AGSコンサルティングの評判|年収・働き方・選考対策まで解説

AGSコンサルティング 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/3

AGSコンサルティングは、1970年創業の独立系アカウンティング・ファームです。M&A支援を手掛ける会社としてリストに挙がることが多いのですが、事業の実態は事業承継や企業再生、IPO支援まで含む幅広い構成になっています。会計士と税理士を合わせて245名を擁し、税理士法人を含む8法人でグループを構成している点も、いわゆるFASとは異なる特徴です。この記事では、公式に開示されている体制とキャリアパスを整理し、この会社を選ぶ場合の判断軸をまとめます。

会計士121名・税理士124名を擁する独立系ファーム

項目内容
会社名株式会社AGSコンサルティング
上場区分非上場
創業1970年(会社設立は1988年)
資本金3,500万円
本社所在地東京都千代田区大手町1-9-5 大手町フィナンシャルシティ ノースタワー24F
従業員数782名(2026年1月現在/男性465名、女性317名)
平均年齢38歳
有資格者公認会計士121名、税理士124名
事業内容マネジメントサービス、事業承継支援、企業再生支援、IPOコンサルティング、M&A支援、国際業務支援

6つの事業が横並びで置かれている

公式に示されている事業内容は、マネジメントサービス、事業承継支援、企業再生支援、IPOコンサルティング、M&A支援、国際業務支援の6つです。

この並びが、会社の性格を端的に表しています。M&A専業のFASでも、税務専業の会計事務所でもありません。オーナー企業のライフサイクル全体に関わる構成になっています。

事業承継の相談から入り、必要に応じてM&Aへ、あるいはIPOへ。業績が悪化していれば再生支援へ。ひとつの顧客関係の中で複数のサービスが動く設計です。クライアント数として個人2,000名、法人4,500社が公表されており、この顧客基盤が事業の土台になっています。

8法人でグループを構成している

会社概要では、グループが8法人で構成されている旨が示されています。株式会社AGSコンサルティングとAGS税理士法人(2008年設立、資本金1,700万円)に加え、AGS FAS、LNOBコンサルティング、ASTHOM PARTNERS、AGSスキルパートナーズ、AGSキャピタルパートナーズ、ファミリーオフィス・デザインが挙げられています。

FAS、キャピタルパートナーズ、ファミリーオフィスといった法人名から、M&Aの実行支援から投資、資産管理までを射程に入れた構成であることが読み取れます。

拠点は国内11拠点、海外10拠点とされています。1970年の事務所開設から、2010年に大阪支社、2011年に名古屋支社、2013年に福岡支社とシンガポール支社を開設するなど、段階的に展開してきた経緯が公表されています。

「独立系」であることの意味

同社は日本発の独立系アカウンティング・ファームと位置づけられています。Big4のネットワークにも、メガバンクや証券会社の系列にも属していません。

この立ち位置は、扱う案件の性質に影響します。大手FASが担うのは一定規模以上のディールが中心ですが、独立系で会計士・税理士を抱える体制は、中堅・中小企業のオーナーが抱える課題に近い場所にあります。事業承継が事業の柱に置かれているのは、この構造の帰結です。

公開されている評判の傾向

以下は、公開されている口コミの傾向を整理したものです。個別の書き込みを引用したものではありません。

年収・評価制度

評価が給与と賞与で分かれる仕組みが公式に示されており、その透明性を評価する声が見られます。一方、大手FASや外資系と比べた水準については見方が分かれます。職位が上がるまでの伸びについての指摘も見られます。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

ワークライフバランス

労働時間や休日についての満足度が比較的高い水準で語られる傾向があります。ただし決算期や案件のフェーズによって負荷が変動するという指摘も見られます。会計・税務が事業の柱にあるため、繁忙の波が暦に連動しやすい構造だと考えられます。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

キャリア・成長機会

事業承継、M&A、再生、IPOと複数の領域に触れられる点を挙げる声が見られます。他方、幅が広いぶん専門を絞りにくいという指摘もあります。キャリアローテーション制度など、部門を横断する仕組みが用意されている点も語られています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

社風・人間関係

独立系で創業からの歴史が長い組織らしい落ち着いた雰囲気を挙げる声が見られます。外資系のような競争的な空気とは異なるという指摘が共通しています。

※公開されている口コミの傾向をまとめたものです

エージェントベストの見解

この会社を「M&Aの会社」として受けると、入社後にずれます。公式に示されている事業内容は6つあり、M&A支援はそのひとつです。事業承継支援、企業再生支援、IPOコンサルティング、国際業務支援が同じ重みで並んでおり、しかも会計士121名・税理士124名という有資格者の構成は、税務・会計が事業の土台にあることを示しています。クライアントも法人4,500社、個人2,000名と公表されており、オーナー企業との継続的な関係が事業の基盤です。ディールを次々に回す働き方をイメージしている方には、テンポが合いません。逆に、一社のオーナーと長く向き合い、承継から成長、あるいは出口まで通して関わりたい方には、これほど設計が合う会社も多くありません。応募前に確認すべきは、自分が案件単位で動きたいのか、顧客単位で動きたいのかです。

