クレスコの評判|年収・働き方・選考対策まで解説
有価証券報告書によると、株式会社クレスコは売上高・経常利益・当期純利益・連結従業員数のすべてが5期連続で増加しています。売上高は444億円から646億円へ45.5%増、連結従業員数は2,450名から3,188名へ738名増。処遇についても「物価上昇に伴う実質賃金の低下を抑制する観点から、5年連続でベースアップを実施しております」と明記されています。この記事では、有価証券報告書から事業と組織の実態を整理します。
会社概要と2社の合併から始まった1988年
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社クレスコ |
| 上場区分 | 東京証券取引所プライム市場(証券コード4674) |
| 決算期 | 3月 |
| 従業員数 | 連結3,188名/提出会社1,498名(2026年3月31日現在) |
| 報告セグメント | ITサービス事業/デジタルソリューション事業 |
| グループ構成 | 当社および連結子会社13社、持分法適用関連会社1社 |
| 本店 | 東京都港区港南二丁目15番1号 |
有価証券報告書の沿革は、2社の合併から始まります。
| 年月 | 内容 |
|---|---|
| 1988年4月 | ソフトウェア開発、システム機器の開発および販売を目的として、テクトロン株式会社と株式会社メディアリサーチが合併し、東京都港区西新橋に株式会社クレスコを設立 |
| 1990年2月 | 通商産業省によるシステムインテグレータ登録企業となる |
| 1992年4月 | 株式の額面金額を変更するため、株式会社クレスコ(形式上の存続会社、旧サガミ工業株式会社)と合併 |
| 1997年7月 | 日本証券業協会の店頭登録企業となる |
| 1998年9月 | グループ業容の拡大のため、芝ソフトウェア株式会社(現・クレスコ・イー・ソリューション株式会社)を設立 |
| 2000年9月 | 東京証券取引所市場第二部に株式上場 |
| 2001年3月 | ソフトウェア開発事業の拡大のため、北海道札幌市に北海道開発センター(現・札幌事業所)を設置 |
| 2001年9月 | 東京証券取引所市場第一部に株式上場 |
| 2004年5月 | 本社を東京都港区港南(現所在地)へ移転 |
| 2005年10月 | 近距離無線通信ソリューションに特化したワイヤレステクノロジー株式会社を設立 |
| 2010年4月 | ソフトウェア開発事業の拡大のため、株式会社アイオスおよび株式会社インフィニード(旧クレスコ九州株式会社)の全株式を取得 |
| 2012年4月 | 北陸を営業拠点とし、ネットワークソリューションに特化したソラン北陸株式会社(現・クレスコ北陸株式会社)の全株式を取得 |
| 2012年12月 | 制御系システムを手がける株式会社シースリーの株式を取得 |
| 2013年4月 | 開発力強化と顧客層の拡大を図るため株式会社クリエイティブジャパン(現・株式会社クレスコ・デジタルテクノロジーズ)の全株式を取得 |
| 2015年10月 | 関西エリアの営業拠点の拡大を図るためメディア・マジック株式会社(現・株式会社メクゼス)の株式を取得 |
| 2016年9月 | 旅行業向けシステムを強みとする株式会社エヌシステムの全株式を取得 |
2010年以降、ほぼ毎年のようにM&Aを重ねてきた会社です。北海道(札幌)、九州、北陸、関西と、地域の拠点を買収で広げてきた経緯が読み取れます。
直近期にも子会社の再編がありました。有価証券報告書には次の4件が記載されています。
- 2025年4月1日付で、連結子会社であった株式会社高木システムが株式会社クレスコ・ジェイキューブを存続会社とする吸収合併により消滅
- 2025年10月1日付で、株式会社クレスコ・ジェイキューブが株式会社アイエステクノポートの株式を取得
- 2025年10月1日付で、クレスコ北陸株式会社が株式会社エイプスの株式を取得
- 持分法適用関連会社であった株式会社ジザイめっけが2025年10月21日付で解散を決議し、2026年1月26日付で清算結了
子会社が子会社を買う構造になっている点も特徴です。
ITサービスとデジタルソリューションという2事業
有価証券報告書によると、報告セグメントは2つです。
| セグメント | 内容 |
