オンデックの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

オンデック 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/4

M&A仲介というと高年収の代名詞のように語られますが、上場企業の開示を並べると、その幅は想像より大きいことが分かります。オンデックは東証グロース市場に上場しており、有価証券報告書で従業員数も平均年間給与も業績の推移も確認できます。この記事では、第18期の有価証券報告書に記載された実数を軸に、この会社の実態を整理します。

大阪発・従業員57人の上場M&Aアドバイザリー

項目内容
会社名株式会社オンデック(ONDECK Co., Ltd.)
上場区分東京証券取引所グロース市場(証券コード 7360、2020年12月29日マザーズ上場)
設立2007年12月(創業は2005年7月)
本店所在地大阪市中央区備後町三丁目4番1号
東京オフィス東京都港区赤坂
資本金372,722千円
連結売上高864,425千円(第18期)
連結経常損失△219,352千円(同上)
連結従業員数57人(2025年11月30日現在)
平均年齢36.63歳
平均勤続年数3.97年
平均年間給与7,260千円(賞与および基準外賃金を含む)

数値はいずれも第18期(2024年12月1日から2025年11月30日、2026年2月24日提出)の有価証券報告書によります。

京商M&A市場から始まった会社

有価証券報告書の沿革には、この会社の出発点が記されています。

代表者らが中小企業のM&A支援を目的として2005年7月にオンデックを創業し、2006年8月には京都商工会議所が運営する「京商M&A市場」の立ち上げに参画、同事業における認定アドバイザーとして承認を受けました。株式会社オンデックの設立は2007年12月です。

時期内容
2007年12月株式会社オンデック設立(大阪市天王寺区、資本金8百万円)
2015年2月東京オフィスを開設
2018年5月帝国データバンクグループ(株式会社タケオホールディングス)を引受先とする第三者割当増資
2018年5月AngelBridge株式会社と資本業務提携
2020年12月東京証券取引所マザーズに上場
2022年4月市場区分の見直しによりグロース市場へ移行
2025年8月株式会社オンデックコンサルティング(現連結子会社)を設立

2018年に帝国データバンクグループから出資を受けている点は、企業情報の基盤という観点で特徴的です。

業績が黒字と赤字を行き来している

提出会社の5期分の推移は、この会社の収益構造を端的に示しています。

回次第14期第15期第16期第17期第18期
決算年月2021年11月2022年11月2023年11月2024年11月2025年11月
売上高(千円)778,7591,339,199826,6561,665,082862,863
経常利益(千円)36,362213,421△199,455367,388△218,685
当期純利益(千円)22,791151,316△152,756239,075△151,157
従業員数(人)3850595557

売上高は約8億円と約13〜16億円の間を行き来しており、それに応じて利益も黒字と赤字が入れ替わっています。第16期と第18期は当期純損失です。

第18期からは連結財務諸表が作成されており、連結では売上高864,425千円、経常損失△219,352千円、親会社株主に帰属する当期純損失△151,641千円、純資産955,334千円、総資産1,158,068千円、自己資本比率82.3%です。

株価に関する数値も開示されています。第14期の最高株価7,330円に対し、第18期は最高1,375円・最低712円。株主総利回りは36.6%で、比較指標である東証グロース市場250指数の65.3%を下回っています。

仲介とFAの両方を手がける

有価証券報告書によると、事業はM&Aアドバイザリー事業を主たる事業とし、ほかに投資事業とコンサルティング事業を行う構成です。

M&Aアドバイザリー事業には2つの形式があります。譲渡希望者と買収希望者の双方を仲介する「仲介形式」と、いずれか一方のファイナンシャルアドバイザーとして助言する「FA形式」です。売上の大部分は仲介形式が占めると記載されています。

注目すべきは、同社がM&Aアドバイザリー業務を「プロジェクト・マネジメント業務」と定義している点です。有価証券報告書には、M&Aの対象事業をビジネスモデルから深く理解し、自らが当事者の視点をもって業務にあたることで、成約そのものだけでなくM&A後の事業の成功を見据えた利害関係者の調整や論点整理を行うという説明があります。

