東芝の評判|年収・働き方・選考対策まで解説

東芝 評判・年収・選考対策 更新日 2026/8/9

東芝の株式は2023年12月20日をもって上場廃止となりました。それでも決算資料は公表されており、2025年度(2026年3月期)の当期純損益は1兆9,673億円で年度決算として過去最高です。ただしその大半はキオクシア関連の損益によるもので、本業を示す営業損益は3,008億円。この記事では、その段差と再編の動きを整理します。

上場廃止後も決算を公表している

まず前提を確認します。

項目内容
会社名株式会社東芝
上場区分非上場(2023年12月20日をもって上場廃止)
会計基準米国会計基準
決算期3月
直近の決算公表2025年度決算(2026年5月15日)

上場廃止により有価証券報告書は提出されていませんが、決算資料は引き続き公表されています。本記事の数値はこの2025年度決算資料によります。

2025年度の業績です。

項目2024年度2025年度
売上高35,139億円37,091億円+1,952億円
営業損益(引当金等前)2,539億円3,940億円+1,401億円
引当金等△554億円△932億円△378億円
営業損益1,985億円3,008億円+1,023億円
営業外損益1,798億円24,129億円+22,331億円
うちキオクシア関連損益1,068億円22,770億円+21,702億円
税引前損益3,783億円27,137億円+23,354億円
当期純損益2,790億円19,673億円+16,883億円

売上高営業利益率は5.6%から8.1%へ上がり、年度決算として過去最高と記載されています。EBITDAは4,818億円、EBITDAマージンは13.0%です。フリー・キャッシュ・フローは10,647億円でした。

当期純損益1兆9,673億円の内訳を段階で読む

数字を段階で分けると、何が起きた期なのかが分かります。

営業損益は1,985億円から3,008億円へ、1,023億円増えました。前年比で約5割増です。決算資料には、データセンター需要の拡大を背景とする送変電配電等のエネルギー事業やHDD事業、防衛・鉄道・社会システム等のインフラ事業が堅調に推移したこと、半導体製造装置事業、エレベータ事業、デジタルソリューション事業等も引き続き好調だったことが記載されています。

米国関税影響が響いたリテール&プリンティングについては、売価施策・構造改革を継続した結果、影響を最小化することができたとされています。

引当金等は△932億円で、一部の案件コスト精査等で追加計上したと記載されています。

一方、営業外損益は1,798億円から24,129億円へ22,331億円増えました。うちキオクシア関連損益が22,770億円を占めます。決算資料は、当期純損益について「キオクシア株式の売却・評価益等が大きく寄与し、同比約7倍の1兆9,673億円と過去最高益となりました」と説明しています。

つまり当期純損益1兆9,673億円のうち、本業の稼ぎにあたる営業損益は3,008億円。差の大半は保有株式に関する損益です。

この2つを分けて読むかどうかで、会社の見え方が変わります。

エージェントベストの見解

「東芝が過去最高益」という見出しを見て応募を検討される方に、決算を段階で分けてお伝えしています。2025年度の当期純損益は1兆9,673億円で、たしかに年度決算として過去最高です。ただし営業外損益が24,129億円あり、そのうちキオクシア関連損益が22,770億円。本業を示す営業損益は3,008億円です。前年の1,985億円から約5割増えており、これはこれで十分な改善なのですが、桁が1つ違います。転職の判断で見るべきは後者、つまり営業損益3,008億円と売上高営業利益率8.1%のほうです。決算資料が挙げている好調の理由も、送変電配電等のエネルギー事業、HDD事業、防衛・鉄道・社会システム等のインフラ事業、半導体製造装置事業、エレベータ事業、デジタルソリューション事業と具体的です。応募を検討する領域がこのリストに入っているかどうかを、まず確認してください。

開示された情報から読み取れること

以下は、公表されている決算資料とリリースから読み取れる範囲の整理です。個別の口コミではなく、開示された情報をもとにしています。

年収・評価制度

東芝の平均年間給与は、現在は公開されていません。2023年12月20日の上場廃止により有価証券報告書の提出がなくなったためです。

上場していた当時の有価証券報告書には平均年間給与が記載されていましたが、上場廃止以降の水準は公表されていません。転職サイト等に載る数字は出典が確認できないため、本記事では扱いません。

待遇は選考の過程でご確認ください。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

ワークライフバランス

残業時間や育児休業取得率は公開されていません。有価証券報告書の提出がないため、多様性に関する指標も確認できません。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

キャリア・成長機会

決算資料には、好調な事業として送変電配電等のエネルギー事業、HDD事業、防衛・鉄道・社会システム等のインフラ事業、半導体製造装置事業、エレベータ事業、デジタルソリューション事業が挙げられています。事業の幅が広い構成です。