|---|---|
| ITサービス事業 | エンタープライズシステム、金融システム、組込みシステム、AIシステム、モバイルシステム、プラットフォーム、アジャイル開発・ニアショア開発・オフショア開発、RPA導入支援、データアナリティクス、UXデザインといったコンサルティングならびにIT企画・開発・保守の総合サービス |
| デジタルソリューション事業 | クラウド、Robotics、AI&Data、セキュリティ、UX/UIといった顧客のDX実現を支援する製品・サービスからなるソリューション群の提供 |
従業員数については、注意すべき記載があります。
当社グループは、製品・サービスを主軸として事業セグメントを決定しており、同一の従業員が複数の事業に従事することがあるため、事業セグメントごとの従業員数を記載しておりません。
| 区分 | 連結従業員数 | 提出会社従業員数 |
|---|---|---|
| ITサービス事業/デジタルソリューション事業 | 2,914名 | 1,365名 |
| 全社(共通) | 274名 | 133名 |
| 合計 | 3,188名 | 1,498名 |
1人が2つの事業をまたぐという構造は、応募者にとって意味があります。配属が事業単位ではなく、案件や技術領域単位で決まる可能性を示すためです。
連結子会社13社の顔ぶれも多彩です。クレスコ・イー・ソリューション株式会社(ERPソリューション事業)、株式会社アイオス、クレスコ北陸株式会社、株式会社シースリー(茨城県日立市)、株式会社クレスコ・デジタルテクノロジーズ、株式会社メクゼス(大阪市中央区)、株式会社クレスコ・ジェイキューブ、株式会社クレスコ・ネクシオ、株式会社エニシアス、ジェット・テクノロジーズ株式会社などが有価証券報告書に登場します。
評判の傾向
以下は公開されている口コミの傾向を要約したものです。個別の投稿は引用していません。
年収・評価制度
有価証券報告書(第38期・2026年3月期)によると、提出会社の平均年間給与は6,713千円、平均年齢37.2歳、平均勤続年数11.9年、対前事業年度増減率は1.37%です。あわせて「物価上昇に伴う実質賃金の低下を抑制する観点から、5年連続でベースアップを実施しております」と記載されています。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
ワークライフバランス
有価証券報告書には、労働組合はないが労使関係は良好である旨が記載されています。提出会社の男性労働者の育児休業取得率は131.3%です。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
キャリア・成長機会
ITサービス事業にはエンタープライズ、金融、組込み、AI、モバイル、プラットフォーム、アジャイル・ニアショア・オフショア開発、RPA導入支援、データアナリティクス、UXデザインが含まれます。連結従業員数は5期で738名増えました。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
社風・人間関係
提出会社の平均勤続年数は11.9年、平均年齢37.2歳。管理職に占める女性労働者の割合は12.6%です。
※公開されている口コミの傾向をまとめたものです
エージェントベストの見解
「5年連続でベースアップ」という記載を、その理由とセットで読んでください。有価証券報告書にはこう書かれています。「物価上昇に伴う実質賃金の低下を抑制する観点から、5年連続でベースアップを実施しております」。ここで注目したいのは目的の書き方です。「優秀な人材を確保するため」でも「競争力を高めるため」でもなく、「実質賃金の低下を抑制する」。つまり物価に負けないための措置だと明言しています。実際、提出会社の平均年間給与の対前事業年度増減率は**1.37%**でした。当メディアが同じ時期に有価証券報告書から読んだ情報サービス企業では、この指標は△2.5%〜+8.3%の範囲に分布しています。1.37%は中位からやや下です。ただし同社はもう1つの施策も記載しています。「従業員の処遇を簡素かつ分かりやすいものとする観点から、各種手当の見直しを行い、一部手当を基本給に組み入れる等、報酬体系の再編を進めております。これにより、賞与算定の基礎となる給与水準を高め、安定的かつ中長期的な処遇向上を図っております」。**手当を基本給に移せば、賞与の算定基礎が上がります。**面接では「基本給に組み入れられたのはどの手当ですか」と「賞与は基本給の何か月分が標準ですか」を聞いてください。表面の増減率だけでは見えない処遇の変化が、ここにあります。
