PCIホールディングスの評判・年収・選考対策|転職で押さえるべきポイント

PCIホールディングス 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/12

見るべき数字は「提出会社」ではない

PCIホールディングスは持株会社です。有価証券報告書の「提出会社の状況」に載っている数字は、持株会社24人の平均です。

提出会社の状況(2026年3月31日現在)

項目数値
従業員数24人
平均年齢48.7歳
平均勤続年数7.5年
平均年間給与7,469千円
平均年間給与の対前事業年度増減率8.5%

社外から当社への出向者10名を含み、その出向料も平均年間給与に含まれると注記されています。

最大人員会社の状況(同日現在)

項目PCIソリューションズ㈱
従業員数932人(12)
平均年齢41.2歳
平均勤続年数9.0年
平均年間給与5,750千円
平均年間給与の対前事業年度増減率4.8%

差は1,719千円

7,469千円と5,750千円。持株会社のほうが約1.3倍高くなっています。

応募する側が見るべき数字

多くの求人は事業会社のものです。 持株会社24人の数字を自分に当てはめると、実態から離れます。

本記事の内容は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。最新の情報は各社公式サイトおよび有価証券報告書をご確認ください。

連結1,647人の内訳

連結会社の状況(2026年3月31日現在)

セグメント従業員数
エンジニアリング事業1,127人(20)
プロダクト/デバイス事業369人(31)
ICTソリューション事業127人(—)
全社(共通)24人(—)
合計1,647人(51)

( )内は人材派遣会社からの派遣社員、アルバイト社員等の臨時従業員(期末雇用人員数、外数)です。

エンジニアリング事業が約68%

1,127人。この会社の中心はここです。

全社(共通)24人は提出会社と一致

管理部門は持株会社に集約されています。コーポレート職として入る場合、この24人の区分になります。

プロダクト/デバイス事業369人

臨時従業員31人と、3事業のなかで最も多くなっています。ものづくりに近い領域であることが推測されます。

転職の観点

どの事業会社と雇用契約を結ぶかで、給与体系も評価制度も変わり得ます。求人票に法人名が明記されていない場合、面接で確認する価値があります。

昇給が3つの軸で決まる

有価証券報告書には、給与と賞与の決定プロセスが具体的に記載されています。

基本給

各人の職務内容や職責に応じて設定した目標の達成度に加え、各専門領域における**「職務能力(スキル)」、および自律的な業務遂行を測る「行動特性(セルフマネジメント)」**等、多面的な評価を総合的に勘案し、昇給昇格を決定しております。

3つの軸

目標の達成度、職務能力(スキル)、行動特性(セルフマネジメント)。 成果だけで決まる設計ではありません。

この設計が意味すること

その年の成果が振るわなくても、スキルの伸びや働き方が評価される余地があります。 逆に、成果だけを追う方には物足りない場合もあります。

賞与

当社グループの全社業績および部門業績に連動させるとともに、**目標管理制度を通じて評価された個人の業績(貢献度)**を反映させて配分する仕組みとしております。

3層で決まる

全社業績、部門業績、個人業績。自分の成果だけでは決まりません。

外部水準も意識

同報告書は、外部の報酬水準に関する動向等も意識しつつ、同業界における水準や当社グループの事業特性に照らして必要となる専門人財を安定的に確保できるよう 適切な給与水準の構築に努めるとしています。

面接での使い方

「評価は目標達成度・スキル・行動特性の3つと伺いました。それぞれの比重を教えてください」。制度が公表されている会社では、この質問が通じます。

健康経営と、長期休業の支援制度

有価証券報告書には、人的資本に関する取り組みも記載されています。

エンゲージメントの向上

組織内における心理的安全性の醸成に向けて、管理職からリーダー層および一般社員層へ対象を拡大した**「リスペクト・トレーニング」**を実施しております。また、エンゲージメントサーベイの結果を現場へフィードバックし、組織風土の持続的な改善を推進しております。

健康経営

「健康経営優良法人」の認定を取得しております。また、PCIグループ長期休業サポート制度の適切な運用等を通じて、病気と仕事の両立支援や柔軟な就業環境の整備を拡充しております。

