みずほ証券の評判|年収・働き方・選考対策まで解説
みずほ証券は、説明書と親会社の有価証券報告書の両方から数字が読める会社です。説明書にはM&A関連手数料が独立科目で載り、2026年3月期は272億47百万円。2年で約2.4倍になっています。親会社の有報には平均年間給与11,343千円も記載されています。この記事では、その両方を使って事業と待遇を整理します。
純営業収益3,962億円、M&A関連手数料272億円
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商号 | みずほ証券株式会社 |
| 資本金 | 125,167百万円 |
| 発行済株式総数 | 2,015,102千株 |
| 営業収益 | 578,135百万円(2026年3月期) |
| 受入手数料 | 240,344百万円 |
| 純営業収益 | 396,292百万円 |
| 経常利益 | 112,438百万円 |
| 当期純利益 | 81,803百万円 |
| 使用人の総数 | 7,435人(うち外務員7,324人・2026年3月期末) |
| 従業員数(有報ベース) | 6,479名(臨時926名は外数) |
| 平均年齢 | 40.5歳 |
| 平均勤続年数 | 15.1年 |
| 平均年間給与 | 11,343千円(対前事業年度増減率3.4%) |
業績と使用人数は「業務及び財産の状況に関する説明書(2026年3月期)」、平均年間給与などはみずほフィナンシャルグループの有価証券報告書 2025年度によります。
M&A関連手数料が2年で約2.4倍
説明書の受入手数料の内訳には、M&A関連手数料が独立科目で3期分並びます。
| 項目 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|
| 委託手数料 | 31,779百万円 | 30,066百万円 | 38,741百万円 |
| 引受け・売出し等の手数料 | 36,602百万円 | 44,842百万円 | 42,235百万円 |
| 募集・売出し等の取扱手数料 | 22,779百万円 | 23,134百万円 | 31,848百万円 |
| その他の受入手数料 | 81,989百万円 | 106,511百万円 | 127,518百万円 |
| [うち投信代行手数料] | 32,165百万円 | 38,836百万円 | 43,222百万円 |
| [うちM&A関連手数料] | 11,314百万円 | 19,149百万円 | 27,247百万円 |
| [うちストラクチャード・ファイナンス関連手数料] | 11,012百万円 | 16,106百万円 | 17,072百万円 |
| [うちラップ口座手数料] | 3,846百万円 | 5,534百万円 | 6,809百万円 |
| 合計 | 173,149百万円 | 204,556百万円 | 240,344百万円 |
M&A関連手数料は113億14百万円から272億47百万円へ、2年で約2.41倍。増加率としては受入手数料全体(約1.39倍)を大きく上回ります。
またストラクチャード・ファイナンス関連手数料が170億72百万円と、独立科目で開示されている点も特徴です。
3メガ系証券のなかでの位置
説明書に載るM&A関連の収益を、他社と並べます。
| 会社 | M&A関連の収益 | 直近期 | 使用人 |
|---|---|---|---|
| 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 51,354百万円 | 2026年3月期 | 5,860人 |
| SMBC日興証券 | 29,497百万円 | 2026年3月期 | 8,781名 |
| みずほ証券 | 27,247百万円 | 2026年3月期 | 7,435人 |
| JPモルガン証券 | 14,249百万円 | 2026年3月期 | 780名 |
| ドイツ証券 | 1,378百万円 | 2025年12月期 | 243人 |
| バークレイズ証券 | 271百万円 | 2025年12月期 | 402名 |
3メガバンク系の証券会社が上位3社を占めます。銀行の顧客基盤がM&A案件の源泉になる構造が、数字に表れています。
開示から読み取れる範囲
以下は、説明書と親会社の有価証券報告書から読み取れる範囲の整理です。個別の口コミではなく、開示された数値をもとにしています。
年収・評価制度
親会社の有価証券報告書によると、平均年間給与は11,343千円(対前事業年度増減率3.4%)です。対象は従業員6,479名、平均年齢40.5歳、平均勤続年数15.1年。説明書には人件費109,440百万円と使用人7,435人が記載されています。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
ワークライフバランス
労働時間に関する開示はありません。使用人7,435人のうち外務員が7,324人で、営業機能が組織の大部分を占める構成です。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
キャリア・成長機会
受入手数料の内訳には、委託手数料、引受け・売出し等の手数料、募集・売出し等の取扱手数料、投信代行手数料、M&A関連手数料、ストラクチャード・ファイナンス関連手数料、ラップ口座手数料、コンサルタント手数料が並びます。担当する領域によって扱う商品が異なります。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
社風・人間関係
使用人の総数は2024年3月期末7,988人、2025年3月期末7,451人、2026年3月期末7,435人と推移しています(2025年3月期より集計の定義を見直したと注記あり)。