提出会社1,498名の年収671万円と5年連続ベア
有価証券報告書の従業員の状況です(2026年3月31日現在)。
提出会社の状況
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 従業員数 | 1,498名 |
| 平均年齢 | 37.2歳 |
| 平均勤続年数 | 11.9年 |
| 平均年間給与 | 6,713千円 |
| 対前事業年度増減率 | 1.37% |
連結3,188名のうち提出会社は1,498名で、約47%。過半数が13社の連結子会社に所属しています。
男女に関する指標は、提出会社と連結子会社8社について開示されています。
| 会社 | 管理職に占める女性労働者の割合 | 男性労働者の育児休業取得率 | 男女の賃金の差異(全労働者) |
|---|---|---|---|
| 株式会社クレスコ | 12.6% | 131.3% | 78.6% |
| 株式会社アイオス | 12.5% | 80.0% | 83.3% |
| 株式会社エニシアス | 6.3% | 100.0% | 79.2% |
| クレスコ・イー・ソリューション株式会社 | ― | 66.7% | 75.2% |
| 株式会社クレスコ・ジェイキューブ | 10.8% | 100.0% | 84.6% |
| 株式会社クレスコ・デジタルテクノロジーズ | 2.2% | 100.0% | 77.1% |
| 株式会社クレスコ・ネクシオ | 7.4% | ― | 91.3% |
| ジェット・テクノロジーズ株式会社 | ― | 100.0% | 77.9% |
| 株式会社メクゼス | 13.6% | ― | 91.2% |
提出会社の**男性労働者の育児休業取得率131.3%**については、注記があります。「過年度に配偶者が出産した男性労働者が、当事業年度に育児休業等を取得している場合、取得率が100.0%を超えることがあります」。分母は当事業年度に配偶者が出産した人数、分子は当事業年度に取得した人数のため、期をまたぐと100.0%を超えます。
男女の賃金の差異については「男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しておりますが、同一労働の賃金に差はなく、等級別人数構成の差によるものであります」と注記されています。
給与制度の考え方
有価証券報告書には、報酬制度の方針が具体的に記載されています。
ベースアップ……物価上昇に伴う実質賃金の低下を抑制する観点から、5年連続でベースアップを実施。
賞与……基本給を基礎とした標準的な支給水準を設けたうえで、個人の業績評価および会社業績への貢献度等を勘案して支給額を決定。評価にあたっては事業部門の業績ならびに職責・役割に応じた成果および行動を反映する仕組みとし、経営戦略の遂行と成果創出に対するインセンティブとして機能するよう設計。
報酬体系の再編……従業員の処遇を簡素かつ分かりやすいものとする観点から、各種手当の見直しを行い、一部手当を基本給に組み入れる等、報酬体系の再編を推進。これにより賞与算定の基礎となる給与水準を高め、安定的かつ中長期的な処遇向上を図る。
これらの方針および水準は、経営状況や人材の確保・定着状況等を踏まえ、取締役会等において継続的に検討・決定されるとのことです。
5期連続増収増益と従業員738名増
有価証券報告書の連結経営指標等の推移(第34期〜第38期)です。
| 決算期 | 売上高(千円) | 経常利益(千円) | 当期純利益(千円) | 連結従業員数 |
|---|---|---|---|---|
| 2022年3月 | 44,450,374 | 4,782,634 | 3,236,640 | 2,450名 |
| 2023年3月 | 48,368,324 | 5,135,627 | 3,328,597 | 2,657名 |
| 2024年3月 | 52,755,890 | 5,658,535 | 3,728,580 | 2,742名 |