長期休業サポート制度の中身

同報告書は、これを 団体長期障害所得補償保険(Group Long Term Disability、略称GLTD)制度 のことと注記しています。

GLTDとは

病気やけがで長期に働けなくなったとき、収入を補う保険です。導入している会社は限られます。

なぜ転職に関係するか

制度の有無は、万一のときの生活に直結します。 求人票の福利厚生欄には書かれないことが多い項目です。

評価制度にも反映

同報告書は、**人事評価制度へのエンゲージメント項目の反映(管理職の評価項目への追加等)**を進めているとしています。管理職が組織の状態にも責任を持つ設計です。

多様性の指標

提出会社は公表義務の対象ではないため記載を省略。連結子会社のPCIソリューションズ㈱は、管理職に占める女性労働者の割合4.5%、男性労働者の育児休業取得率116.7%、男女の賃金の額の差異 全労働者77.9%・正規雇用労働者79.6%・パート有期61.4% と開示されています。

エージェントベストの見解

持株会社に応募するとき、有価証券報告書の読み方を間違えると年収の見立てが大きくずれます。PCIホールディングスの提出会社は24人、平均年間給与7,469千円。一方、最大人員会社であるPCIソリューションズ㈱は932人、5,750千円です。差は1,719千円。求人の多くは事業会社のものですから、応募する側が参照すべきは5,750千円のほうです。口コミサイトに「平均年収746万円」と書かれていても、それは24人の数字であることがあります。ここで有用なのは、この会社が「最大人員会社の状況」を開示していることです。すべての持株会社が出しているわけではありません。開示がある会社では、事業会社の水準まで読めます。面接では「雇用契約を結ぶ法人名を教えてください」と確認したうえで、その法人の数字を見てください。

選考で確認しておきたいこと

  1. 雇用契約の相手方(持株会社か、どの事業会社か)
  2. 配属される事業(エンジニアリング/プロダクト・デバイス/ICTソリューション)
  3. 評価3軸(目標達成度・スキル・行動特性)の比重
  4. 賞与における全社・部門・個人の配分
  5. 長期休業サポート制度(GLTD)の適用条件
  6. 契約上の位置(元請けか、二次請け以下か)

1つ目が年収の見立てを左右します。持株会社24人と最大人員会社932人では、平均年間給与が1,719千円違います。

2つ目は、エンジニアリング事業が1,127人と全体の約68%を占めるためです。

5つ目は、有価証券報告書に明記された制度です。求人票には書かれないことが多い項目なので、確認する価値があります。

近い構造の会社はSIGグループの評判・年収・選考対策、年収の構造はSIerの年収相場もあわせてご覧ください。

エージェントベストの見解

昇給が「目標の達成度」「職務能力(スキル)」「行動特性(セルフマネジメント)」の3つで決まると明記されている点は、応募する側にとって読み応えがあります。成果だけで処遇が決まる会社では、担当した案件の当たり外れが年収に直結します。一方、スキルの伸びや働き方も見る設計では、成果が出にくい年でも評価される余地があります。どちらが良いという話ではありません。前職で「成果は出したのに評価されなかった」と感じた方は前者が合うかもしれませんし、「案件の巡り合わせで評価が乱高下した」と感じた方には後者が合います。面接では3つの比重を聞いてください。「概ね均等です」なのか「達成度が7割です」なのかで、入ってからの働き方の設計が変わります。制度を公表している会社には、この質問が通じます。

まとめ

PCIホールディングスについて、有価証券報告書から確認できる点を整理します。

本記事の内容は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。統計の数値は調査区分全体のものであり、特定の企業の実態を示すものではありません。詳細は有価証券報告書および各社公式サイトでご確認ください。

よくある質問

Q. 平均年間給与7,469千円は、自分にも当てはまりますか。

A. これは持株会社24人の平均です。有価証券報告書には最大人員会社PCIソリューションズ㈱の5,750千円も記載されており、事業会社に応募する場合はこちらが近い数字になります。

Q. どの事業に配属されますか。

A. 有価証券報告書からは読み取れません。ただし連結1,647人のうちエンジニアリング事業が1,127人と約68%を占めます。

Q. 昇給はどう決まりますか。

A. 有価証券報告書には、目標の達成度に加えて職務能力(スキル)と行動特性(セルフマネジメント)を多面的に評価すると記載されています。3つの比重は面接で確認する価値があります。

Q. GLTDとは何ですか。

A. 団体長期障害所得補償保険のことです。病気やけがで長期に働けなくなったときに収入を補う制度で、有価証券報告書にはPCIグループ長期休業サポート制度として記載されています。

出典

本記事は 2026/8/12 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

この記事のタグ

事業会社・SIerの他の企業

事業会社・SIerの企業一覧を見る →

監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)