クレディセゾンの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

クレディセゾン 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/5

株式会社クレディセゾンの有価証券報告書 第76期(2026年3月期)を見ると、純収益が最も大きいのはペイメント事業の277,229百万円です。ところが事業利益で最も大きいのはファイナンス事業の47,306百万円で、ペイメント事業の30,625百万円を上回ります。カード会社という印象とは異なる構造です。この記事では、その中身を有報から整理します。

カード事業より稼ぐファイナンス事業

第76期の報告セグメントごとの数値です。

セグメント純収益事業利益純収益に占める比率事業利益に占める比率
ペイメント事業277,229百万円30,625百万円約58.3%約29.7%
ファイナンス事業82,715百万円47,306百万円約17.4%約45.9%
不動産関連事業31,260百万円19,240百万円約6.6%約18.7%
グローバル事業62,438百万円△1,428百万円約13.1%
リース事業14,782百万円4,670百万円約3.1%約4.5%
エンタテインメント事業7,026百万円2,590百万円約1.5%約2.5%
合計475,452百万円103,005百万円

数値は有価証券報告書 第76期(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)によります。同社の連結財務諸表はIFRS会計基準に基づいて作成されています。比率は合計に対する参考値です。

ファイナンス事業は純収益で約17.4%にすぎませんが、事業利益では約45.9%を占めます。有報によると、この事業は信用保証事業およびファイナンス関連事業を行っています。関係会社としてスルガ銀行株式会社が挙げられています。

一方ペイメント事業は純収益で約58.3%を占めながら、事業利益では約29.7%です。

不動産関連事業も純収益31,260百万円に対して事業利益19,240百万円と、利益率が高い構成です。

グローバル事業は純収益62,438百万円ですが、事業利益は△1,428百万円の損失です。

収益は伸びているが、利益は2期連続で減っている

年度純収益事業利益税引前利益親会社の所有者に帰属する当期利益ROE
第72期(2022年3月)299,017百万円52,336百万円49,936百万円35,375百万円6.47%
第73期(2023年3月)322,638百万円60,977百万円61,044百万円43,599百万円7.51%
第74期(2024年3月)361,604百万円71,941百万円97,952百万円72,987百万円11.20%
第75期(2025年3月)422,818百万円93,621百万円92,786百万円66,397百万円9.41%
第76期(2026年3月)472,770百万円101,999百万円89,980百万円61,728百万円8.42%

純収益は5期で約1.58倍、事業利益は約1.95倍。ここまでは順調です。

ところが税引前利益は第74期の97,952百万円がピークで、その後92,786百万円、89,980百万円と2期連続で減っています。当期利益も72,987百万円から61,728百万円へ下がりました。

有報にはその理由が調整項目として記載されています。第76期の調整項目は△12,019百万円で、内訳には売却目的で保有する処分グループを売却コスト控除後の公正価値で測定したことにより認識した損失6,328百万円、関係会社株式の売却に関連する損失2,659百万円、持分法投資に係る減損損失1,677百万円などが挙げられています。

前期の調整項目は△835百万円でした。

日本の次はインド

地域別の外部顧客への収益は次のとおりです。

地域第76期第75期
日本484,060百万円440,893百万円
インド56,056百万円47,984百万円
その他6,154百万円3,359百万円
合計546,271百万円492,238百万円

インドが56,056百万円で、日本に次ぐ規模です。有報のグローバル事業の関係会社には、Kisetsu Saison Finance (India) Pvt. Ltd.(議決権の所有割合85.1%)のほか、シンガポール、ブラジル、メキシコ、インドネシア、ベトナムの会社が並びます。

有報から読み取れる範囲

以下は、有価証券報告書と公表情報から読み取れる範囲の整理です。個別の口コミではなく、開示された数値をもとにしています。

年収・評価制度

提出会社の平均年間給与は6,668,835円(対前事業年度増減率10.6%)です。従業員3,446名(臨時従業員および派遣社員1,338名は外数)、平均年齢44.4歳、平均勤続年数15.4年。賞与および基準外賃金を含みます。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