※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです
エージェントベストの見解
この会社は、2種類の開示を突き合わせられる珍しいケースです。説明書には使用人7,435人と人件費109,440百万円が載り、親会社の有報には従業員6,479名と平均年間給与11,343千円が載ります。人数が違うのは定義の差です。説明書の「使用人」は外務員を含む在籍者、有報の「従業員」は就業人員という区分になります。ここで大事なのは、平均年間給与11,343千円という数字が読めるということです。人件費を人数で割った推計ではなく、実際の平均給与です。同じ2026年3月期で、親会社の有報にはみずほ銀行8,701千円も並んでいます。証券が銀行より約2,600千円高い。平均年齢はみずほ証券40.5歳、みずほ銀行40.7歳とほぼ同じですから、年齢構成では説明がつきません。業態による報酬設計の違いです。グループ内で応募先を迷っている方は、この2つの数字を出発点にしてください。
報酬について確認できること
親会社であるみずほフィナンシャルグループの有価証券報告書には、3社の従業員の状況が並んで記載されています。
| 会社 | 従業員数 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 平均年間給与 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 株式会社みずほフィナンシャルグループ | 2,867名 | 42.5歳 | 16.9年 | 11,665千円 | 4.9% |
| みずほ証券株式会社 | 6,479名 | 40.5歳 | 15.1年 | 11,343千円 | 3.4% |
| 株式会社みずほ銀行 | 23,356名 | 40.7歳 | 16.3年 | 8,701千円 | 5.9% |
みずほ証券は持株会社にほぼ並ぶ水準で、銀行より約2,600千円高い構成です。
また説明書には販売費・一般管理費の内訳も記載されています。
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 取引関係費 | 53,154百万円 | 58,393百万円 |
| 人件費 | 100,883百万円 | 109,440百万円 |
| 不動産関係費 | 32,688百万円 | 32,385百万円 |
| 事務費 | 51,573百万円 | 54,967百万円 |
| 減価償却費 | 15,864百万円 | 17,144百万円 |
| 租税公課 | 4,933百万円 | 7,530百万円 |
| その他 | 2,405百万円 | 3,126百万円 |
| 合計 | 261,503百万円 | 282,990百万円 |
人件費109,440百万円を使用人7,435人で割ると約1,472万円になりますが、人件費には役員報酬や法定福利費等が含まれるため平均年収そのものではありません。参考として、SMBC日興証券は同じ計算で約1,496万円です。
実額は選考の過程で確認してください。
収益の柱は金融収益と受入手数料
2026年3月期の営業収益578,135百万円の内訳は次のとおりです。
受入手数料240,344百万円、トレーディング損益127,396百万円、営業有価証券等損益7,642百万円、金融収益202,753百万円。ここから金融費用181,843百万円を差し引いた純営業収益が396,292百万円です。
トレーディング損益の内訳を見ると、株券等が14億73百万円、債券等・その他が1,259億22百万円(うち債券等723億11百万円)。債券が中心の構成です。
経常利益は2024年3月期42,304百万円、2025年3月期83,701百万円、2026年3月期112,438百万円と伸びています。当期純利益も60,952百万円、53,812百万円、81,803百万円と推移しました。
自己資本規制比率は272.1%です(2025年3月期297.4%、2024年3月期264.1%)。
なお特別損失には、2025年3月期に本社移転費用3,465百万円が計上されています。
この環境で積める経験
この会社でのキャリアを考えるうえで、押さえるべき点が3つあります。
第一に、M&A業務が伸びています。 M&A関連手数料は2年で約2.41倍。受入手数料全体の伸び(約1.39倍)を大きく上回ります。
第二に、ストラクチャード・ファイナンスが独立科目です。 170億72百万円が開示されており、通常のM&Aとは異なる専門領域があります。
第三に、銀行の顧客基盤があります。 みずほフィナンシャルグループの一員として、みずほ銀行の取引関係が案件の源泉になり得ます。
向いている人/向いていない人
向いている人
国内のM&A案件に多く関わりたい方
M&A関連手数料272億47百万円は、外資系証券と比べて大きい水準です。2年で約2.41倍に伸びています。
ストラクチャード・ファイナンスに関心がある方
170億72百万円が独立科目で開示されており、専門領域として確立しています。
開示された数字で判断したい方
説明書と親会社の有報の両方から、使用人数、人件費、収益の内訳、平均年間給与まで確認できます。
向いていない人
少人数の組織で働きたい方
使用人は7,435人で、うち外務員が7,324人です。全国に営業網を持つ大規模組織です。
業態を1つに絞りたい方
みずほフィナンシャルグループはカンパニー制を採用しており、銀行・信託・証券が連携する構造です。
エージェントベストの見解