| 2025年3月 | 58,760,592 | 6,290,640 | 4,405,567 | 2,999名 |
| 2026年3月 | 64,676,944 | 6,980,017 | 5,279,100 | 3,188名 |
※当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益
売上高・経常利益・当期純利益・連結従業員数のすべてが5期連続で増加しています。
- 売上高……44,450,374千円→64,676,944千円(+45.5%)
- 経常利益……4,782,634千円→6,980,017千円(+45.9%)
- 当期純利益……3,236,640千円→5,279,100千円(+63.1%)
- 連結従業員数……2,450名→3,188名(+738名/+30.1%)
売上と経常利益の伸び率がほぼ同じ(45.5%と45.9%)である点は、利益率を保ったまま規模を拡大したことを示します。経常利益率は約10.7%から約10.8%へ、5期でほぼ横ばいです。
従業員1人あたり売上高も上がっています。第34期は約18,143千円、第38期は約20,288千円で、約11.8%上昇しました。人を738名増やしながら、1人あたりの生産性も上げている構造です。
自己資本利益率(ROE)は15.6%、14.3%、14.3%、15.1%、16.4%。5期を通じて14%を下回らず、直近期に最高となりました。自己資本比率は66.8%、72.7%、69.7%、71.1%、**69.9%**で、70%前後を維持しています。
純資産額は22,134,123千円から33,479,382千円へ1.51倍、総資産額は33,136,886千円から47,899,893千円へ1.45倍に増えました。
キャッシュ・フローも安定しています。
| 決算期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF |
|---|---|---|---|
| 2022年3月 | 3,222,701千円 | △1,155,867千円 | △1,352,353千円 |
| 2023年3月 | 1,679,590千円 | △874,877千円 | △1,631,826千円 |
| 2024年3月 | 3,213,864千円 | +1,451,815千円 | △723,692千円 |
| 2025年3月 | 4,762,042千円 | △2,293,567千円 | △2,084,579千円 |
| 2026年3月 | 5,331,233千円 | △1,319,160千円 | △3,995,832千円 |
営業活動によるキャッシュ・フローは第38期に5,331,233千円と5期で最大。現金及び現金同等物の期末残高は11,737,916千円から15,263,484千円へ増えました。
一方で財務活動によるキャッシュ・フローは△3,995,832千円と、5期で最も大きな流出です。
**M&Aを重ねながら、増収増益と生産性向上を同時に達成している。**当メディアが同じ時期に扱った情報サービス企業のなかでも、この形は上位に入ります。
規模と地域を買収で広げてきた構造
同社の成長を支えてきたのが、M&Aによる地域と技術の拡張です。
沿革をたどると、その意図が読み取れます。
| 年 | 取得・設立 | 記載された目的 |
|---|---|---|
| 1998年 | 芝ソフトウェア(現・クレスコ・イー・ソリューション) | グループ業容の拡大 |
| 2001年 | 北海道開発センター(現・札幌事業所) | ソフトウェア開発事業の拡大 |
| 2005年 | ワイヤレステクノロジー | 近距離無線通信ソリューションに特化 |
| 2010年 | アイオス、インフィニード(旧クレスコ九州) | ソフトウェア開発事業の拡大 |
| 2012年 | ソラン北陸(現・クレスコ北陸) | 北陸を営業拠点とし、ネットワークソリューションに特化 |
| 2012年 | シースリー(茨城県日立市) | 関東エリアの営業拠点の拡大/制御系システム |
| 2013年 | クリエイティブジャパン(現・クレスコ・デジタルテクノロジーズ) | 開発力強化と顧客層の拡大 |
| 2015年 | メディア・マジック(現・メクゼス、大阪市) | 関西エリアの営業拠点の拡大 |