ワークライフバランス

有報には労働時間の数値の記載はありません。男性労働者の育児休業取得率は88.9%(育児目的休暇を含む取得割合)と記載されています。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

キャリア・成長機会

セグメントはペイメント、リース、ファイナンス、不動産関連、グローバル、エンタテインメントの6つです。地域別収益では日本484,060百万円に次いでインドが56,056百万円を占めます。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

社風・人間関係

有報には「組合の活動については特記すべき事項はありません」と記載されています。管理職に占める女性労働者の割合は26.1%です。2017年の人事制度改定にともないパートタイマー全社員の正社員化を行った旨が補足説明に記載されています。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

エージェントベストの見解

有報の人的資本の欄に、この会社の性格がよく出ています。管理職に占める女性労働者の割合26.1%、男女の賃金の差異は全労働者71.3%。ここまでは他社と同じような数字です。ところが補足説明を読むと、「2017年の人事制度改定に伴い、パートタイマー全社員の正社員化を行っており、その大多数が女性社員のため、正規労働者における男女賃金差に影響を及ぼしている」と書かれています。つまり正社員の分母に、もともとパートタイマーだった層が入っている。だから正規雇用労働者の差異が72.1%と出る。旧パートタイマー層を除くと74.0%になるとも記載されています。多くの会社はパートを正社員にしないので、こうした説明が必要になりません。数字だけ見て他社と比べると、この会社の取り組みが逆に低く見えてしまいます。応募を検討する立場では、補足説明まで読んでください。制度をどう動かしてきた会社なのかは、そこに表れます。

報酬について確認できること

有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は6,668,835円です。対前事業年度増減率は10.6%。従業員数3,446名(臨時従業員および派遣社員1,338名は外数)、平均年齢44.4歳、平均勤続年数15.4年です。

増減率10.6%は、同じ決済・金融領域の会社と比べても高い水準です。

会社平均年間給与増減率従業員数平均年齢
株式会社クレディセゾン6,668,835円10.6%3,446名44.4歳
株式会社オリエントコーポレーション6,663,653円6.3%3,866人43.1歳

各社の有価証券報告書によります。金額はほぼ同水準ですが、増減率に差があります。

有報には人的資本の指標も記載されています。

指標数値
管理職に占める女性労働者の割合26.1%
男性労働者の育児休業取得率88.9%
男女の賃金の差異(全労働者)71.3%
男女の賃金の差異(正規雇用労働者)72.1%
男女の賃金の差異(旧パートタイマー層を除く)74.0%

管理職の範囲は、部長職(アドバイザリー、センター長、室長、部長、部付部長)と課長職(課長)と定義されています。

実額は選考の過程で確認してください。

6つの事業と、提出会社の人員配置

提出会社の従業員3,446名(臨時従業員および派遣社員1,338名は外数)のセグメント別内訳は次のとおりです。

セグメント従業員数臨時従業員・派遣社員
ペイメント事業2,163名1,112名
リース事業223名29名
ファイナンス事業330名111名
グローバル事業21名
全社(共通)709名86名
合計3,446名1,338名

ペイメント事業に2,163名(約62.8%)が配置されています。

一方、事業利益で最大のファイナンス事業は330名です。純収益82,715百万円・事業利益47,306百万円をこの人数で担っている計算になります。

グローバル事業は21名。純収益62,438百万円ですが、事業は各国の子会社が担う構成です。

各セグメントの内容は有報に次のとおり記載されています。

ペイメント事業 — クレジットカード事業およびサービサー(債権回収)事業等。関係会社にセゾンファンデックス、セゾン債権回収、セゾン投信、セゾンテクノロジー、りそなカード、セブンCSカードサービス、髙島屋ファイナンシャル・パートナーズ、大和ハウスフィナンシャルなど。