評価が給与と賞与に分かれる仕組み

同社は非上場のため、有価証券報告書による平均年間給与の開示はありません。ただし報酬の決まり方については、採用サイトに方針が示されています。

会社理念である「AGSway」に基づき、スキル評価が給与に、功績評価が賞与に反映される設計です。功績評価は、予算達成率や個人目標など多面的に構成されると説明されています。加えて、人事1on1ミーティングによってキャリア相談や評価に関する納得感を高める取り組みが示されています。

評価軸を「能力」と「成果」に分け、それぞれを給与と賞与に振り分ける構造は、報酬の見通しを立てやすくします。応募段階で「どちらの評価で自分は伸ばせるか」を考えておくと、面接での説明にも一貫性が出ます。

参考として、厚生労働省のjob tagでは経営コンサルタントの平均年収を1,134.6万円(令和7年賃金構造基本統計調査ほか)、平均年齢を39.4歳としています。これは職種全体の統計であり、特定企業の実額ではありません。同社の平均年齢は38歳と公表されており、職種全体とほぼ同水準です。

国内11拠点・海外10拠点という体制

採用サイトによると、拠点は国内11拠点、海外10拠点です。国内は東京(3オフィス)のほか、札幌、さいたま、横浜、静岡、名古屋、大阪、京都、広島、北九州、福岡、熊本に展開されています。

海外拠点を持つ点は、事業内容に国際業務支援が挙げられていることと対応します。2013年にシンガポール支社を開設した経緯も公表されており、アジアを軸にした展開がうかがえます。

働き方については、公開されている口コミで労働時間や休日の満足度が比較的高い水準で語られる傾向があります。ただし会計・税務が事業の柱にあるため、決算期や申告期に負荷が集中する構造は想定しておく必要があります。

待遇差のない2コース制

同社のキャリアパスは、採用サイトに具体的に公開されています。

昇格はアソシエイト、コンサルタント、シニアコンサルタントという順で進みます。新人段階ではアシスタント(FA1〜FA4)、その後スタッフ(FS1〜FS3)という等級が置かれ、やがてマネージャー、事業部長、部門長へと進む構造が示されています。

シニアコンサルタント以降は、フロントコースとマネジメントコースのいずれかを選択できます。ここで注目すべきは、どちらのコースを選択しても待遇面での差はなく、これがAGSの大きな強みであると公式に明記されている点です。

管理職に上がらなければ報酬が頭打ちになる会社は少なくありません。専門職として現場に残る道と、組織を率いる道を待遇面で同等に扱うと明言している点は、キャリアを考えるうえで実質的な意味を持ちます。

加えて、新設されたキャリアローテーション制度では、週2日間他部門での業務に従事し、ゼネラリストとしての成長を促進する旨が示されています。事業承継、M&A、再生、IPOと複数の領域を持つ会社で、部門をまたぐ経験を制度として組み込む設計です。

向いている人/向いていない人

向いている人

オーナー企業と長く向き合いたい方

事業承継支援が事業の柱に置かれ、クライアントは法人4,500社・個人2,000名と公表されています。案件単位ではなく顧客単位で関係を築きたい方に接続します。

会計・税務の実務経験がある方

公認会計士121名、税理士124名という構成が示すとおり、会計と税務が事業の土台です。監査法人や会計事務所での経験がそのまま接続します。

専門職として現場に残りたい方

シニアコンサルタント以降にフロントコースとマネジメントコースが用意され、どちらを選んでも待遇面での差はないと公式に明記されています。管理職を目指さないキャリアが制度として認められています。

向いていない人

大型ディールを主戦場にしたい方

独立系で中堅・中小企業のオーナー課題に強い体制です。数千億円規模のクロスボーダーM&Aを継続的に扱いたい場合は、大手FASや投資銀行のほうが接続します。

専門を一点に絞りたい方

6つの事業領域があり、キャリアローテーション制度も週2日の他部門業務を通じてゼネラリスト育成を掲げています。ひとつの領域に集中したい志向とは方向が異なります。

エージェントベストの見解

この会社を検討される方は、M&A仲介会社、大手FAS、税理士法人あたりと並べて見ているケースが多く見られます。判断が割れるのは、報酬の伸び方と、顧客との関わり方の深さです。M&A仲介は成約報酬の比重が高く、当たれば短期で報酬が跳ねますが、案件が終われば関係も終わります。大手FASはディールの規模が大きく、専門性は付きますが、担当する工程が細分化されます。AGSのような独立系で会計・税務を土台に持つ会社は、報酬の跳ね方は仲介ほどではないかわりに、一社のオーナーと10年単位で付き合う仕事になります。どれが良いという話ではなく、5年後に「何件やった人」として語りたいのか、「どの会社をどう変えた人」として語りたいのかで選ぶべきものが変わります。ここを決めてから受けると、志望動機が自然に固まります。