| 2016年 | エヌシステム | 旅行業向けシステムを強みとする |
「地域」と「技術領域」の2軸で買っていることが分かります。北海道、九州、北陸、関東(日立)、関西。そして近距離無線通信、ネットワーク、制御系、旅行業向け。
そしてこの動きは今も続いています。直近期には、クレスコ・ジェイキューブが株式会社アイエステクノポートを、クレスコ北陸が株式会社エイプスを取得しました。子会社が主体となって買収を行う段階に入っています。
一方で整理も進めています。株式会社高木システムはクレスコ・ジェイキューブへ吸収合併されて消滅し、持分法適用関連会社の株式会社ジザイめっけは清算結了しました。
**買って増やすだけでなく、統合して減らす動きも同時に走っている。**これが直近期の姿です。
ITサービス事業の内訳を見ると、扱う技術の幅も広がっています。エンタープライズシステム、金融システム、組込みシステム、AIシステム、モバイルシステム、プラットフォーム、アジャイル開発・ニアショア開発・オフショア開発、RPA導入支援、データアナリティクス、UXデザイン。デジタルソリューション事業では、クラウド、Robotics、AI&Data、セキュリティ、UX/UI。
組込みからAI、UXデザインまでを1社のなかに持つ構成です。
働き方とキャリア形成の特徴
同社でのキャリアを考えるうえで軸になるのは、技術領域の広さです。
有価証券報告書のセグメント説明に並ぶのは、エンタープライズ、金融、組込み、AI、モバイル、プラットフォーム、クラウド、Robotics、セキュリティ、UX/UI。どの領域に配属されるかで身につく専門性が変わります。
2つ目の軸は、事業をまたぐ働き方です。有価証券報告書は「同一の従業員が複数の事業に従事することがあるため、事業セグメントごとの従業員数を記載しておりません」と明記しています。事業部で固定されない可能性があるということです。
3つ目の軸は、グループの広がりです。連結3,188名のうち提出会社は1,498名(約47%)。残る1,690名は13社の連結子会社に所属しています。札幌、日立、北陸(金沢)、大阪と、地域の拠点も広い会社です。
4つ目の軸は、成長が続いていることです。売上高・経常利益・当期純利益・従業員数のすべてが5期連続で増加。従業員は738名増え、1人あたり売上高も11.8%上がりました。
5つ目の軸は、処遇の方針です。5年連続のベースアップ、手当を基本給へ組み入れる報酬体系の再編、賞与算定基礎の引き上げ。ただし直近期の平均年間給与の対前事業年度増減率は1.37%です。
6つ目の軸は、定着です。提出会社の平均勤続年数11.9年、平均年齢37.2歳。25歳前後で入社した方が12年続けている計算になります。
向いている人/向いていない人
向いている人
幅広い技術領域に触れたい方
エンタープライズから組込み、AI、クラウド、UXデザインまでを1社で扱っています。
成長が続く組織で機会を得たい方
売上高・経常利益・当期純利益・従業員数のすべてが5期連続で増加し、従業員は738名増えました。
M&Aや統合の実務に関心がある方
連結子会社は13社。直近期にも子会社による買収2件、吸収合併1件、清算結了1件が行われています。
向いていない人
短期で大きな昇給を求める方
直近期の平均年間給与の対前事業年度増減率は1.37%です。
事業部を固定してキャリアを積みたい方
同一の従業員が複数の事業に従事することがあり、セグメントごとの従業員数も開示されていません。
エージェントベストの見解
「5期連続増収増益」の会社は珍しくありませんが、この会社は3つ目の条件を満たしています。当メディアはこの数か月、情報サービス業の会社を50社以上、有価証券報告書から読んできました。売上高・利益がともに5期連続で伸びた会社は複数あります。しかし多くは従業員を減らすか横ばいに保ちながら利益を伸ばしていました。5期で200名減・159名減という会社もありました。単価を上げ、低採算案件を切り、人数を絞る。合理的な経営です。この会社は違います。売上45.5%増、経常利益45.9%増、そして従業員738名増(30.1%増)。しかも従業員1人あたり売上高は約18,143千円から約20,288千円へ11.8%上昇しています。人を3割増やしながら、1人あたりも上げた。これは採用した人が短期間で稼働している可能性を示します。ただし裏を返せば、受け入れる側の負荷が5年続いているということでもあります。応募を検討されるなら、面接で3つ聞いてください。1つ目、「738名のうち、自社採用とM&Aによる増加はそれぞれ何名ですか」。連結子会社13社を持つ会社では、この内訳が実態を左右します。2つ目、「中途入社が独り立ちするまでの標準期間は」。3つ目、「配属はどの技術領域で決まりますか」。事業をまたぐ働き方の会社では、最初の配属がその後の専門性を決めます。