またマッチングの工程では、社内データベースに蓄積された数十万社の企業情報データや買収希望ニーズデータを検索すると記載されています。

検討時に押さえたい4つの論点

以下は、公開されている情報から読み取れる範囲の整理です。上場企業であるため、有価証券報告書の開示内容と併せてまとめています。

年収・評価制度

第18期の平均年間給与は7,260千円(従業員57人、平均年齢36.63歳、平均勤続年数3.97年)と開示されています。M&A仲介の報酬は成約に連動する部分が大きいのが業界の一般的な設計ですが、同社の制度設計は有価証券報告書に記載がありません。

※公開されている情報および有価証券報告書の開示から読み取れる範囲をまとめたものです

ワークライフバランス

従業員57人のうち、M&Aアドバイザリー事業が40人、全社(共通)が17人という構成です。全社(共通)は間接部門とされています。案件を担当する人員に対して間接部門の比率が3割近くあり、支援体制が置かれている構造が読み取れます。

※公開されている情報および有価証券報告書の開示から読み取れる範囲をまとめたものです

キャリア・成長機会

有価証券報告書には、M&Aの実行プロセス全般において、M&Aアドバイザリー経験豊富な人材や、弁護士・公認会計士(米国公認会計士を含む)・税理士等の各種専門家が関与すると記載されています。専門家と協働する体制です。

※公開されている情報および有価証券報告書の開示から読み取れる範囲をまとめたものです

社風・人間関係

企業理念として「企業の成長と変革の触媒となり、道徳ある経済的価値を創出する。」が掲げられています。企業ビジョンは、企業の生産性を飛躍的に高める機会を提供するインベストメント・バンクとして、その実行を促進するアドバイザリー・ファームとして、比類なき存在を目指すことと示されています。

※公開されている情報および有価証券報告書の開示から読み取れる範囲をまとめたものです

エージェントベストの見解

M&A仲介への転職を検討している方に、毎回お伝えしている数字があります。同社の第18期の平均年間給与は7,260千円です。同じM&A仲介で東証グロースに上場している別の会社は、直近の有価証券報告書で14,818千円と開示しています。同じ業界、同じ市場区分、どちらも上場企業の公式開示で、倍の開きがあるということです。この差はどこから来るのか。同社は従業員57人のうち17人が間接部門で、有価証券報告書では業務を「プロジェクト・マネジメント業務」と定義し、弁護士・公認会計士・税理士等の専門家が関与すると説明しています。つまり個人が単独で回すのではなく、体制で支える設計です。報酬の変動幅が抑えられる代わりに、成約が個人の年収を跳ね上げる構造にもなりにくい。どちらが良いかではなく、どちらの働き方を望むかです。M&A仲介を業界として一括りにして年収を語ると、この違いが見えなくなります。応募先ごとに有価証券報告書の従業員の状況を開いてください。

平均年間給与726万円の内訳

第18期(2025年11月期)の有価証券報告書によると、提出会社の従業員数は57人、平均年齢36.63歳、平均勤続年数3.97年、平均年間給与は7,260千円です。平均年間給与には賞与および基準外賃金が含まれます。

57人のセグメント別内訳は、M&Aアドバイザリー事業40人、全社(共通)17人です。全社(共通)は間接部門に所属する人数とされています。臨時雇用者数は従業員数の10分の1未満であるため、記載が省略されています。

連結でも同じ57人(M&Aアドバイザリー事業40人、全社(共通)17人)です。第18期に設立された連結子会社の株式会社オンデックコンサルティングを含めた数字になります。

従業員数の推移は、第14期38人、第15期50人、第16期59人、第17期55人、第18期57人です。第15期から第16期にかけて増えたあと、横ばいで推移しています。

参考として、厚生労働省のjob tagでは経営コンサルタントの平均年収を1,134.6万円(令和7年賃金構造基本統計調査ほか)、平均年齢を39.4歳としています。同社の平均年齢は36.63歳とやや若く、平均年間給与は職種平均を下回ります。