中期経営計画「東芝再興計画」については、主要事業を担う子会社4社を廃止し適切な時期に当社に統合する方針が示されていると記載されています。実際に東芝デジタルソリューションズ株式会社は2026年4月1日付で東芝に統合されました。

組織が動いている局面だと読めます。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

社風・人間関係

決算資料には、本業の収益力強化や固定費の増加抑制等の施策が着実に進展し、売上高営業利益率が年度決算として過去最高となる8.1%を記録したと記載されています。

引当金等については、一部の案件コスト精査等で追加計上したうえで、引き続きリスク管理の徹底に努めるとされています。

※公開されている情報から読み取れる範囲をまとめたものです

子会社4社を本体に統合する方針

「東芝再興計画」の内容として、応募先を考えるうえで重要な記載があります。

2025年9月2日のリリースには、中期経営計画「東芝再興計画」において、グループの主要事業を担う子会社4社を廃止し適切な時期に当社に統合する方針を示していること、その一環として2026年4月1日付でデジタル事業を担う東芝デジタルソリューションズ株式会社を東芝に統合することが記載されています。

統合の方式は、東芝を存続会社、東芝デジタルソリューションズを消滅会社とする吸収合併です。

項目内容
統合日2026年4月1日
存続会社株式会社東芝
消滅会社東芝デジタルソリューションズ株式会社
方式吸収合併
背景中期経営計画「東芝再興計画」における子会社4社の廃止・統合方針

つまり、これまで子会社として募集していたポジションが、順次東芝本体の募集に移っていくことになります。求人を探すときは、応募先の法人名が現時点で存続しているかを確認する必要があります。

向いている人/向いていない人

向いている人

インフラ・エネルギー領域に関わりたい方

決算資料には、データセンター需要の拡大を背景とする送変電配電等のエネルギー事業、防衛・鉄道・社会システム等のインフラ事業が堅調に推移したと記載されています。

再建の途中から関わることに納得できる方

営業損益は1,985億円から3,008億円へ約5割増え、売上高営業利益率は8.1%と年度決算として過去最高になりました。「東芝再興計画」が進行中です。

組織再編の局面に手を動かせる方

子会社4社を廃止し本体に統合する方針が示され、2026年4月1日に東芝デジタルソリューションズの統合が実施されました。

向いていない人

入社前に平均年収を数字で確認したい方

2023年12月20日の上場廃止により有価証券報告書の提出がなくなり、平均年間給与は公開されていません。

組織や法人が動かない環境を求める方

中期経営計画で子会社4社の廃止・統合方針が示されており、順次実施されています。

エージェントベストの見解

上場廃止した会社を受けるとき、情報の取り方が変わります。有価証券報告書がないので、従業員数も平均年収も多様性指標も読めません。読めるのは決算資料とプレスリリースだけです。この会社の場合、それでも分かることは少なくありません。売上高37,091億円、営業損益3,008億円、売上高営業利益率8.1%、EBITDA 4,818億円、フリー・キャッシュ・フロー10,647億円。好調な事業として6つの領域が名指しされ、逆に米国関税影響が響いた領域も明示されています。さらに「東芝再興計画」で子会社4社を廃止し本体に統合する方針まで公表されている。面接では、この統合の流れを踏まえて「自分はどの事業に、どの法人で入るのか」を確認してください。子会社の求人に応募したつもりが、入社時には本体所属になっている可能性があります。条件面の前提が変わるので、内定前に必ず確認すべき点です。

選考に向けた準備

応募の前に確かめること

株式会社東芝は2023年12月20日をもって上場廃止となり、現在は非上場です。有価証券報告書の提出はありませんが、決算資料は公表されています。

会計基準は米国会計基準、決算期は3月です。他社と業績を比較するときは会計基準の違いに注意してください。

中期経営計画「東芝再興計画」で子会社4社を廃止し本体に統合する方針が示されています。求人がどの法人のものか、その法人が統合対象かを確認してください。

年収・従業員数・多様性指標は公開されていません。面接で確認する項目を事前に決めておくことをおすすめします。

募集要項の詳細は公式の採用ページでご確認ください。

志望動機で問われること

「なぜこの領域か」と「なぜ東芝か」の2段で組み立てます。

前者については、エネルギー、インフラ(防衛・鉄道・社会システム)、HDD、半導体製造装置、エレベータ、デジタルソリューションのどこに関わりたいのかを具体化します。決算資料で好調と名指しされている領域です。