選考に向けた準備
応募の前に確かめること
株式会社クレスコは東京証券取引所プライム市場に上場しています(証券コード4674)。決算期は3月。有価証券報告書(第38期・2026年3月期)によると、連結従業員は3,188名、提出会社は1,498名です。
提出会社の平均年間給与は6,713千円、平均年齢37.2歳、平均勤続年数11.9年、対前事業年度増減率1.37%。報告セグメントはITサービス事業とデジタルソリューション事業の2つですが、同一の従業員が複数の事業に従事することがあるため、セグメントごとの従業員数は開示されていません。
応募先が提出会社なのか、13社ある連結子会社のいずれかなのかは求人票で確認してください。クレスコ・イー・ソリューション、アイオス、クレスコ北陸、シースリー、クレスコ・デジタルテクノロジーズ、メクゼス、クレスコ・ジェイキューブ、クレスコ・ネクシオ、エニシアス、ジェット・テクノロジーズなどが有価証券報告書に登場します。
本社は東京都港区港南。札幌事業所(2001年開設)のほか、日立(茨城)、金沢(石川)、大阪に子会社の拠点があります。
志望動機で問われること
「なぜITサービスか」と「なぜクレスコか」の2段で組み立てます。
前者については、扱いたい技術領域を具体化します。エンタープライズ、金融、組込み、AI、モバイル、クラウド、セキュリティ、UX/UI。同社はこのすべてを持っています。
後者の材料は有価証券報告書にあります。1988年4月にテクトロン株式会社と株式会社メディアリサーチの合併により設立されたこと。1990年にシステムインテグレータ登録、2001年に東証一部上場を果たしたこと。2010年以降、地域(北海道・九州・北陸・関東・関西)と技術領域(近距離無線通信・ネットワーク・制御系・旅行業向け)の2軸でM&Aを重ねてきたこと。売上高・経常利益・当期純利益・従業員数が5期連続で増加していること。5年連続でベースアップを実施していること。
「地域と技術を買い足してきた会社で、自分は何を持ち込むのか」に考えを持って臨むと、面接での会話が具体的になります。
職務経歴書で見られるポイント
ITサービスの中途採用では、扱った領域と担った工程が読まれます。
エンタープライズシステムの経験がある方は、扱ったシステムの規模と技術、担った工程、対象業界を書きます。
金融系システムの経験がある方は、担当した業務とシステムの規模、求められた可用性の水準を書きます。
組込みシステムの経験がある方は、対象の機器と使用したOS・言語、担った工程を書きます。制御系を手がける株式会社シースリーもグループにあります。
AI・データ分析の経験がある方は、使った技術と適用した業務、動かした指標を書きます。ITサービス事業にAIシステムとデータアナリティクス、デジタルソリューション事業にAI&Dataが含まれます。
クラウド・セキュリティの経験がある方は、扱った基盤の規模と移行実績を書きます。デジタルソリューション事業がこの領域です。
アジャイル・ニアショア・オフショア開発の経験がある方は、採用した体制と対象国、担った役割を書きます。ITサービス事業に明記されています。
UX/UIデザインの経験がある方は、担当したプロダクトと役割、改善した指標を書きます。両セグメントに含まれる領域です。
いずれの場合も、置かれていた状況、選んだ打ち手、動いた数値の3点を短く添えます。
まとめ