なお同社は第14期から第18期まで配当を実施しておらず、配当性向の記載はありません。

大阪本社と東京オフィス

有価証券報告書によると、本店は大阪市中央区備後町三丁目4番1号です。提出先は近畿財務局長であり、大阪に本拠を置く会社であることが書類の形式からも分かります。

東京オフィスは2015年2月に開設され、2017年12月、2019年4月、2023年10月と移転を重ねています。現在は東京都港区赤坂に所在します。本社も2015年3月と2021年10月に、業容拡大に伴って移転しています。

働き方については、有価証券報告書に具体的な記載がありません。ただし、従業員57人のうち17人が間接部門であること、M&Aの実行プロセス全般に弁護士・公認会計士・税理士等の専門家が関与することは記載されています。案件を1人で完結させる設計ではなく、体制で進める構造だと読めます。

労働組合は結成されていませんが、労使関係は安定していると記載されています。管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率、労働者の男女の賃金の差異については、公表義務の対象ではないため記載が省略されています。

3事業の連携という設計

同社でのキャリアを考えるうえで、押さえるべき点が3つあります。

第一に、事業が3つあります。 M&Aアドバイザリー事業を主業としながら、投資事業とコンサルティング事業を行い、3事業の有機的連携により顧客に高い付加価値を提供することを目指すと有価証券報告書に記載されています。コンサルティング事業は2025年8月に設立された子会社が担う新しい領域です。

第二に、仲介とFAの両方を扱います。 仲介形式が売上の大部分を占めるものの、FA形式でも業務を行っています。片側の立場に立つ助言と、双方を仲介する立場の両方を経験できる構造です。

第三に、専門家との協働が前提です。 M&Aアドバイザリー経験豊富な人材に加えて、弁護士・公認会計士(米国公認会計士を含む)・税理士等が実行プロセスに関与すると明記されています。1人で全工程を担うのではなく、専門性を組み合わせる進め方です。

向いている人/向いていない人

向いている人

チームで案件を進めたい方

従業員57人のうち17人が間接部門であり、実行プロセスには各種専門家が関与すると記載されています。個人商店的な進め方ではなく、体制で品質を担保する設計です。

関西を拠点にしたい方

本店は大阪市中央区で、提出先も近畿財務局長です。東京オフィスもありますが、大阪に本拠を持つ上場M&Aアドバイザリー会社という位置づけは希少です。

仲介とFAの両方を経験したい方

売上の大部分は仲介形式ですが、FA形式の業務も行っています。立場の異なる助言を両方経験できる可能性があります。

向いていない人

成約数で報酬を跳ね上げたい方

第18期の平均年間給与は7,260千円です。同じ市場区分に上場する他のM&A仲介会社と比べると低い水準であり、体制で進める設計であることを踏まえると、個人の成約が報酬に直結する度合いは相対的に小さいと考えられます。

業績の安定を重視する方

第16期と第18期は当期純損失を計上しています。売上高も約8億円と約16億円の間を行き来しており、年による変動が大きい構造です。

エージェントベストの見解

この会社で起きやすいミスマッチは、「M&A仲介=営業力で稼ぐ仕事」という前提で応募することです。有価証券報告書を読むと、同社は自社の業務を「プロジェクト・マネジメント業務」と定義しています。M&Aの対象事業をビジネスモデルから深く理解し、当事者の視点で利害関係者の調整や論点整理を行い、成約後の事業の成功まで見据える、という説明です。さらに実行プロセスには弁護士・公認会計士・税理士等が関与し、間接部門が57人中17人を占めます。これは営業の会社の人員構成ではありません。数字を取る力より、複雑な状況を整理して関係者を前に進める力が問われる設計です。前職で「調整役」を任されることが多かった方、案件が止まったときに論点を洗い出して動かした経験がある方は、この会社の求める型に合います。逆に、架電と提案で数字を作ってきた実績を軸に語ると、評価の土俵がずれます。志望動機は「プロジェクト・マネジメント」という言葉から組み立ててください。

上場企業の開示で選考に備える

選考の前提

同社は東証グロース市場に上場しているため、募集の状況や選考プロセスは採用ページで確認できます。従業員57人という規模を踏まえると、募集はポジション単位で出ると考えるのが現実的です。

