ULSグループの評判・年収・選考対策|転職で押さえるべきポイント
事業会社のほうが高い、という珍しい構造
ULSグループは持株会社です。有価証券報告書には提出会社と最大人員会社の両方が記載されていますが、その大小関係が他社と逆になっています。
提出会社の状況(2026年3月31日現在)
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 従業員数 | 43人 |
| 平均年齢 | 43.9才 |
| 平均勤続年数 | 7.5年 |
| 平均年間給与 | 8,486,193円 |
| 平均年間給与の対前事業年度増減率 | 13.4% |
提出会社の従業員は全て管理部門に所属していると注記されています。
最大人員会社の状況(同日現在)
| 項目 | ULSコンサルティング株式会社 |
|---|---|
| 従業員数 | 698人 |
| 平均年齢 | 40.1才 |
| 平均勤続年数 | 5.7年 |
| 平均年間給与 | 10,055,356円 |
| 平均年間給与の対前事業年度増減率 | 5.0% |
事業会社のほうが1,569,163円高い
10,055,356円と8,486,193円。通常の持株会社とは逆の関係です。
他社と比べる
| 会社 | 提出会社 | 最大人員会社 | 差 |
|---|---|---|---|
| ULSグループ | 8,486,193円 | 10,055,356円 | 事業会社が+1,569,163円 |
| SGホールディングス | 7,864,340円 | 5,641,733円 | 持株会社が+2,222,607円 |
| PCIホールディングス | 7,469千円 | 5,750千円 | 持株会社が+1,719千円 |
| SIGグループ | 7,566千円 | 5,578千円 | 持株会社が+1,988千円 |
なぜ逆になるのか
ULSコンサルティングはコンサルティング事業を担う会社です。上流工程を扱う職種の水準が反映されていると考えられます。
本記事の内容は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。最新の情報は各社公式サイトおよび有価証券報告書をご確認ください。
1年で127名増という拡大
連結会社の状況(2026年3月31日現在)
| 事業部門 | 従業員数 |
|---|---|
| コンサルティング部門 | 741人 |
| 管理部門 | 79人 |
| 合計 | 820人 |
増加とその理由が明記されている
従業員数が前連結会計年度末に比べ127名増加したのは、事業成長加速に伴う新規採用の増加によるものです。
増加率で見る
820人に対し127名増。1年で約18%増にあたります。
最大人員会社も106名増
ULSコンサルティングは698人で、前事業年度末に比べ106名増加。理由は コンサルティング事業の拡大に対応するための増員 とされています。
提出会社も7名増
子会社の事業拡大に対応するための増員と記載されています。管理部門も連動して増えています。
この構造が示すもの
採用が事業計画の一部として動いていることを意味します。
転職の観点
急拡大している組織では、入社時期によって環境が変わります。 1年前と現在では、チームの人数も進め方も違う可能性があります。
確認したいこと
「配属予定のチームは、1年前は何名でしたか」。増えている会社では、この質問が組織の状態を映します。
平均勤続5.7年という水準
ULSコンサルティングの平均年齢40.1才と平均勤続5.7年から、平均入社年齢は34.4歳と計算されます。中途採用が中心の構成が読み取れます。
有償ストック・オプションと企業型DC
有価証券報告書には、報酬以外の制度も記載されています。
企業型確定拠出年金(企業型DC)
老後の資産形成を会社として支援するため、企業型確定拠出年金制度を導入しております。従業員自身が運用方針を選択できる制度設計により、個々のライフプランに応じた柔軟な資産形成を可能にしています。
有償ストック・オプション制度
当社グループの持続的な成長に大きく貢献し得る人材に対して、取締役会の指名を経た上で有償ストック・オプションを付与する制度を設けております。
「取締役会の指名を経た上で」
全員が対象ではありません。 個別に指名される仕組みです。
制度の目的
ハイエンド人材に加え次世代を担うハイポテンシャルな人材の動機づけと定着を図ることを目的としております。
2つの層を想定している
すでに高い成果を出している人と、これから伸びる人。両方が対象として書かれています。
有償型であることの意味
有償ストック・オプションは、付与時に対価を払って取得するものです。無償で付与されるものとは扱いが異なります。
転職の観点
入社時に対象になるかどうかは、面接で確認する価値があります。 「取締役会の指名」という条件があるため、時期や基準を聞くのが実務的です。
確認したいこと
「有償ストック・オプションの対象になる条件と、直近の付与実績を教えてください」。制度が公表されている会社では、この質問が通じます。
コンサルティングという領域の水準
厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)の数値を並べます。
| 区分 | 平均年収 | 平均年齢 | 労働時間 | 有効求人倍率 |
|---|---|---|---|---|
| ITコンサルタント | 889万円 | 38.3歳 | 月173時間 | 0.89 |
| プログラマー | 578.5万円 | 37.1歳 | 月159時間 | 0.94 |
ULSコンサルティングの水準との比較
10,055,356円。ITコンサルタントの区分(889万円)を上回ります。
平均年齢も近い
同社40.1才、区分38.3歳。年齢層としては近い水準です。
労働時間の差