2〜4回の面接という選考

選考フローの概要

キャリア採用の選考は、応募フォームからのエントリー後、メールまたは電話で連絡があり、その後おおむね2〜4回程度の面接を経て決定する流れが公式に示されています。面接には各部門の担当者、人事担当者、役員が関わるとされています。

応募は採用サイトから、新人採用と中途採用のそれぞれのエントリー窓口を通じて行う形です。

面接の回数に幅がある点は、応募する部門やポジションによってプロセスが変わることを示唆しています。各部門の担当者が面接に入るため、配属予定先との実務的な擦り合わせが選考の中で行われる構造だと考えられます。

志望動機で問われること

「なぜこの領域か」と「なぜAGSか」の2段で組み立てます。

前者では、事業承継、M&A、再生、IPOのうち自分がどこに関心を持つのかを明確にします。6つの事業領域があるぶん、漠然と「コンサルティングに興味がある」では配属先が判断できません。

後者では、独立系であることをどう評価しているかが差になります。Big4のネットワークにも金融機関の系列にも属さず、会計士と税理士を合わせて245名を抱える体制は、公式に確認できる事実です。この構造で何ができると考えるのかを、自分の経験に紐づけて説明します。

職務経歴書で見られるポイント

会計・税務の実務経験がある方は、担当した領域を明示します。連結決算、税務申告、開示、原価計算といった具体の粒度まで書くと、どの部門に接続するかが読み手に伝わります。

M&Aや事業承継に関わった経験がある方は、案件の規模と自分が担った工程(初期検討、デューデリジェンス、バリュエーション、契約、統合など)を分けて記載します。

いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えるという基本は変わりません。オーナー企業を顧客とする会社であるため、経営者や意思決定者と直接やり取りした経験があれば、それは具体的に書き出す価値があります。

まとめ

AGSコンサルティングは、1970年創業、従業員782名(2026年1月現在)の独立系アカウンティング・ファームです。公認会計士121名、税理士124名を擁し、マネジメントサービス、事業承継支援、企業再生支援、IPOコンサルティング、M&A支援、国際業務支援の6領域を手掛けています。グループは税理士法人やFAS、キャピタルパートナーズなど8法人で構成され、拠点は国内11・海外10です。キャリアパスはアソシエイトからシニアコンサルタントを経て、フロントコースとマネジメントコースに分岐し、どちらを選んでも待遇面での差はないと公式に明記されています。評価はスキル評価が給与、功績評価が賞与に反映される設計です。選考はエントリー後、おおむね2〜4回の面接で進みます。応募にあたっては、案件単位で動きたいのか顧客単位で動きたいのかが、最も本質的な判断軸になります。

よくある質問

Q. AGSコンサルティングの年収はどのくらいですか。

A. 非上場のため有価証券報告書による平均年間給与の開示はありません。報酬の決まり方については、会社理念「AGSway」に基づきスキル評価が給与に、功績評価が賞与に反映される旨が採用サイトに示されています。功績評価は予算達成率や個人目標など多面的に構成されるとされています。参考として厚生労働省のjob tagは経営コンサルタントの平均年収を1,134.6万円としていますが、これは職種全体の統計であり特定企業の実額ではありません。実際の提示額は募集要項および選考の過程でご確認ください。

Q. M&A以外にどんな仕事がありますか。

A. 公式に示されている事業内容は、マネジメントサービス、事業承継支援、企業再生支援、IPOコンサルティング、M&A支援、国際業務支援の6つです。M&A支援はそのひとつであり、事業の全体像はオーナー企業のライフサイクル全体に関わる構成になっています。グループにはAGS税理士法人、AGS FAS、AGSキャピタルパートナーズ、ファミリーオフィス・デザインなど8法人が含まれており、税務から投資、資産管理までが射程に入っています。

Q. 管理職にならないと年収は上がりませんか。

A. 採用サイトのキャリアパスでは、シニアコンサルタント以降にフロントコースとマネジメントコースを選択できること、そしてどちらのコースを選択しても待遇面での差はなく、これがAGSの大きな強みであることが明記されています。専門職として現場に残る道と、組織を率いる道が待遇面で同等に扱われる設計です。加えてキャリアローテーション制度として、週2日間他部門での業務に従事する仕組みも新設されています。詳細は必ず最新の募集要項でご確認ください。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/3 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)