M&Aアドバイザリー事業に40人という数字は、組織の規模感を把握するうえで参考になります。

志望動機で問われること

「なぜM&Aか」と「なぜオンデックか」の2段で組み立てます。

後者について、この会社は差別化の材料が有価証券報告書に明記されています。M&Aアドバイザリー業務をプロジェクト・マネジメント業務と定義していること。仲介形式とFA形式の両方を扱うこと。投資事業とコンサルティング事業を併営し、3事業の連携を目指していること。2006年の京商M&A市場立ち上げへの参画という出自。2018年の帝国データバンクグループからの出資。大阪に本拠を置くこと。

とくにプロジェクト・マネジメントという定義と、大阪本社という立地は、この会社を選ぶ理由として語りやすい材料です。

職務経歴書で見られるポイント

体制で進める会社である以上、書類では協働の実績が読まれます。

金融機関出身の方は、法人取引の経験に加えて、社内外の関係者を巻き込んで案件を進めた経験を書きます。事業承継の相談を受けた経験があれば、それも具体的に記します。

会計事務所やFAS出身の方は、専門性そのものに加えて、専門家以外の当事者に説明して動かした経験を示します。オーナー経営者を相手にする仕事では、この力が問われます。

事業会社出身の方は、業界知識と、複雑な利害を整理した経験を前面に出します。有価証券報告書には対象事業をビジネスモデルから深く理解することが強調されており、業界の実務を知っていることは評価材料になります。

いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。

まとめ

オンデックは、2005年7月創業、2007年12月設立、2020年12月に東京証券取引所マザーズ(現グロース市場)へ上場したM&Aアドバイザリー会社です。第18期(2025年11月期)の有価証券報告書によると、従業員数57人(M&Aアドバイザリー事業40人、全社(共通)17人)、平均年齢36.63歳、平均勤続年数3.97年、平均年間給与は7,260千円です。連結売上高864,425千円、連結経常損失△219,352千円で、第16期と第18期は当期純損失を計上しています。事業はM&Aアドバイザリー事業を主業に、投資事業とコンサルティング事業を併営する構成で、M&Aアドバイザリー業務を「プロジェクト・マネジメント業務」と定義しています。本店は大阪市中央区、東京オフィスは港区赤坂です。応募にあたっては、営業力ではなくプロジェクト管理の力が問われる設計だと理解しておくことが出発点になります。

よくある質問

Q. オンデックの年収はどのくらいですか。

A. 第18期(2025年11月期)の有価証券報告書によると、平均年間給与は7,260千円です。賞与および基準外賃金を含んだ金額で、対象は従業員57人、平均年齢36.63歳、平均勤続年数3.97年です。57人の内訳はM&Aアドバイザリー事業40人、全社(共通)17人で、全社(共通)は間接部門とされています。同じ東証グロース市場に上場する他のM&A仲介会社と比べると低い水準ですが、体制で案件を進める設計であることが背景にあると考えられます。実際の提示額は入社時の職位によって決まるため、選考の過程でご確認ください。

Q. 業績が赤字の年があるのはなぜですか。

A. 有価証券報告書によると、提出会社の売上高は第14期778,759千円、第15期1,339,199千円、第16期826,656千円、第17期1,665,082千円、第18期862,863千円と推移しており、それに応じて第16期と第18期は当期純損失を計上しています。M&Aアドバイザリーの収益は案件の成約時期に依存するため、大型案件の成約が期をまたぐと売上が大きく変動する構造です。なお第18期の自己資本比率は連結で82.3%であり、財務基盤そのものは厚い状態が維持されています。

Q. 仲介とFAはどう違いますか。

A. 有価証券報告書の説明によると、仲介形式は譲渡希望者と買収希望者の双方を仲介するもの、FA形式はいずれか一方のファイナンシャルアドバイザーとして助言するものです。同社は両方を手がけており、売上の大部分は仲介形式が占めると記載されています。FA形式の場合は、譲渡企業または買収企業のどちらか一方に対して、その検討サイド(SELL SIDE または BUY SIDE)に該当する工程を中心としたサービスが提供されます。どちらの業務に携わるかは配属によって異なると考えられるため、選考の過程でご確認ください。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/4 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)