ITコンサルタントの区分は月173時間、プログラマーの区分は月159時間。14時間の差があります。
この差が示すもの
上流工程を担う職種では、労働時間が長くなる傾向が統計に表れています。
求人倍率0.89
1を下回ります。 統計上は募集より求職者が多い状態です。
転職の観点
年収の水準が高い領域は、選考の通過も容易ではありません。 求人倍率がそれを示しています。詳しくはITコンサルタントのキャリアパスで整理しています。
多様性の指標
| 会社 | 管理職女性割合 | 男性育休取得率 | 賃金差異(全労働者) |
|---|---|---|---|
| 提出会社 | 25.0% | — | 97.3% |
| ULSコンサルティング㈱ | 11.5% | 72.7% | 81.4% |
提出会社の賃金差異97.3%
差はほとんどありません。 ただし43人という母数の小ささは踏まえる必要があります。
注記に書かれている理由
同報告書は、同一労働の賃金に差はなく、上記の賃金の額の差異は、主に等級別人員構成の差によるもの としています。
エージェントベストの見解
持株会社より事業会社のほうが平均年間給与が高い。これは有価証券報告書ではあまり見ない構造です。ULSグループの提出会社は43人で8,486,193円、最大人員会社のULSコンサルティング㈱は698人で10,055,356円。差は1,569,163円で、事業会社のほうが高い。同じ持株会社形態のSGホールディングス、PCIホールディングス、SIGグループはいずれも逆で、持株会社のほうが高くなっています。この違いは、事業の性格から説明がつきます。ULSコンサルティングはコンサルティング事業を担う会社であり、上流工程を扱う職種の水準が反映されています。応募する側にとって、これは朗報です。多くの持株会社では「求人は事業会社のもので、有報の数字より低い」と身構える必要がありますが、この会社では事業会社の数字のほうが高い。参照すべきは10,055,356円のほうです。
選考で確認しておきたいこと
- 雇用契約の相手方(持株会社か、ULSコンサルティング㈱か)
- 配属予定のチームの人数と、1年前からの増減
- 有償ストック・オプションの対象条件と、直近の付与実績
- 企業型確定拠出年金の会社拠出額
- 担当する工程(要件定義から実装のどこまでか)
- 稼働時間の実績と、繁忙期の状況
1つ目は、事業会社のほうが平均年間給与が高いという構造を踏まえた確認です。
2つ目は、連結が1年で127名増、ULSコンサルティングが106名増と急拡大していることを踏まえた確認です。
3つ目は、取締役会の指名を経た上で 付与される制度であるためです。
6つ目は、job tagのITコンサルタントの区分が月173時間と、プログラマーの区分より14時間長いことを踏まえた確認です。
年収の構造はITコンサルタントの年収相場もあわせてご覧ください。
エージェントベストの見解
1年で127名増、率にして約18%という拡大は、入社を検討するうえで両面を持ちます。まず、採用が事業計画の一部として動いていることが分かります。欠員補充ではなく、事業成長に伴う増員だと有価証券報告書に明記されています。中途で入る方にとって、これは受け入れの型ができている可能性を示します。一方、急拡大している組織では、育成や引き継ぎが追いつかない場面もあります。平均勤続5.7年、平均入社年齢34.4歳という構成からは、社内の多くが中途入社であることも読み取れます。面接では「配属予定のチームは1年前は何名でしたか」「直近1年で入った方の立ち上がりは、どのくらいの期間を想定していますか」と聞いてください。数字が分かれば、入ってからの1年が具体的に見えます。
まとめ
ULSグループについて、有価証券報告書から確認できる点を整理します。
- 持株会社。提出会社は43人、平均年齢43.9才、平均勤続7.5年、平均年間給与8,486,193円(+13.4%)
- 提出会社の従業員は全て管理部門に所属
- 最大人員会社のULSコンサルティング㈱は698人、40.1才、勤続5.7年、10,055,356円(+5.0%)
- 事業会社のほうが1,569,163円高い。持株会社形態としては珍しい構造
- 連結820人。コンサルティング部門741/管理部門79。前期比127名増(事業成長加速に伴う新規採用)
- 企業型確定拠出年金と、取締役会の指名を経て付与される有償ストック・オプション制度を導入
- 管理的地位にある女性の割合は提出会社25.0%、ULSコンサルティング11.5%
- 労働組合は結成されていない
本記事の内容は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。統計の数値は調査区分全体のものであり、特定の企業の実態を示すものではありません。詳細は有価証券報告書および各社公式サイトでご確認ください。
よくある質問
Q. 平均年間給与8,486,193円は、自分にも当てはまりますか。
A. これは持株会社43人の平均で、全員が管理部門所属です。コンサルティング職に応募する場合は、最大人員会社ULSコンサルティング㈱の10,055,356円のほうが近い数字になります。
Q. なぜ事業会社のほうが高いのですか。
A. 有価証券報告書に理由の記載はありません。ただしULSコンサルティング㈱はコンサルティング事業を担う会社であり、上流工程を扱う職種の水準が反映されていると考えられます。
Q. 有償ストック・オプションは全員が対象ですか。
A. 有価証券報告書には、取締役会の指名を経た上で付与すると記載されています。全員が対象ではありません。
Q. 1年で127名増というのは、どう読めばよいですか。
A. 連結820人に対して約18%の増加です。有価証券報告書は理由を、事業成長加速に伴う新規採用の増加としています。
本記事は 2026/8/12 時点の公開情報にもとづいて作成しています。