ファイナンス事業 — 信用保証事業およびファイナンス関連事業。関係会社にセゾンファンデックス、スルガ銀行。

不動産関連事業 — 不動産事業、不動産賃貸事業およびサービサー事業等。

グローバル事業 — レンディング事業およびインベストメント事業。シンガポール、インド、ブラジル、メキシコ、インドネシア、ベトナムなどの会社。

リース事業 — リース事業。

エンタテインメント事業 — アミューズメント事業等。関係会社にイープラス。

なお提出会社の取扱高は11,448,027百万円、営業収益343,857百万円、経常利益62,061百万円、当期純利益54,811百万円です。

この環境で積める経験

この会社でのキャリアを考えるうえで、押さえるべき点が3つあります。

第一に、カード以外の事業が利益を支えています。 ファイナンス事業が事業利益の約45.9%、不動産関連事業が約18.7%を占めます。

第二に、海外はインドが中心です。 地域別収益は日本484,060百万円に次いでインド56,056百万円。ただしグローバル事業の事業利益は△1,428百万円です。

第三に、処遇の伸びが大きいです。 提出会社の平均年間給与の対前事業年度増減率は10.6%です。

向いている人/向いていない人

向いている人

信用保証や与信の領域に専門性がある方

ファイナンス事業は330名で事業利益47,306百万円を生んでいます。信用保証事業およびファイナンス関連事業が内容です。

海外事業に関わりたい方

インドの収益は56,056百万円で日本に次ぐ規模です。シンガポール、ブラジル、メキシコ、インドネシア、ベトナムにも子会社があります。

制度が動く組織に関心がある方

2017年の人事制度改定にともないパートタイマー全社員の正社員化を行った旨が有報に記載されています。

向いていない人

利益が伸び続ける局面を求める方

税引前利益は第74期97,952百万円から2期連続で減り、第76期は89,980百万円です。当期利益も72,987百万円から61,728百万円へ下がりました。

海外事業が黒字である前提で考えたい方

グローバル事業の事業利益は△1,428百万円です。

エージェントベストの見解

面接で問われるのは、「この会社をカード会社と呼ぶかどうか」です。有報のセグメント表を見れば、事業利益の内訳が分かります。ファイナンス事業47,306百万円、ペイメント事業30,625百万円、不動産関連事業19,240百万円。カード事業は利益の3割弱にすぎません。しかも人員を見ると、ファイナンス事業は330名でこの利益を出しています。ペイメント事業は2,163名。1人あたりの生み出す利益がまったく違います。準備としてお伝えしているのは、志望するセグメントを1つ選び、その事業の数字を押さえたうえで話すことです。ペイメント事業を志望するなら、なぜ人数をかけているのかを説明できる必要があります。カードは会員を集めて使ってもらう事業で、そこに人手がかかる。その会員基盤があるからファイナンスや不動産の事業が成り立つ、という関係も語れます。数字を1つ挙げて、そこから自分の経験につなげてください。募集の有無と職種は、必ず公式の採用ページでご確認ください。

選考に向けた準備

応募の前に確かめること

セグメントはペイメント、リース、ファイナンス、不動産関連、グローバル、エンタテインメントの6つです。応募するポジションがどれにあたるかを確認してください。

提出会社の人員配置はペイメント2,163名、ファイナンス330名、リース223名、グローバル21名、全社(共通)709名です。事業ごとに規模が大きく異なります。

またグループには多数の連結子会社があります。セゾンファンデックス、セゾン債権回収、セゾン投信、セゾンパーソナルプラス、セゾンリアルティ、コンチェルトなどの名称が有報に記載されています。応募先が提出会社かグループ会社かも確認する項目です。