株式会社クレスコは、1988年4月にソフトウェア開発、システム機器の開発および販売を目的として、テクトロン株式会社と株式会社メディアリサーチが合併して東京都港区西新橋に設立された東京証券取引所プライム市場上場企業です(証券コード4674)。有価証券報告書(第38期・2026年3月期)によると、連結従業員は3,188名、提出会社は1,498名で、平均年齢37.2歳、平均勤続年数11.9年、平均年間給与6,713千円(対前事業年度増減率1.37%)。報告セグメントはITサービス事業(エンタープライズ、金融、組込み、AI、モバイル、プラットフォーム、アジャイル・ニアショア・オフショア開発、RPA導入支援、データアナリティクス、UXデザイン)とデジタルソリューション事業(クラウド、Robotics、AI&Data、セキュリティ、UX/UI)の2つで、同一の従業員が複数の事業に従事するためセグメント別の従業員数は開示されていません。業績は売上高・経常利益・当期純利益・連結従業員数のすべてが5期連続で増加し、売上高は44,450,374千円から64,676,944千円へ45.5%増、経常利益は45.9%増、連結従業員数は2,450名から3,188名へ738名増。従業員1人あたり売上高も約11.8%上昇しました。ROEは16.4%、自己資本比率69.9%、現金及び現金同等物15,263,484千円。処遇面では5年連続のベースアップと、手当の一部を基本給に組み入れる報酬体系の再編が有価証券報告書に記載されています。連結子会社は13社で、直近期にも子会社による買収2件が行われました。
よくある質問
Q. クレスコの年収はどのくらいですか。
A. 有価証券報告書(第38期・2026年3月期)によると、提出会社の平均年間給与は6,713千円、平均年齢37.2歳、平均勤続年数11.9年、従業員数1,498名です。平均年間給与には賞与および基準外賃金が含まれ、対前事業年度増減率は1.37%でした。有価証券報告書には「物価上昇に伴う実質賃金の低下を抑制する観点から、5年連続でベースアップを実施しております」と記載され、あわせて「従業員の処遇を簡素かつ分かりやすいものとする観点から、各種手当の見直しを行い、一部手当を基本給に組み入れる等、報酬体系の再編を進めております。これにより、賞与算定の基礎となる給与水準を高め、安定的かつ中長期的な処遇向上を図っております」とされています。連結3,188名のうち提出会社は約47%で、13社ある連結子会社の給与水準は開示されていません。
Q. どんな事業をしている会社ですか。
A. 有価証券報告書によると、報告セグメントは2つです。ITサービス事業は、エンタープライズシステム、金融システム、組込みシステム、AIシステム、モバイルシステム、プラットフォーム、アジャイル開発・ニアショア開発・オフショア開発、RPA導入支援、データアナリティクス、UXデザインといったコンサルティングならびにIT企画・開発・保守の総合サービス。デジタルソリューション事業は、クラウド、Robotics、AI&Data、セキュリティ、UX/UIといった顧客のDX実現を支援する製品・サービス群の提供です。グループは当社と連結子会社13社、持分法適用関連会社1社で構成され、クレスコ・イー・ソリューション(ERPソリューション)、アイオス、クレスコ北陸、シースリー(茨城県日立市)、クレスコ・デジタルテクノロジーズ、メクゼス(大阪市)などが含まれます。2010年以降、地域と技術領域の2軸でM&Aを重ねてきました。
Q. 業績と財務はどうなっていますか。
A. 有価証券報告書の連結経営指標等の推移によると、売上高は2022年3月期の44,450,374千円から2026年3月期の64,676,944千円へ45.5%増。経常利益は4,782,634千円から6,980,017千円へ45.9%増、親会社株主に帰属する当期純利益は3,236,640千円から5,279,100千円へ63.1%増えました。売上高・経常利益・当期純利益・連結従業員数のすべてが5期連続で増加しています。連結従業員数は2,450名から3,188名へ738名増(30.1%増)で、従業員1人あたり売上高も約18,143千円から約20,288千円へ約11.8%上昇しました。自己資本利益率(ROE)は16.4%と5期で最高、自己資本比率は69.9%、純資産額は22,134,123千円から33,479,382千円へ1.51倍に増えています。営業活動によるキャッシュ・フローは5,331,233千円と5期で最大、現金及び現金同等物の期末残高は15,263,484千円です。
本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。
本記事は 2026/8/18 時点の公開情報にもとづいて作成しています。