面接の終盤で問われるのは、「銀行とどう組むか」という論点です。ここで証券単体の話しかできないと弱くなります。数字がその理由を示しています。M&A関連手数料は2年で113億14百万円から272億47百万円へ約2.41倍。この伸びを証券会社だけで作るのは難しい。みずほフィナンシャルグループはカンパニー制を採用しており、コーポレート&インベストメントバンキングカンパニーの下で銀行と証券が同じ顧客に向き合います。つまり案件の入口は銀行の取引関係にあることが多い。準備としてお伝えしているのは、前職で「他部門や他社と組んで案件を作った経験」を1つ用意することです。誰と組み、役割をどう分け、利害が対立したときにどう決めたか。銀証連携では、この調整力が実務の中心になります。逆に、単独で新規開拓した実績だけを語ると、外資系向けの説明になります。募集の有無と職種は、必ず公式の採用ページでご確認ください。
選考に向けた準備
応募する領域とカンパニーを確かめる
受入手数料の内訳から、事業領域が複数あることが分かります。委託手数料(株式の売買仲介)、引受け・売出し等の手数料(引受業務)、募集・売出し等の取扱手数料、投信代行手数料、M&A関連手数料、ストラクチャード・ファイナンス関連手数料、ラップ口座手数料、コンサルタント手数料。
またみずほフィナンシャルグループはカンパニー制を採用しており、リテール・事業法人カンパニー、コーポレート&インベストメントバンキングカンパニー、グローバルコーポレート&インベストメントバンキングカンパニーといった区分があります。入社する法人と所属するカンパニーは別の軸です。
募集要項の詳細は公式の採用ページでご確認ください。
志望動機で問われること
「なぜ証券会社か」と「なぜみずほ証券か」の2段で組み立てます。
前者については、助言だけでなく引受けやトレーディングを持つ総合証券の構造をどう評価するかを説明します。
後者の材料は説明書にあります。M&A関連手数料272億47百万円と3期の推移。ストラクチャード・ファイナンス関連手数料170億72百万円という独立科目。純営業収益396,292百万円と経常利益112,438百万円。銀行を含むグループのカンパニー制。
とくにM&A関連手数料の伸びは、この会社を選ぶ理由として語りやすい材料です。
職務経歴書で見られるポイント
証券会社の中途採用では、担当した領域の実績が読まれます。
証券会社や銀行の出身者は、担当した案件で自分が何を担ったかを書きます。ソーシングかエグゼキューションか、売り手側か買い手側か、案件規模と業種。
ストラクチャード・ファイナンスの経験がある方は、その内容を前に出します。独立科目として開示されている領域です。
FASやコンサルティング出身の方は、バリュエーションや財務モデリングの実務に加えて、当事者と直接やり取りした経験を示します。
いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。
まとめ
みずほ証券株式会社は資本金125,167百万円の証券会社で、2026年3月期の営業収益は578,135百万円、純営業収益396,292百万円、経常利益112,438百万円、当期純利益81,803百万円です。使用人の総数は7,435人(うち外務員7,324人)。受入手数料240,344百万円の内訳にはM&A関連手数料27,247百万円が独立科目で記載されており、2024年3月期の11,314百万円から2年で約2.41倍になっています。ストラクチャード・ファイナンス関連手数料も17,072百万円が開示されています。親会社みずほフィナンシャルグループの有価証券報告書によると、従業員6,479名、平均年齢40.5歳、平均勤続年数15.1年、平均年間給与11,343千円。同じ表に載るみずほ銀行の8,701千円より約2,600千円高い水準です。銀行の顧客基盤と組む構造が、M&A業務の伸びを支えていると読み取れます。
よくある質問
Q. みずほ証券の年収はどのくらいですか。
A. 親会社であるみずほフィナンシャルグループの有価証券報告書 2025年度(2026年3月期)によると、平均年間給与は11,343千円(対前事業年度増減率3.4%)です。対象は従業員6,479名、平均年齢40.5歳、平均勤続年数15.1年。同じ表には株式会社みずほフィナンシャルグループ(11,665千円)と株式会社みずほ銀行(8,701千円)も記載されています。なお説明書には人件費109,440百万円と使用人7,435人が記載されており、単純に割ると約1,472万円になりますが、人件費には役員報酬や法定福利費等が含まれます。実額は選考の過程でご確認ください。
Q. M&A業務はどのくらいの規模ですか。
A. 2026年3月期のM&A関連手数料は27,247百万円です。2024年3月期は11,314百万円、2025年3月期は19,149百万円でしたから、2年で約2.41倍になっています。受入手数料の合計240,344百万円に占める比率は約11%です。他社と比べると、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が51,354百万円、SMBC日興証券が29,497百万円、JPモルガン証券が14,249百万円(いずれも2026年3月期)で、3メガバンク系の証券会社が上位を占める構成です。
Q. どんな収益で成り立っている会社ですか。
A. 2026年3月期の営業収益578,135百万円の内訳は、受入手数料240,344百万円、トレーディング損益127,396百万円、金融収益202,753百万円、営業有価証券等損益7,642百万円です。トレーディング損益は債券等・その他が125,922百万円(うち債券等72,311百万円)で、株券等の1,473百万円を大きく上回ります。受入手数料の内訳には投信代行手数料43,222百万円、M&A関連手数料27,247百万円、ストラクチャード・ファイナンス関連手数料17,072百万円などが含まれます。
本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。
本記事は 2026/8/5 時点の公開情報にもとづいて作成しています。