募集要項の詳細は公式の採用ページでご確認ください。

志望動機で問われること

「なぜ決済・金融か」と「なぜクレディセゾンか」の2段で組み立てます。

前者については、銀行や証券との違いをどう捉えているかを説明します。カード会社は日々の消費に接する位置にあります。

後者の材料は有報にあります。事業利益の約45.9%をファイナンス事業が占め、ペイメント事業の約29.7%を上回ること。地域別収益で日本に次ぐのがインドであること。純収益が5期で約1.58倍になる一方、税引前利益が2期連続で減っていること。2017年の人事制度改定でパートタイマー全社員の正社員化を行ったこと。

カード事業以外の構成に触れられると、下調べの深さが伝わります。

職務経歴書で見られるポイント

金融の中途採用では、扱った規模と、リスクをどう管理したかが読まれます。

与信・審査の経験がある方は、担当したポートフォリオの規模と、貸倒率や承認率をどう動かしたかを書きます。ファイナンス事業は信用保証が中心です。

カード・決済の経験がある方は、担当した商品の会員数や取扱高と、稼働率や解約率をどう動かしたかを書きます。提出会社の取扱高は11,448,027百万円です。

提携先開拓の経験がある方は、開拓した業種と、その後の取扱高の変化を書きます。有報には多数の提携カード会社が関係会社として記載されています。

海外事業の経験がある方は、担当した国と、現地での立ち上げや管理に関わった内容を書きます。

いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。

まとめ

株式会社クレディセゾンは東証プライム市場に上場する金融会社で、第76期(2026年3月期)の連結純収益は472,770百万円、事業利益101,999百万円、税引前利益89,980百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益61,728百万円、親会社所有者帰属持分比率15.36%、ROE 8.42%、連結従業員数6,346名(臨時従業員および派遣社員3,405名は外数)です。連結財務諸表はIFRS会計基準に基づきます。セグメント別ではペイメント事業が純収益277,229百万円・事業利益30,625百万円である一方、ファイナンス事業は純収益82,715百万円・事業利益47,306百万円と、事業利益では最大です。不動産関連事業は31,260百万円・19,240百万円、グローバル事業は62,438百万円・△1,428百万円。地域別収益は日本484,060百万円、インド56,056百万円。提出会社の従業員は3,446名、平均年齢44.4歳、平均勤続年数15.4年、平均年間給与6,668,835円(増減率10.6%)です。

よくある質問

Q. クレディセゾンの年収はどのくらいですか。

A. 有価証券報告書 第76期(2026年3月期)によると、提出会社の平均年間給与は6,668,835円(対前事業年度増減率10.6%、従業員3,446名、平均年齢44.4歳、平均勤続年数15.4年)です。賞与および基準外賃金を含み、臨時従業員および派遣社員1,338名は外数です。増減率10.6%は、同じ決済・金融領域のオリエントコーポレーション(6.3%)より高い水準です。実額は選考の過程でご確認ください。

Q. どのセグメントが利益を生んでいますか。

A. 第76期の事業利益はファイナンス事業47,306百万円、ペイメント事業30,625百万円、不動産関連事業19,240百万円、リース事業4,670百万円、エンタテインメント事業2,590百万円、グローバル事業△1,428百万円です。純収益ではペイメント事業が277,229百万円で全体の約58.3%を占めますが、事業利益では約29.7%にとどまります。一方ファイナンス事業は純収益で約17.4%ながら事業利益では約45.9%を占めます。提出会社の人員配置はペイメント事業2,163名、ファイナンス事業330名です。

Q. 女性が働きやすい会社ですか。

A. 有価証券報告書によると、管理職に占める女性労働者の割合は26.1%、男性労働者の育児休業取得率は88.9%、男女の賃金の差異は全労働者71.3%、正規雇用労働者72.1%です。有報の補足説明には、2017年の人事制度改定にともないパートタイマー全社員の正社員化を行っており、その大多数が女性社員のため正規労働者における男女賃金差に影響を及ぼしていると考えられる旨、旧パートタイマー層を除いて算出した場合は74.0%になる旨が記載されています。管理職の範囲は部長職(アドバイザリー、センター長、室長、部長、部付部長)と課長職(課長)と定義されています。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/5 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)