後者の材料は決算資料にあります。2025年度の売上高が37,091億円で前年から1,952億円増えたこと。営業損益が1,985億円から3,008億円へ約5割増え、売上高営業利益率8.1%が年度決算として過去最高となったこと。当期純損益1兆9,673億円の大半がキオクシア関連損益22,770億円によること。EBITDAが4,818億円、フリー・キャッシュ・フローが10,647億円であること。「東芝再興計画」で子会社4社を本体に統合する方針が進行中であること。

「最高益の中身を営業損益と営業外損益で分けて理解している」ことが示せると、下調べの深さが伝わります。

職務経歴書で見られるポイント

総合電機メーカーの中途採用では、担当した領域と、そこで動かした数値が読まれます。

エネルギー・電力領域の経験がある方は、担当した設備や系統の規模と、プロジェクトのどの工程を担ったかを書きます。送変電配電はデータセンター需要を背景に伸びている領域です。

インフラ・社会システムの経験がある方は、担当した案件の規模と業種、要件定義から稼働までのどこを担ったかを書きます。

半導体製造装置の経験がある方は、担当した装置や工程と、性能やコストをどれだけ動かしたかを書きます。

ソフトウェア・デジタル領域の経験がある方は、担当した案件の規模と業種、扱った技術を書きます。デジタルソリューション事業は本体に統合されました。

生産技術・製造の経験がある方は、担当ラインの生産数量と、歩留まりやコストの改善幅を書きます。決算資料には固定費の増加抑制が施策として挙げられています。

いずれの場合も、案件ごとに、置かれていた状況、自分が選んだ打ち手、動いた数値を短く添えます。

まとめ

東芝の株式は2023年12月20日をもって上場廃止となり、現在は非上場です。有価証券報告書の提出はありませんが決算資料は公表されており、2025年度決算(2026年5月15日発表、米国会計基準)の売上高は37,091億円(前年35,139億円)、営業損益3,008億円(同1,985億円)、売上高営業利益率8.1%、税引前損益27,137億円、当期純損益1兆9,673億円(同2,790億円)です。売上高営業利益率と当期純損益はいずれも年度決算として過去最高とされています。ただし営業外損益24,129億円のうちキオクシア関連損益が22,770億円を占めており、当期純損益の大半はこの要因によります。EBITDAは4,818億円、フリー・キャッシュ・フローは10,647億円。中期経営計画「東芝再興計画」では主要事業を担う子会社4社を廃止し本体に統合する方針が示され、2026年4月1日に東芝デジタルソリューションズ株式会社が吸収合併されました。平均年間給与は公開されていません。

よくある質問

Q. 東芝の年収はどのくらいですか。

A. 現在は公開されていません。2023年12月20日の上場廃止により有価証券報告書の提出がなくなったためです。上場していた当時の有価証券報告書には平均年間給与が記載されていましたが、上場廃止以降の水準は公表されていません。従業員数や多様性に関する指標も同様に確認できません。転職サイト等に載る数字は出典が確認できないため、本記事では扱っていません。等級と評価の仕組みを含め、待遇は選考の過程でご確認ください。

Q. 過去最高益と聞きましたが、業績は良いのですか。

A. 2025年度決算によると、当期純損益は1兆9,673億円で年度決算として過去最高です。ただし内訳を見ると、営業外損益が24,129億円あり、そのうちキオクシア関連損益が22,770億円を占めます。本業を示す営業損益は3,008億円で、前年の1,985億円から約5割増。売上高営業利益率8.1%も年度決算として過去最高とされています。売上高は37,091億円で前年から1,952億円増えました。好調な事業としては、送変電配電等のエネルギー事業、HDD事業、防衛・鉄道・社会システム等のインフラ事業、半導体製造装置事業、エレベータ事業、デジタルソリューション事業が挙げられています。

Q. グループ会社の再編は進んでいるのですか。

A. 2025年9月2日のリリースによると、中期経営計画「東芝再興計画」において、グループの主要事業を担う子会社4社を廃止し適切な時期に当社に統合する方針が示されています。その一環として、デジタル事業を担う東芝デジタルソリューションズ株式会社が2026年4月1日付で東芝に統合されました。方式は東芝を存続会社、東芝デジタルソリューションズを消滅会社とする吸収合併です。求人を探す際は、応募先の法人が現時点で存続しているか、統合対象かを確認することをおすすめします。

本記事は2026年8月時点で公開されている情報にもとづいています。最新の募集要項や選考プロセスは、各社の公式サイトでご確認ください。

出典

本記事は 2026/8/9 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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監修

松岡 良次

株式会社エージェントベスト代表。大手人材会社およびスタートアップ人材企業にて、IT・スタートアップ・メガベンチャー企業の採用支援に従事。独立後はIT・スタートアップ・コンサル領域に特化し、20〜30代のキャリア支援を行う。(厚生労働大臣許可 13-ユ-316964)