相手方(提出会社か、連結子会社か)
  2. 配属されるセグメント(ソリューションサービスか、受託開発か)
  3. 契約上の位置(元請けか、二次請け以下か)
  4. 客先常駐の有無と、その頻度
  5. 等級制度の運用と、その透明性
  6. 中途入社者が部門に何人いるか

1つ目が、条件を左右します。連結1,178人のうち、提出会社は503人です。

2つ目は、積める経験を最も左右します。製品を作る側と、案件を完遂する側では、身につく技術が違います。

5つ目は、労働組合がない会社では重みを増します。評価と処遇がどう決まるかを確認する価値があります。

エージェントベストの見解

提出会社503人、連結1,178人という規模は、SIerのなかでは中堅にあたります。この規模には固有の特徴があります。大手SIerでは、役割が細かく分かれます。要件定義だけ、テストだけ、という担当になることがあります。数十人規模の会社では、一人が何役もこなします。503人という規模は、その中間です。一つの案件を通して見られる一方、体制も制度も一定程度整っています。転職を考えるとき、この中間の規模が自分に合うかは、前職との比較で判断できます。大手から移るなら担う範囲が広がり、小規模から移るなら制度の枠組みが増えます。どちらの方向の変化を望むかで、評価が変わります。

まとめ

クレオについて、有価証券報告書から確認できる点を整理します。

本記事の内容は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。統計の数値は調査区分全体のものであり、特定の企業の実態を示すものではありません。詳細は有価証券報告書および各社公式サイトでご確認ください。

よくある質問

Q. 平均年間給与5,780,576円は、全社員の平均ですか。

A. 提出会社の従業員503人の平均です。連結1,178人の平均ではありません。税込支払給与額で、基準外給与および賞与を含み、休職者・休業者は含まないと注記されています。

Q. ソリューションサービスと受託開発、どちらに配属されますか。

A. 提出会社では240人と203人でほぼ拮抗しています。どちらの可能性もあります。積める経験が違うため、面接で確認する価値があります。

Q. 労働組合がないことは、不利ですか。

A. 一概には言えません。労働条件は会社が定める制度に依ることになります。中途で入る場合、等級制度の運用と透明性を確認する価値が高くなります。

Q. 元請けですか、二次請け以下ですか。

A. 有価証券報告書からは読み取れません。SIerでは契約上の位置が積める経験を左右するため、面接で「顧客と直接契約する案件はどの程度ありますか」と確認する価値があります。

出典

本記事は 2026/8/11 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)